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新巻城(萩市江崎) [県北部の山]

『田万川町史』に記載があったので、3月28日の中尾山城に続き新巻(しんまき)城を歩いてみた。
当初南東麓から取り付こうと思っていたが、同書に北麓の林道から小道があるとの記事に動かされて変更。二十年以上の前の調査でその後状況が変わったのか明瞭な道はなくシダヤブに手こずる。山頂周辺の平坦尾根もシダや雑木に覆われ、城郭跡を確認できるような状況ではない。予定外に時間を要した。
帰路は南東側の植林谷へ下る。こちらは尾根上のシダが濃いところもあるが、特に問題はなく麓へ降りた。下山ルートの方を取った方が無難だろう。(2022.4.2)
IMG_8578江津より新巻城(右が三角点ピーク).JPG江津より新巻城(右が三角点ピーク)
IMG_8593野頭から新巻城.JPG野頭より新巻城
新巻城.jpeg (1,2クリックで拡大)

●駐車地~三角点ピーク(新巻城最頂部)
尾浦集落から林道尾浦野頭線に入り、尾浦野頭橋を過ぎたところに駐車スペースがある。町史には「林道を300メートルほど歩くと、頂上に向かう小道がある」とあり、詳細な記述はない。
このあたりしかなかろうと橋のたもとから植林谷へ入る。
IMG_8483駐車地.JPG駐車地
IMG_8484尾裏野頭橋.JPG尾浦野頭橋

涸れ沢沿いに獣道らしき踏み跡が続いている。
IMG_8485涸れ沢沿いに植林谷を登る.JPG涸れ沢沿いに植林谷を登る
IMG_8486植林谷.JPG植林谷

勾配がきつくなり、いよいよ谷が詰まる。
IMG_8487次第に勾配がきつくなる.JPG次第に勾配がきつくなる
IMG_8488涸れ沢を歩く.JPG涸れ沢を歩く
IMG_8489涸れ沢を詰める.JPG涸れ沢を詰める

踏み跡も見つからないので、最初はシダの少ないところを探しながら登るが進退窮まる。やむなくシダに厚く覆われた植林斜面に突入。胸高のシダと格闘しながら左の尾根に上がる。
IMG_8490シダの少ない斜面を選びながら登る.JPGシダの少ない斜面を選びながら登る
IMG_8491シダ斜面に突入.JPGシダ斜面に突入
IMG_8492シダを分けながら左へトラバース気味に登る.JPGシダを分けながら左へトラバース気味に登る

雑木植林境の尾根に出てもシダは腰高で深い。樹間に東側の展望が開ける。
IMG_8496植林境のシダ尾根を登る.JPG植林境のシダ尾根に出る
IMG_8493シダ尾根へ出る・尻高山・三ヶ岳.JPG尻高山・三ヶ岳
IMG_8495周鷹寺山・奥の院山・金比羅山.JPG周鷹寺山・奥の院山・金比羅山

シダの中で足元の赤ポールを確認し、さらに登ると150m支尾根分岐点に着く。
IMG_8498赤ポール.JPG赤ポール
IMG_8499シダ・植林境尾根.JPGシダ・植林境尾根
IMG_8501150支尾根合流点.JPG150支尾根合流点

雑木尾根となり、勾配が緩むとシダもやや薄くなる。
IMG_8502シダ尾根.JPGシダ尾根
IMG_8503高山・行者様.JPG高山・行者様

平坦尾根が続き、160m支尾根分岐点①、➁を過ごすと四等三角点「尾浦」の山頂へ着く(町史によるとこのあたりまでの平坦尾根が郭らしい)。樹木に囲まれ樹間わずかに展望があるのみ。東南端が植林頂部となっている。
IMG_8505160m支尾根合流点①.JPG160m支尾根合流点①
IMG_8507シダ尾根.JPGシダ尾根
IMG_8509160m支尾根合流点②.JPG160m支尾根合流点②
IMG_8510シダ尾根.JPGシダ尾根
IMG_8511山頂手前.JPG山頂手前
IMG_8512三角点ピーク(新巻城最高処).JPG三角点ピーク(新巻城最高処)
IMG_8513逆方向.JPG三角点ピーク(逆方向)
IMG_8514四等三角点「尾浦」.JPG四等三角点「尾浦」

●~車道出合い(下降地点)
帰路は東方向へ植林境を下る。少し下ると赤ポールがあり尾根が分岐する。シダが薄そうで踏み跡もあったので、南東方向の支尾根へ向かう。
IMG_8515植林頂部・左へ.JPG植林頂部・左へ
IMG_8518植林境.JPG植林境
IMG_8520赤ポール.JPG赤ポール
IMG_8519シダ尾根(北東尾根).JPGシダ尾根(北東尾根)
IMG_8521シダ尾根(南東尾根).JPGシダ尾根(南東尾根)

