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法師ヶ岳・四熊ヶ岳〈神上神社ルート〉・△井谷・堂山(周南市下上・四熊・上村) [県央部の山]

法師ヶ岳南麓の神上神社から大字境尾根を直登してみた。大字境ということで多少歩きやすいかと期待したが、鉄塔を過ぎると竹ヤブやササ尾根が続き、現状では勧められない。
四熊ヶ岳へと縦走し、庄原コースを下る。
後半は、菊川湖南の山塊を、送電線鉄塔巡視路をたどって縦走した。途中三等三角点「井谷」がある。20年ほど前に一度歩いたことのあるコースだ。
一の瀬隧道を抜けて再び巡視路から新設鉄塔に上がってみる。帰路は三十三観音の巡拝路があり、ヤブこぎなしに麓の保安寺へ出た。
井谷集落南側の新設鉄塔が並ぶ山塊を歩いて山越えするつもりだったが、予定を変更し長々と車道を歩いて戻った。こちらの道は先日すでに歩いているので改めて報告したい。(2022.2.26)
IMG_7294△井谷.JPG井谷集落から△井谷の山並み
IMG_6969堂山.JPG堂山
四熊ヶ岳・△井谷.jpeg (1,2クリックで拡大)

●駐車地~神上神社~高圧線鉄塔
神上神社の駐車場が利用できそうだが国道沿いの旧道スペースに駐車。
神社入口手前から左の山道に入る。鉄塔の標柱は見当たらない。
IMG_7040石祠・神代橋.JPG御旅所・神代橋
IMG_7041神社前.JPG一の鳥居前

小さな石橋を二つわたって対岸を進むとすぐに尾根に取り付く。落ち葉がふかふかと積もる溝状の道を登る。トンネル状のササがあるが大したことはなく抜けられる。
IMG_7043小さな石橋を二つ渡る.JPG小さな石橋を二つ渡る
IMG_7044尾根に取りつく.JPG尾根に取りつく(逆方向)
IMG_7045溝状道.JPG溝状道
IMG_7047溝状道.JPG溝状道
IMG_7048ササのトンネル.JPGササのトンネル

平坦尾根となり、右に巡視路をわけると(幹にピンクテープあり)すぐに鉄塔と出合う。北東方向に続く高圧線鉄塔が望める。
IMG_7050巡視路分岐・テープ.JPG平坦尾根・巡視路分岐
IMG_7051鉄塔.JPG鉄塔
IMG_7052東方向の鉄塔.JPG北東方向の送電線

●~△大久保~法師ヶ岳
170m支尾根合流点あたりから竹林に変わり、竹や倒竹をよけながらヤブ尾根をひたすら登る。
IMG_7053雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7054植林沿い.JPG植林沿い
IMG_7055170m支尾根合流点.JPG170m支尾根合流点
IMG_7056竹林.JPG竹林
IMG_7057竹林.JPG竹林

標高210mあたりで岩を右へまわり込みながら登ると、左下が絶壁の尾根へ出る。
IMG_7058岩を右によける.JPG岩を右によける
IMG_7060左絶壁となる.JPG左絶壁となる
IMG_7061右斜面へ.JPG右斜面へ

ササを右左によけ、竹林を抜けると320m支尾根合流点へ出る。
IMG_7062ササを右によける.JPGササを右によける
IMG_7063雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7064雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7065倒竹.JPG倒竹
IMG_7066右によける.JPG右によける
IMG_7067倒竹.JPG倒竹
IMG_7069320m支尾根合流点.JPG320m支尾根合流点

スギ植林沿いの緩い尾根を進むとふたたびササが出てくる。左に何度か逃げ込みながら抜けると、歩きやすい雑木尾根となる。
IMG_7071左スギ.JPG左スギ植林
IMG_7072ササを左によける.JPGササを左によける
IMG_7073赤プラポール・350m支尾根合流点.JPG赤プラポール・350m支尾根合流点
IMG_7074ササ・左によける.JPGササ・左によける
IMG_7075雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7076雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7077小岩が並ぶ・400m.JPG小岩が並ぶ・400m

登り切ると主尾根の420mピークに出る。
IMG_7078支尾根合流手前.JPG支尾根合流手前
IMG_7079420m支尾根合流点.JPG420m支尾根合流点

尾根を右に取りまずは四等三角点をめざす。
右に「富田村」と「富田町」が刻まれた石杭を過ごすと(前回見落とした)、410m小ピークに着く。鞍部を登り返すと四等三角点「大久保」が設置された419.6mピークに達する。
IMG_7080雑木鞍部.JPG雑木鞍部
IMG_7084右に石杭「富田村・富田町」.JPG石杭「富田村・富田町」
IMG_7081410m支尾根分岐点.JPG410m支尾根分岐点
IMG_7082鞍部.JPG鞍部
IMG_7083四等三角点「大久保」.JPG四等三角点「大久保」

