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お鉢山・大了寺山(下関市菊川町東中山) [県西部の山]

菊川町史(三)にふたつの山名が記載されており、以前から気になっていたので歩いてみた。いずれも山名から想像をたくましくしたが、二山とも山頂は植林され展望はなく、ピークハンター向きだろう。
お鉢山は取り付きを事前にいろいろと検討。結局中山溪側から入り、東麓の谷を上り下りとも歩いた。歩行に特別難はないが、山頂部は鹿除けネットが二重に張られ、興をそがれる。
大了寺(おおりょうじ)山は8年ほど前高畑山から豊ヶ岳へ縦走したときに通過しているので、今回は大了寺集落跡の西麓から二つの谷を上下した。下りはこれも8年前一度歩いているが、その後の植林作業で踏み跡がより明瞭になったようだ。(2024.4.25)

2016.11.22の山行記録
2016.11.25の山行記録

IMG_8849県道よりお鉢山(右から2番目のコブ).JPG県道よりお鉢山(右から2番目のコブ)

お鉢山・大了寺山.jpeg(1,2クリックで拡大)

●中山溪駐車地~お鉢山
中山溪の広い駐車場に車を置く。溪谷の散歩道を歩いてみたが、雌滝手前で水没箇所があり、引き返す。(ヤマップで増水時遊歩道水没の事前情報を得ていた)
IMG_8672中山溪駐車場.JPG中山溪駐車場
IMG_8673遊歩道マップ.JPG遊歩道マップ
IMG_8674奥ヶ迫溜池.JPG奥ヶ迫溜池
IMG_8675遊歩道入口.JPG遊歩道入口
IMG_8677水没箇所.JPG遊歩道水没箇所

舗装された林道笹ヶ台線に入る。途中雌滝・雄滝、豊ヶ岳へのいくつかの登山口を過ごしながら進む。
IMG_8678林道「笹ヶ台線」看板.JPG林道「笹ヶ台線」看板
IMG_8679舗装林道.JPG舗装林道
IMG_8680樹間に雌滝.JPG樹間に雌滝
IMG_8681最奥駐車場・雌滝下り口.JPG最奥駐車場・雌滝下り口
IMG_8683滑ヶ浴登山口.JPG滑ヶ浴コース登山口
IMG_8685樹間に雄滝.JPG樹間に雄滝
IMG_8686雄滝下り口.JPG雄滝下り口
IMG_8687尾根A・Bコース登山口.JPG尾根A・Bコース登山口

右に橋跡と思われるコンクリート土台を過ごすと、林道がやや上りとなるところで小広場がある。ここで右の沢の渡りやすそうなところを探して渡渉する。
IMG_8688コン橋跡?.JPGコン橋跡?
IMG_8689小広場.JPG小広場
IMG_8693渡渉地点.JPG渡渉地点

対岸は広い谷となっており、これに取り付く。植林谷を詰める。倒木などあるが薄い踏み跡もあり、比較的歩きやすい。
IMG_8694植林谷入口.JPG植林谷入口
IMG_8695植林谷.JPG植林谷
IMG_8697植林谷.JPG植林谷
IMG_8698鞍部手前.JPG鞍部手前

鞍部に出て左折、尾根を登るとすぐコン杭「菊川町」を見る。雑木斜面となり勾配がきつくなる。登り切って尾根に出ると、ここにもコン杭を見る。
IMG_8699鞍部(左方向).JPG鞍部(左方向)
IMG_8701コン杭「菊川町」.JPGコン杭「菊川町」
IMG_8702雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_8703雑木斜面.JPG雑木斜面
IMG_8704雑木尾根出合い.JPG雑木尾根出合い
IMG_8705コン杭.JPGコン杭

切り開きのある雑木尾根を上り、やや灌木が多くなると、小伐採跡の270mピークに着く。周辺の様子から図根三角点があるのではと探してみたが、わからなかった。
IMG_8706コン杭・雑木切り開き.JPGコン杭・雑木切り開き
IMG_8707270mピーク手前・低木.JPG270mピーク手前・低木
IMG_8709270mピーク.JPG270mピーク

