ここヶ添山・いぬくす山(下関市井田・内日上) [県西部の山]
先日(3月4日)いぬくす山まで歩いた際、尾根ルートで下山したので、谷ルートのことが気になっていた。また、地下上申絵図を調べたときに、いぬくす山の東の山に山名が記されていたので、あわせて歩いてみた。
地形図によると、ここヶ添山(仮称)の方がいぬくす山より若干高い。標高差300mの南尾根を一気に急登した。雑木尾根が主体で、植林のなごりか所々スギ・ヒノキが残る。ヤブらしきところもなく、中間あたりから勾配がゆるくなる。
いぬくす山からは植林谷の「大谷」を下った。多少踏み跡はあるものの、林業者を含めそれほど人が入った様子はないが、倒木も少なく、荒れは少ない。ただ麓近くで、踏み跡が不明瞭となり、やや荒れた感じになる。尾根上は続いていたテープもない。抜け出るのにややてこずった。(2024.3.22)
いぬくす山・ここヶ添山(上井田より)
(1,2クリックで拡大)
●駐車地~ここヶ添山
ヘルシーランド下関の東にある広い駐車場に車を置く。ヘルシーランドの建物の裏側にまわり、山の斜面に取り付く。
駐車場
施設裏の取り付き
少し上がると幅広の水平道に出合う。左の谷間に作業中の年配の方がおられたのでお話をうかがう。水平道は遊歩道で、建物の西にある公園から東の竹林まで続いているとのこと。谷は案外水量があるので、水はけのための養生をしているらしい。上方ピークの山名を尋ねたがご存じなく、登ったこともないとのこと。礼を言って辞す。
遊歩道(右方向)
だだっ広い尾根を上方めざして登ると、次第に尾根がはっきりしてくる。炭焼窯跡を過ごし、鉄塔跡の石垣を過ぎると次第に勾配がきつくなる。
ゆるい植林尾根
炭焼窯跡
雑木疎林尾根
高圧線鉄塔基礎跡
雑木尾根が続くが、植林のなごりと思われるヒノキなどがときどき交じる。尾根上に角張った石も多い。雑木の幹をてがかりにゆっくりと高度を稼ぐ。
雑木・植林混交尾根
雑木尾根
次第に急勾配となる
急勾配
急勾配
コン杭①あたりから次第に勾配が緩む。
コン杭①・270m
勾配がゆるむ
雑木尾根
コン杭➁を過ごし、切り開きのある雑木尾根を登っていくと、あっけなく標高400mのここヶ添山に着く。雑木に囲まれ展望はすぐれないが、樹間わずかに西ノ嶽や天狗坊山が望める。
コン杭②・310m
ゆるい上り
山頂手前の上り
400mピーク・コン杭③
樹間展望(西ノ嶽~天狗坊山)
●~いぬくす山
続いていぬくす山をめざす。ここヶ添山からほぼ真西にあたるが、谷をはさんで反時計回りで尾根伝いに歩く。
390m支尾根分岐点から370mピーク、360m鞍部と北へ下る。
平坦雑木尾根
390m支尾根分岐点
鞍部
石杭
370m平坦ピーク
鞍部
ここで西方向のいぬくす山北側の360m鞍部へ直接トラバースすることもできそうだが、当初どおり迂回することにする。雑木尾根を登ると390mピークに出て、西ノ嶽からの縦走ルートと合流する。
雑木尾根・上り
390mピーク・コン杭
左折し、380m①支尾根分岐点から西の鞍部に着く。ここでテープは左へトラバースする。前回はテープどおりに下ったが、今回は次の380m②支尾根分岐点まで進んでみた。
雑木尾根
390m支尾根分岐点・石杭
380m①支尾根分岐点・石杭
鞍部・テープ左へ
380m②支尾根分岐点・石杭
少し戻って、左の植林境を下ると、トラバースルートと出合い、すぐに360m鞍部に降り立つ。
植林境・下り
石杭
ルート合流点(逆方向)
360m鞍部
鞍部の石杭(左方向)
ここで、右の植林谷を下ることもできるが、一応いぬくし山まで歩く。
前回報告したので写真のみ掲載とする。
小尾根上の石杭
植林境
370m支尾根合流点・コン杭
植林境
山頂手前
山頂直下の岩
いぬくす山山頂
岩(下方から)
横から
●~駐車地
360m鞍部まで戻り、西の植林谷(大谷)を下る。なんとなく踏み跡もある。標高320mあたりで左からの谷と出合う。左の谷が主谷に見えるので、麓から逆方向に登ると左谷へ入り込みそうだ。
植林谷
谷出合い
沢渡りを何度か繰り返しながら下る。明瞭な踏み跡は期待できないが、倒木も少なく歩きよい。
沢渡り①
沢沿い(左岸)
沢渡り②
大岩
沢沿い(左岸)
沢渡り③
沢沿い(右岸)
右斜面の少し上方に平坦地が見えたので上がってみると、炭焼窯跡だった。
炭焼窯跡(少し上方)
後半は雑木の左岸側を下っていき、炭焼窯跡を左に過ごすと、谷が広くなり踏み跡も不明瞭となる。