尾根を引き返し、倒壊施設の残る440mピークを越え法師ヶ岳までは前回(2月22日)の記載と同じ。倒壊施設はプラスチック製のようである。
IMG_7087440mピークへの上り.JPG440mピークへの上り
IMG_7088フェンス出合い.JPGフェンス出合い
IMG_7089プラ廃墟.JPGプラ廃墟
IMG_7090スギ・下り.JPGスギ・下り
IMG_7091鞍部.JPG鞍部

ヤブ化した作業道跡を右斜面によけながら進むと、ちょうど作業道と車道の分岐点に出た。
IMG_7092ササヤブ.JPGササヤブ
IMG_7093右斜面へ逃げる.JPG右斜面へ逃げる
IMG_7094作業道跡のヤブ.JPG作業道跡のヤブ
IMG_7095右斜面を進む.JPG右斜面を進む
IMG_7096車道へ出る(逆方向).JPG車道へ出る(逆方向)
IMG_7097ゲート.JPGゲート

法師ヶ岳からの展望は靄がかかりよくなかった。
IMG_7102法師ヶ岳山頂.JPG法師ヶ岳山頂
IMG_7099440mピーク.JPG440mピーク
IMG_7100嶽山.JPG嶽山
IMG_7101四熊ヶ岳.JPG四熊ヶ岳
IMG_7105菊川湖方向.JPG菊川湖方向
IMG_7104東方向の展望.JPG東方向の展望

●~四熊ヶ岳
前回パスした四熊ヶ岳をめざす。車道を下り、左の斜面に取り付く。明瞭な道標がないので、初めての場合うっかり見落とすかもしれない。
IMG_7106車道.JPG車道
IMG_7108山道取り付き.JPG山道取り付き

尾根に出て、右折するとまもなく鳥居があり、左から広谷コースが合わさる。
IMG_7110植林沿い.JPG植林沿い
IMG_7111石鳥居(文化9年).JPG石鳥居①(文化9年)
IMG_7112広谷コース出合い(逆方向).JPG広谷コース出合い(逆方向)

右から庄原コース(道標は「四熊」)と合わせ、さらに二つの鳥居を過ごすと山頂の権現社に着く。社殿背後の平坦地に二等三角点「四熊山」がある。
IMG_7113雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7114庄原コース出合い・石段.JPG庄原コース出合い・石段
IMG_7115石段.JPG石段
IMG_7116雑木尾根.JPG雑木尾根.
IMG_7117石鳥居(天明8年)・灯籠.JPG鳥居②(天明8年)・灯籠
IMG_7119石段.JPG石段
IMG_7121不動明王像.JPG不動明王像
IMG_7122石段.JPG石段
IMG_7123石鳥居(明治23年)・灯籠.JPG石鳥居③(明治23年)・灯籠
IMG_7124標柱・左は南面展望地へ.JPG標柱・左は南面展望地へ
IMG_7125標柱・神社石垣.JPG標柱・神社石垣
IMG_7126神社.JPG権現社
IMG_7128奥の院.JPG社殿裏の石祠
IMG_7129二等三角点「四熊山」.JPG二等三角点「四熊山」

北側の鉄塔と南側の展望地に出て展望を確認したあと、下山にかかる。
IMG_7130鉄塔・北西側の展望.JPG鉄塔・北西側の展望
IMG_7131南面展望地への道.JPG南面展望地への道
IMG_7132南側の展望.JPG南側の展望
IMG_7133法師ヶ岳.JPG法師ヶ岳

●~四熊権現社(庄原コース登山口
庄原Aコースは巡視路を兼ねているので歩きよい。法師ヶ岳から続く車道を横切り、植林尾根を下っていくと四熊権現社(下権現社)の登山口に着く。
IMG_7134落ち葉が積もる良好な道.JPG落ち葉が積もる良好な道
IMG_7135車道出合い.JPG車道出合い・標柱
IMG_7136植林沿い・緩い尾根.JPG植林沿い・緩い尾根
IMG_7137雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7139四熊権現社.JPG四熊権現社