植林境尾根を南西へ下り、登りかえすと250m支尾根合流点に着く。
IMG_8710植林境・下り.JPG植林境・下り
IMG_8711鞍部・コン杭.JPG鞍部・コン杭
IMG_8712250m支尾根分岐点・コン杭.JPG250m支尾根分岐点・コン杭

植林境方向の南東尾根へ下り、雑木尾根を登ると270m①支尾根合流点に出る。
IMG_8713鞍部・コン杭.JPG鞍部・コン杭
IMG_8714雑木尾根・上り.JPG雑木尾根・上り
IMG_8716270m①支尾根合流点・コン杭.JPG270m①支尾根合流点・コン杭

270m②支尾根分岐点から植林境を下るとすぐ右に鹿除けネットが現われる。ネット沿いに植林境を登り返すと280m①支尾根合流点に出る。
IMG_8717コン杭(倒).JPGコン杭(倒)
IMG_8718270m②支尾根分岐点・コン杭.JPG270m②支尾根分岐点・コン杭
IMG_8719鹿除けネット・鞍部.JPG鹿除けネット・鞍部
IMG_8720植林境・上り.JPG植林境・上り
IMG_8721280m①支尾根合流点.JPG280m①支尾根合流点

さらにネット沿いに進み、鞍部から登り返すと、こちらもネットが張られた280m②の尾根へ出る。
IMG_8722鞍部・ネット沿い.JPG鞍部・ネット沿い
IMG_8723280m②尾根出合い.JPG280m②尾根出合い

右折し、両側ネットの間を登り返すと標高292mピークのお鉢山山頂に着く。ネットと植林に囲まれ、落ち着かず、展望もない。特徴となるようなものも見あたらないので、早々に下山にかかる。
IMG_8724ネット間・下り.JPGネット間の下り
IMG_8725ネット間・上り.JPGネット間の上り
IMG_8726お鉢山山頂.JPGお鉢山山頂

●~大了寺山
山頂西側の鞍部から南へ下るつもりで西尾根を下りかけたが、狭いネットの間を急勾配で下ることに気おくれし、山頂に戻る。
IMG_8728急勾配の西尾根.JPG急勾配の西尾根

方針を変更し、280m鞍部まで戻り、東の谷を下る。やや勾配がある、障害物の少ない植林境を下っていくと、右手に炭焼窯跡の石積みが見えたので、立ち寄る。
IMG_8729280m鞍部・下降地点.JPG280m鞍部・下降地点
IMG_8730植林沿いの谷.JPG植林沿いの谷
IMG_8731植林沿い.JPG植林沿い
IMG_8734炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡

さらに植林境を下っていき、倒木をくぐり抜けると、麓近くで植林が終わる。
IMG_8735植林沿い.JPG植林沿い
IMG_8736倒木箇所.JPG倒木箇所
IMG_8737植林終端部.JPG植林終端部

右手の山際に少し登ると炭焼窯跡があり、その先に古い墓地がある。墓石の年号を見ると慶應や明治と読めた。
IMG_8738炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
IMG_8739古墓地.JPG古墓地

沢沿いの急斜面を慎重に下るとすぐ沢のたもとに出る。左右に道がある。
IMG_8741谷を下る.JPG谷を下る
IMG_8744谷沿い斜面(逆方向).JPG谷沿い斜面(逆方向)
IMG_8742沢・山道出合い.JPG沢・山道出合い

大了寺山をめざし、右道を取る。沢の護岸沿いに道があるが一部水没している。コンクリートの縁の上に上がり、水をよけながら進む。
IMG_8747沢沿いを右(南)に進む.JPG沢沿いを右(南)に進む
IMG_8748水没箇所.JPG水没箇所

道が一部崩壊しているので、右の平坦地へ少しよじ登り、迂回するとすぐ未舗装道と合流する。道標があり、右は大了寺へ続く。
IMG_8749崩壊箇所.JPG崩壊箇所
IMG_8750未舗装道出合い.JPG未舗装道出合い
IMG_8751道標.JPG道標