高度差20mほど下ると、右下の谷へ薄い踏み跡があり下ってみる。急勾配の斜面をトラバースしながら谷へ下るとシダも消える。
IMG_8523右谷への下降地点.JPG右谷への下降地点
IMG_8522下降斜面.JPG下降斜面.
IMG_8524下降斜面(逆方向).JPG下降斜面(逆方向)
IMG_8525植林谷.JPG植林谷

炭焼窯跡を過ごし涸れ沢沿いに下ると踏み跡が不明瞭となるが、再び踏み跡が現れる。黄ポールを見るとすぐに右からの山道と合流する。
IMG_8526炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
IMG_8527踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8530明瞭な踏み跡.JPG明瞭な踏み跡
IMG_8532黄ポール.JPG黄ポール
IMG_8533右から山道合流.JPG右から山道合流.

さらに谷沿いに下っていくと堰堤①(地形図の位置と相違している)と出合う。
IMG_8558踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8560涸れ沢.JPG涸れ沢
IMG_8561踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8562堰堤①.JPG堰堤①

堰堤の右端を越え、すぐに沢を渡ると(少し下って沢を渡ってもよい)、林道(堰堤管理道?)の終点部に出る。
IMG_8568渡渉箇所.JPG渡渉箇所(逆方向)
IMG_8567林道終点部(逆方向).JPG林道終点部(逆方向)

林道を下り堰堤②(地形図とやや位置が相違)を越えていくとイノシシワナを見る。
IMG_8570林道.JPG林道
IMG_8571堰堤②.JPG堰堤②
IMG_8572林道.JPG林道
IMG_8573イノシシワナ・保安林標柱.JPGイノシシワナ

すぐ先の林道分岐を直進し、板を敷いた小橋を渡って対岸へ移る。
IMG_8574林道分岐点.JPG林道分岐点
IMG_8575小橋.JPG小橋

農道を進んでいくと車道へ出る。
IMG_8576農道.JPG農道
IMG_8577車道出合い(逆方向).JPG車道出合い(逆方向)

●~駐車地
周辺の山々を眺めながら海沿いの道を歩いて戻る。
IMG_8579高倉山.JPG高倉山
IMG_8580周鷹寺山・江崎大漁橋.JPG周鷹寺山・江崎大漁橋
IMG_8581三ヶ岳.JPG三ヶ岳
IMG_8584高山・行者様・尾浦集落.JPG高山・行者様・尾浦集落
IMG_8586尾浦から尻高山.JPG尾浦から尻高山
IMG_8588林道尾浦野頭線分岐点.JPG林道尾浦野頭線分岐点
IMG_8589林道看板.JPG林道看板
IMG_8591林道から新巻城.JPG林道から新巻城


(注)別ルートの説明(トラック図では黄緑色で表示)
帰路の途中で登り返し、山頂下の支尾根分岐(赤ポール地点)から北東尾根を下ってみた。
植林尾根は腰高のシダが続き踏み跡もないので歩きづらい。下るに従いシダが薄くなると100m鞍部へ着く。ここから次の2ルート歩いてみた。
IMG_8545シダ・下り.JPG深いシダ・下り
IMG_8547シダ・下り.JPGシダ・下り
IMG_8548100m鞍部(下方から).JPG100m鞍部(下方から)

〈Bルート〉
鞍部から植林境を東の110m平坦ピークへ上がり、南尾根を下る。ピークへの上りはややシダが多いが南尾根は薄い。下り切ると石垣を組んだ開けた所へ出る。少し下って沢を渡ると南東尾根からのAルートと合流する。
IMG_8542シダ・植林境尾根(逆方向).JPGシダ・植林境尾根
IMG_8540160mピーク.JPG110m平坦ピーク
IMG_8538シダの薄い植林尾根.JPGシダの薄い南尾根(逆方向)
IMG_8534石積.JPG石垣(逆方向)
IMG_8535石積.JPG石積(逆方向)

〈Cルート〉
鞍部から南の植林谷を下る。沢沿いに薄い踏み跡をたどって下っていき左へトラバース気味に進むと、石垣を組んだ所へ出てBルートと合わさる。
IMG_8549植林谷.JPG植林谷
IMG_8550涸れ沢.JPG涸れ沢
IMG_8551雑木.JPG左岸側
IMG_8554踏み跡.JPG踏み跡
IMG_8556石積箇所へ出る.JPG石積箇所へ出る


3ルートのいずれを取っても同じようなものだが、現況ではどちらかと言えばAルートが歩きやすいだろう。
なお、新巻城のことは「地下上申」や「風土注進案」には記載はなく、中尾山城と同じく「篠原氏系図」に城の名が出ているとのこと。
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