●~巡視路取り付き~△井谷
車道に出て次の目的地をめざす。
板碑の表示をみかけたので立ち寄る。
IMG_7143板碑.JPG板碑
IMG_7142板碑説明板.JPG板碑説明板
IMG_7144四熊ヶ岳.JPG四熊ヶ岳

途中札所が数か所あった。集落のあちこちに散在している。
IMG_7147 25番札所.JPG25番札所
IMG_71485番札所.JPG5番札所

倉の峠バス停の少し先から舗装道を鋭角に上がる。すぐ右手に石碑がある。頌徳碑のようだ。
墓地手前に標柱が立ち、右折して巡視路に入る。
植林沿いに進むと鉄塔No.19に出合う。展望はない。
IMG_7150舗装道分岐.JPG舗装道分岐
IMG_7153墓地・標柱.JPG墓地・標柱
IMG_7154鉄塔No.19.JPG鉄塔No.19

この先歩きよい尾根道が続く。210m鞍部の標柱で左の巻き道をたどると竹林帯となる。倒竹で道がわかりづらいところがある。登り切ると鉄塔NO.18に出合う。
IMG_7155尾根道.JPG尾根道
IMG_7156230mピーク.JPG230mピーク
IMG_7157鞍部.JPG鞍部
IMG_7158巻き道.JPG巻き道
IMG_7159鞍部・倒竹.JPG鞍部・倒竹
IMG_7160標柱.JPG標柱
IMG_7161竹林沿い.JPG竹林沿い
IMG_7162古い標柱?.JPG古い標柱?
IMG_7163竹.JPG
IMG_7164倒竹.JPG倒竹
IMG_7165鉄塔No,18.JPG鉄塔No,18

尾根道を少したどると三等三角点「井谷」のあるピークに立つ。展望は得られない。
IMG_7166雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7167三等三角点「井谷」.JPG三等三角点「井谷」

竹林鞍部を登り返し、赤プラポールの230mピークを越えると鉄塔No.17(?)に出合う。
IMG_7169巻き道.JPG巻き道
IMG_7170鞍部.JPG鞍部
IMG_7172巻き道.JPG巻き道
IMG_7173竹林・鞍部.JPG竹林・鞍部
IMG_7174竹林尾根.JPG竹林尾根
IMG_7175230mピーク・赤プラポール.JPG230mピーク・赤プラポール
IMG_7176竹林尾根.JPG竹林尾根
IMG_7177鉄塔No.17?.JPG鉄塔No.17?

勾配のある竹林尾根を下り、倒竹の目立つ鞍部を抜けると、左の巻き道に変わる。
ふたたび尾根道となり竹林から雑木尾根に変わると鉄塔No.16(?)に出合う。
IMG_7178雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7179倒竹.JPG倒竹
IMG_7181倒竹・鞍部.JPG倒竹・鞍部
IMG_7182巻き道.JPG巻き道
IMG_7183巻き道.JPG巻き道
IMG_7184倒竹.JPG倒竹
IMG_7185竹林尾根.JPG竹林尾根
IMG_7186竹林尾根.JPG竹林尾根
IMG_7187雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7188鉄塔No.16?.JPG鉄塔No.16?

標柱のところへ少し戻って、北側の谷へプラ階段を踏みながら下ると、一の瀬隧道入口近くの車道へ降り立つ。
IMG_7189プラ階段.JPGプラ階段
IMG_7191車道出合い(逆方向).JPG車道出合い(逆方向)
IMG_7192一の瀬隧道.JPG一の瀬隧道

●~一の瀬隧道~鉄塔~保安寺
一の瀬隧道を歩いて抜けると、まもなく右の斜面へ上がる巡視路に取り付く。新設鉄塔のため最近整備されたようだ。谷をジグザグにあがっていく。途中右手に岩屋風の大岩を見る。
IMG_7193巡視路取り付き.JPG巡視路取り付き(逆方向)
IMG_7195植林谷.JPG植林谷
IMG_7197大岩.JPG大岩

尾根鞍部へ出て、直進すると新設鉄塔の立つ伐採ピークへ出る。北東と南西に延びる送電線が遠望できる。
IMG_7198鞍部.JPG鞍部
IMG_7201雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_7202新設鉄塔.JPG新設鉄塔
IMG_7203北東側の展望.JPG北東側の展望
IMG_7204南西側の展望.JPG南西側の展望
IMG_7205西方向に法師ヶ岳・四熊ヶ岳.JPG西方向に法師ヶ岳・四熊ヶ岳