左へ向かい、石橋を渡ると、分岐となる。直進道は鹿除けネットが張られている。ネットのゲートを入り、直進する。
IMG_8752石橋.JPG石橋
IMG_8753鹿除けネット出合い・ゲート.JPG鹿除けネット出合い

まもなく道は不明瞭となり、棚田跡の谷あいを進む。ネットは左端の沢沿いに設置されている。棚田の左か右の歩きやすいところを選びながら谷を進む。
IMG_8755沢・ネット沿い.JPG沢・ネット沿い
IMG_8756棚田跡.JPG棚田跡
IMG_8758山際を進む.JPG山際を進む
IMG_8759ガレ石の平坦地.JPGガレ石の平坦地

炭焼窯跡を右に過ごすと、ネットは右上の急勾配の尾根へ分かれる。ゲートはないが、すでに役目を終えたのかネットの下に大きな隙間があり、これを抜ける。
IMG_8761炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
IMG_8762谷が詰まる.JPG谷が詰まる
IMG_8763ネット・右急斜面.JPGネット・右急斜面

谷分岐に出て、右谷へ向かう。
IMG_8764沢沿い.JPG沢沿い
IMG_8765谷分岐・右へ.JPG谷分岐・右へ

植林谷を詰めていくと、谷の向きが左(東)へ変わり、さらに詰めると鞍部へ出る。
IMG_8766植林谷を詰める.JPG植林谷を詰める
IMG_8767植林谷.JPG植林谷
IMG_8771植林谷.JPG植林谷
IMG_8772鞍部手前.JPG鞍部手前

尾根を左に取ると、310m支尾根合流点あたりで、左の支尾根と出合う。植林境を右に取り、320m支尾根合流点に出る。
IMG_8773310m尾根出合い.JPG310m尾根出合い
IMG_8774植林境.JPG植林境
IMG_8775320m支尾根合流点.JPG320m支尾根合流点

植林沿いに進み、鞍部から植林尾根を登り切ると大了寺山山頂(西端)に着く。
植林に囲まれ展望はない。少し長細い山頂で、山頂東端も雰囲気は同じ。両端にプラ杭がある程度で特徴的なものは見あたらない。以前も通ったはずだが、まったく記憶に残っていない。
IMG_8776植林鞍部.JPG植林鞍部
IMG_8777植林尾根・上り.JPG植林尾根・上り
IMG_8778山頂手前.JPG山頂手前
IMG_8780大了寺山山頂(逆方向).JPG大了寺山山頂(逆方向)
IMG_8781山頂部平坦尾根.JPG山頂部平坦尾根
IMG_8782山頂部東端.JPG山頂部東端

●~駐車地
帰路は一つ南の谷を下ることにする。こちらも以前下っている。
やや急勾配の植林尾根を下り、鞍部から右の植林谷へ向かう。
IMG_8784南尾根・下り.JPG南尾根・下り
IMG_8785植林尾根.JPG植林尾根
IMG_8786鞍部.JPG鞍部

間伐された中に踏み跡が残る。途中でミツマタの群落に出合う。小規模だが自然生えだろうか。
IMG_8787間伐された植林谷.JPG間伐された植林谷
IMG_8790ミツマタの群落.JPGミツマタの群落
IMG_8789ミツマタ.JPGミツマタ

標高270mを過ぎたあたりで、左からの作業道が合わさり、ここで終わっている。
植林作業時のものとおぼしき踏み跡が、所々不明瞭になりながらも続く。
IMG_8793植林谷・作業道出合い(左).JPG植林谷・作業道出合い(左)
IMG_8794植林谷.JPG植林谷
IMG_8795コンクリート道.JPGコンクリート道
IMG_8796明瞭な踏み跡.JPG明瞭な踏み跡

谷分岐で小ため池を左に過ごすと、棚田跡の高い石垣上に出る。石垣の右端からコン道を下り、沢を渡って踏み跡をたどる。
IMG_8797小ため池.JPG小ため池
IMG_8799コン道.JPGコン道
IMG_8800棚田跡の石垣.JPG棚田跡の石垣
IMG_8801沢渡り.JPG沢渡り
IMG_8802沢沿い.JPG沢沿い
IMG_8803踏み跡.JPG踏み跡