沢渡り④
沢沿い(左岸)
沢沿い(左岸)・雑木
炭焼窯跡
雑木ヤブや倒竹もありやや荒れてくるので、適当なところで右の沢を渡り、対岸の植林尾根に移る。(ここで先日歩いた左の尾根に上がり、破線道に出た方がよかったかもしれない)
やや荒れた平坦な谷
左の平坦尾根
沢渡り⑤
植林の平坦地を進むと溝状の古道に出合う。道沿いに下っていくと石垣沿いの平坦道となる。
植林平坦地
溝状道出合い
溝状道
炭焼窯跡
石垣沿い
ふたたび溝道となりまもなく耕作地(跡?)に出る。
溝状道
耕作地出合い
トタン柵に出合い、柵沿いに右に折れると小さな「上ヶ原ため池」がある。
トタン柵沿いに右へ
上ヶ原ため池
畦道を左に向かうと集落道に出る。
集落道出合い
いぬくし山(中央奥)
石碑(三界万霊)・古墓
一之瀬公民館に立ち寄る。
一字一石塔(石仏)・庚申塚
第一貯水池沿いに舗装管理道を歩き、県道に出る。
いぬくす山・第一貯水池
水源地沿いの管理道
第一貯水池取水塔
取水塔説明板
階段を降り堰堤下に出て、未舗装の管理道をたどる。ふたたび県道に出て駐車地まで戻る。
階段下降箇所
未舗装管理道
■山名について
▲ここヶ添(そえ)山
小野村の地下上申絵図(地下図)に名前が記されているが、くずし字のため判読に苦戦。
絵図より山名部分を拡大してみた。
絵図の折れ目の部分にあたるため少し読みづらいが、次のように解読を試みた。
山名は「①・②・③・山」の四字。
まず①の字は「此」と読める。(同じ絵図の中で、「此方」といった字で同様の字が使われていることからも、まずこれに間違いないだろう)
次に②は「可(か)」あるいは「乃(の)」と読める。
最後は「添」あるいは「流」と読める。
これ以外にも読み方がある可能性はあるが、一応これに限定してみても、組み合わせ方でいくとおりもの読み方ができる。ただ、意味が通じるような組み合わせは難しい。
地下上申や風土注進案で小野村の項を調べても、山が大字境に位置しないこともあり、手掛かりとなるような山名は見あたらない。
そこで、自分なりに一番可能性が高い組み合わせとして、「此・か・添・山」を選び、「ここヶ添(そえ)山」と読むこととした。
以上により、ここではこの山名を仮称として呼ぶこととしたい。
地形図によると、ここヶ添山(仮称)の方がいぬくす山より若干高い。標高差300mの南尾根を一気に急登した。雑木尾根が主体で、植林のなごりか所々スギ・ヒノキが残る。ヤブらしきところもなく、中間あたりから勾配がゆるくなる。
いぬくす山からは植林谷の「大谷」を下った。多少踏み跡はあるものの、林業者を含めそれほど人が入った様子はないが、倒木も少なく、荒れは少ない。ただ麓近くで、踏み跡が不明瞭となり、やや荒れた感じになる。尾根上は続いていたテープもない。抜け出るのにややてこずった。(2024.3.22)
いぬくす山・ここヶ添山(上井田より)
(1,2クリックで拡大)
●駐車地~ここヶ添山
ヘルシーランド下関の東にある広い駐車場に車を置く。ヘルシーランドの建物の裏側にまわり、山の斜面に取り付く。
駐車場
施設裏の取り付き
少し上がると幅広の水平道に出合う。左の谷間に作業中の年配の方がおられたのでお話をうかがう。水平道は遊歩道で、建物の西にある公園から東の竹林まで続いているとのこと。谷は案外水量があるので、水はけのための養生をしているらしい。上方ピークの山名を尋ねたがご存じなく、登ったこともないとのこと。礼を言って辞す。
遊歩道(右方向)
だだっ広い尾根を上方めざして登ると、次第に尾根がはっきりしてくる。炭焼窯跡を過ごし、鉄塔跡の石垣を過ぎると次第に勾配がきつくなる。
ゆるい植林尾根
炭焼窯跡
雑木疎林尾根
高圧線鉄塔基礎跡
雑木尾根が続くが、植林のなごりと思われるヒノキなどがときどき交じる。尾根上に角張った石も多い。雑木の幹をてがかりにゆっくりと高度を稼ぐ。
雑木・植林混交尾根
雑木尾根
次第に急勾配となる
急勾配
急勾配
コン杭①あたりから次第に勾配が緩む。
コン杭①・270m
勾配がゆるむ
雑木尾根
コン杭➁を過ごし、切り開きのある雑木尾根を登っていくと、あっけなく標高400mのここヶ添山に着く。雑木に囲まれ展望はすぐれないが、樹間わずかに西ノ嶽や天狗坊山が望める。
コン杭②・310m
ゆるい上り
山頂手前の上り
400mピーク・コン杭③
樹間展望(西ノ嶽~天狗坊山)
●~いぬくす山