巡視路はここで終わっているようだが(南側の谷へ踏み跡があるが急勾配で伐採時のものと思われる)、広場の先の南東に延びる尾根が気になったので、雑木尾根へ入ってみるとすぐに石祠を見つけた。左右に十四番と十五番の石仏が座り、それぞれの方向に巡拝路が続いている。
IMG_7207石祠①(天保二年)(逆方向).JPG石祠①(天保二年)(逆方向)
IMG_7208東方向の巡拝路・15番石仏.JPG東方向の巡拝路・15番石仏
IMG_7209西方向の巡拝路・14番石仏.JPG西方向の巡拝路・14番石仏

そこで十五番石仏の立つ巡拝道を南東方向へ下ってみた。尾根上に間隔を置いて番号を増やしながら石仏が続く。途中にももう一基石祠がある。石仏の倒壊や消失もなく良好な巡拝路が続いており、ある程度整備されていることがうかがえる。
IMG_7211巡拝路.JPG巡拝路
IMG_7215石祠(逆方向).JPG石祠②(逆方向)

古い墓が現れ、竹林の中を下っていく。
IMG_7216墓地跡.JPG古墓
IMG_7217巡拝路.JPG巡拝路
IMG_7221巡拝路.JPG竹林

最後の三十三番石仏を見ると寺の裏側へ出た。
IMG_722333番石仏.JPG33番石仏
IMG_7225住職墓群.JPG住職墓群
IMG_7226保安寺.JPG保安寺

【注記】
後日、十四番石仏から巡拝路を逆方向に下ってみた。巡拝路は一つ南側の尾根を下っており、こちらも石仏沿いに明瞭な道が続く。途中石祠を過ごす。
IMG_7259巡拝路.JPG巡拝路
IMG_7262石祠②・11番石仏.JPG石祠③・11番石仏
IMG_7265石仏・巡拝道.JPG石仏・巡拝道

4番石仏の先で左の谷へ下る。竹林が現れるあたりで谷底が溝状にえぐられ、急勾配でやや歩きづらくなるので慎重に下る。
IMG_72684番石仏・巡拝道(すぐ先で左へ分岐).JPG4番石仏・巡拝道(すぐ先で左へ分岐)
IMG_7270谷へ降りる.JPG谷へ降りる
IMG_7275溝状の手前で左岸へ.JPG溝状の手前で左岸へ

最後の2番、1番の石仏は左斜面に座っている。倒竹の重なったところを左によけると寺の右横の道に出る。
IMG_72772番石仏(斜面上).JPG2番石仏(斜面上)
IMG_7278竹林沿い.JPG竹林沿い
IMG_72791番石仏.JPG1番石仏

道は15番から33番石仏へ降りた方が歩きよい。

●~堂山~神上神社~駐車地
帰路は県道を南下し、山陽自動車道と新幹線の高架下を抜け、市道を通って神上寺まで戻る。
途中、神上神社の南に小山があり、麓から石段が付いていたので上がってみた。山頂は広場となっており、石祠2基が座っている。展望はない。麓で複数のお年寄りに山名を尋ねたがご存じなかった。
IMG_6945石段.JPG石段
IMG_6946石祠2基.JPG石祠2基

【注記】
地下上申絵図「上村・上々村」を見ると、神上神社南の大字境に堂山が記されている。麓に観音堂らしきものが描かれており、これが山名の由来と思われる。

IMG_7229石塔群.JPG石塔群
IMG_7231神上神社.JPG神上神社
IMG_7233タブノキ.JPG境内のタブノキ(徳山百樹)


■山名について
◆三等三角点「井谷」の山
安部正道著「周防アルハイク」の法師ヶ岳の項にある山岳図には、当三角点の山を瀬戸口山として記載されている。
「四熊村」および「中野・川上村」の地下上申絵図や境目書を調べると、当該地付近は現在の大字境とは少し違っている。
絵図・境目書では、村境は四熊川を横切って当三角点のピークへは上がらず四熊川を東へ下っている。したがって当山は村境から外れており(四熊村に含まれる)、絵図に山名は記されていない。
また、四熊村の絵図・境目書には「せと口山」の山名が見えるが、これは三角点ピークの南東に位置する204mピークあたりの村境の山(上村側では「井谷山」の呼称か?)と思われる。
なお、点の記によると三角点地番は大字四熊字下後口となっている。

◆260mピーク(新設鉄塔地)について
地下上申絵図(「四熊村」)を見ると、保安寺の上方、村境ピークに「寺ノ浴頭」が記されており、このピークを指すと判断した。
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