左に炭焼窯跡を過ごし、棚田跡の石垣をいくつか右に見ながら下っていくと、谷分岐で涸れ沢を渡る。
IMG_8804炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
IMG_8805踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8806石垣.JPG石垣
IMG_8807踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8808踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8809涸れ沢を渡って右へ.JPG涸れ沢を渡る

明瞭な山道となり右に下っていくと、沢に出合う。以前は暗渠があったところだが、今はなくなっているので渡渉する。
IMG_8810山道.JPG山道
IMG_8813沢渡り.JPG沢渡り

平坦植林地に出て道が一旦不明瞭となる。まもなく山道が明瞭となり未舗装道に出る。「大了寺(集落跡)」の道標がある。
IMG_8814山道.JPG山道
IMG_8815未舗装道・コン暗渠出合い.JPG未舗装道・コン暗渠出合い
IMG_8816道出合い(逆方向).JPG道出合い(逆方向)
IMG_8817集落跡道標.JPG集落跡道標

右折し、コン橋を渡り未舗装道をたどると先刻の道標地点に出る。直進し、お鉢山からの下降地点まで逆に戻る。
IMG_8818コン橋.JPGコン橋
IMG_8819未舗装道.JPG未舗装道
IMG_8820分岐点.JPG分岐点
IMG_8821道標.JPG道標

中山渓の駐車場へ向かう。平坦地に進み、しばらく歩いていると、上方に道があることに気づく。
ふたたび下降地点へ戻ってみると、平坦地の上にそま道があった。(以前歩いたはずだがまったく覚えていない) これに上がり、しばらくそま道をたどると次第に山道らしくなる。
IMG_8832左上のそま道に上がる.JPG左上のそま道に上がる
IMG_8833そま道.JPGそま道
IMG_8834山道.JPG山道

谷を横切るところで炭焼窯跡を二ヶ所確認しながら進む。
IMG_8836谷を横切る①.JPG谷を横切る①
IMG_8837炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
IMG_8838山道.JPG山道
IMG_8839谷を横切る②.JPG谷を横切る②
IMG_8840道標(逆方向).JPG道標(逆方向)
IMG_8841炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡

「大了寺鉱山跡ルート」の道標を右に過ごす。以前はここで沢を渡り鉱山跡を見学した。
IMG_8842大了寺高山ルート道標(逆方向).JPG大了寺鉱山ルート道標(逆方向)

直進すると、ふたたびそま道状となり、お鉢山へ取り付いた谷のところへ出る。
渡渉し、林道へ出る。
IMG_8843そま道.JPGそま道
IMG_8844そま道.JPGそま道
IMG_8845そま道.JPGそま道
IMG_8846渡渉地点.JPG渡渉地点

溪谷見学はまたの機会にして駐車場へ戻る。


■山名について

▲お鉢山(おはちやま)
山の南麓に大了寺集落跡があるので、当初はこの山が大了寺山と思っていたところ、菊川町史(三)に「お鉢山 標高292m」とあり、この山がお鉢山と知る。
尾根続きではないが、西麓に「おはち山名水」がある。
山名から宗教的なものや城跡を想像するが、山頂にはそれらしきものは見当たらない。地下上申や豊浦藩村浦明細書にも山名はなく、山名の由来は不明。西麓の県道側から眺めるとお椀をふせたような形に見えることから付けられたのかもしれない。

▲大了寺山(おおりょうじやま)
地下上申中山村の隣村境目書及び絵図(地下図)より特定した。絵図では「雄領寺山」とある。
菊川町史(三)では「大了寺山」の山名のみが紹介され、標高・位置の説明はない。

大了寺については、地下上申では「雄了寺と申は、往古此所に雄了寺と申真言寺有之たる由、其故に雄了寺と申ならハし候由申伝候事」とある。雄は「ヲゝ」と振り仮名をつけており、「王了路」と記した箇所もある。
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