続いていぬくす山をめざす。ここヶ添山からほぼ真西にあたるが、谷をはさんで反時計回りで尾根伝いに歩く。
390m支尾根分岐点から370mピーク、360m鞍部と北へ下る。
平坦雑木尾根
390m支尾根分岐点
鞍部
石杭
370m平坦ピーク
鞍部
ここで西方向のいぬくす山北側の360m鞍部へ直接トラバースすることもできそうだが、当初どおり迂回することにする。雑木尾根を登ると390mピークに出て、西ノ嶽からの縦走ルートと合流する。
雑木尾根・上り
390mピーク・コン杭
左折し、380m①支尾根分岐点から西の鞍部に着く。ここでテープは左へトラバースする。前回はテープどおりに下ったが、今回は次の380m②支尾根分岐点まで進んでみた。
雑木尾根
390m支尾根分岐点・石杭
380m①支尾根分岐点・石杭
鞍部・テープ左へ
380m②支尾根分岐点・石杭
少し戻って、左の植林境を下ると、トラバースルートと出合い、すぐに360m鞍部に降り立つ。
植林境・下り
石杭
ルート合流点(逆方向)
360m鞍部
鞍部の石杭(左方向)
ここで、右の植林谷を下ることもできるが、一応いぬくし山まで歩く。
前回報告したので写真のみ掲載とする。
小尾根上の石杭
植林境
370m支尾根合流点・コン杭
植林境
山頂手前
山頂直下の岩
いぬくす山山頂
岩(下方から)
横から
●~駐車地
360m鞍部まで戻り、西の植林谷(大谷)を下る。なんとなく踏み跡もある。標高320mあたりで左からの谷と出合う。左の谷が主谷に見えるので、麓から逆方向に登ると左谷へ入り込みそうだ。
植林谷
谷出合い
沢渡りを何度か繰り返しながら下る。明瞭な踏み跡は期待できないが、倒木も少なく歩きよい。
沢渡り①
沢沿い(左岸)
沢渡り②
大岩
沢沿い(左岸)
沢渡り③
沢沿い(右岸)
右斜面の少し上方に平坦地が見えたので上がってみると、炭焼窯跡だった。
炭焼窯跡(少し上方)
後半は雑木の左岸側を下っていき、炭焼窯跡を左に過ごすと、谷が広くなり踏み跡も不明瞭となる。
沢渡り④
沢沿い(左岸)
沢沿い(左岸)・雑木
炭焼窯跡
雑木ヤブや倒竹もありやや荒れてくるので、適当なところで右の沢を渡り、対岸の植林尾根に移る。(ここで先日歩いた左の尾根に上がり、破線道に出た方がよかったかもしれない)
やや荒れた平坦な谷
左の平坦尾根
沢渡り⑤
植林の平坦地を進むと溝状の古道に出合う。道沿いに下っていくと石垣沿いの平坦道となる。
植林平坦地
溝状道出合い
溝状道
炭焼窯跡
石垣沿い
ふたたび溝道となりまもなく耕作地(跡?)に出る。
溝状道
耕作地出合い
トタン柵に出合い、柵沿いに右に折れると小さな「上ヶ原ため池」がある。
トタン柵沿いに右へ
上ヶ原ため池
畦道を左に向かうと集落道に出る。
集落道出合い
いぬくし山(中央奥)
石碑(三界万霊)・古墓
一之瀬公民館に立ち寄る。
一字一石塔(石仏)・庚申塚
第一貯水池沿いに舗装管理道を歩き、県道に出る。
いぬくす山・第一貯水池
水源地沿いの管理道
第一貯水池取水塔
取水塔説明板
階段を降り堰堤下に出て、未舗装の管理道をたどる。ふたたび県道に出て駐車地まで戻る。
階段下降箇所
未舗装管理道
■山名について
▲ここヶ添(そえ)山
小野村の地下上申絵図(地下図)に名前が記されているが、くずし字のため判読に苦戦。
絵図より山名部分を拡大してみた。
絵図の折れ目の部分にあたるため少し読みづらいが、次のように解読を試みた。
山名は「①・②・③・山」の四字。
まず①の字は「此」と読める。(同じ絵図の中で、「此方」といった字で同様の字が使われていることからも、まずこれに間違いないだろう)
次に②は「可(か)」あるいは「乃(の)」と読める。
最後は「添」あるいは「流」と読める。
これ以外にも読み方がある可能性はあるが、一応これに限定してみても、組み合わせ方でいくとおりもの読み方ができる。ただ、意味が通じるような組み合わせは難しい。
地下上申や風土注進案で小野村の項を調べても、山が大字境に位置しないこともあり、手掛かりとなるような山名は見あたらない。
そこで、自分なりに一番可能性が高い組み合わせとして、「此・か・添・山」を選び、「ここヶ添(そえ)山」と読むこととした。
以上により、ここではこの山名を仮称として呼ぶこととしたい。
2024-03-24 19:08
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