江良山(防府市大崎) [県央部の山]
2年前に持越山・西目山を縦走したときに江良山(294mピーク)も歩いたが、自由ヶ丘団地へ直接下る方向へテープ道が付いていたので、その後気になっていた(http://gomen.blog.so-net.ne.jp/archive/20120221参照)。そこで、今回西麓の玉泉湖温泉側から取り付いて山頂を踏み、テープをたどって団地側へ下ってみた。
西麓からのルートは、展望地に出るあたりまでは明瞭な踏み跡がなく、ヤブ゙気味の雑木尾根が続く。展望地から上方もケモノ道程度の踏み跡が残るぐらいで、ほとんど歩かれていないようだ。
団地への下りは、展望岩の手前からテープが続いている。崩壊沢最上端から上方へ向かって歩きやすいところを探りながらテープが付けられたようで、分かりやすいルートとは言えない。いずれテープが消失すれば道も分からなくなると思われる。(2014.04.03)
南麓山田側から江良山
(クリックで拡大)
今回も休業中の玉泉湖温泉の駐車場へ車を置かせてもらう。
車道分岐へ戻り右道に入る。すぐ先の右手の沢へ取り付く。
玉泉湖温泉
分岐沢取り付き
両岸がえぐられた沢上を進み、尾根に取り付きやすそうなところで、右の崩壊支沢へ入る。
沢
沢
右の支沢
少し登ると支尾根へ出るので、左折して雑木尾根を進む。ササヤブやイバラをかいくぐりながら登ると、シダ尾根となるあたりで真砂土の裸地状となり、振り返ると展望が開ける。正面に楞厳寺山が近い。
シダヤブを右に少し逃げ込むと小規模だが平坦な展望岩がある。
支尾根に出る
ササヤブ
ササヤブを抜ける
イバラをかいくぐる
疎林平坦尾根
勾配のある尾根
シダ゙尾根
シダ尾根
展望地
裸地
展望岩
楞厳寺山
向島
シダヤブを抜けると北へ方向が変わりながら雑木疎林の緩い尾根が続く。
ヤセ尾根
疎林尾根
平坦尾根
平坦尾根
260mの平坦ピークから北東方向へ平坦尾根を進む。岩に出会うと左へ巻きながら登る。
260mピーク
疎林平坦尾根
岩
岩を左へ巻く
右からの支尾根と合わさるとすぐにシダが被る江良山(294mピーク)へ着く。西方向に楞厳寺山や釿磨山を眺められる。
支尾根合流点
江良山山頂
楞厳寺山
釿磨山
帰路はテープをたどって団地側へ下る。
道を外れ展望地へ立ち寄る。斜面を少し上がると東方向に大きく開け、少し先に進むと北方向が望める。
下りの尾根
展望地斜面
西目山(左に右田ヶ岳)
桃ヶ浴山・佐波山
釿磨山
楞厳寺山
山道へ戻り尾根を少し下ると展望岩と出会う。そのまま尾根を進むと持越山や西目山への縦走ルートとなるが、明瞭な道はない。テープは展望岩の手前から右方向へ下っている。
展望岩
テープ道が右へ分岐
テープに従い雑木疎林の斜面を下っていくと、一旦小尾根上の鞍部に出る。再び右へ下っていくと平坦尾根上の道となる。
展望岩(裏側)
テープ道
テープ道
小尾根鞍部
シダ道
平坦支尾根
テープが左の谷へ向かうので、少し下ると崩壊谷の最上端部へ抜け出る。
そのまま沢上を下っていくとナメ状となり、沢沿いの踏み跡に時々逃げながら下っていく。
左谷へ向かう
崩壊谷最上部
沢歩き
沢歩き
左からの沢と出合い、さらにすぐ先のナメ滝の下で西目山の沢コースと出会う。
沢出合い
沢出合い(逆方向)
沢出合い(右は西目山沢コース)
そのまま沢コースを下り、左に落差のあるナメ滝(姥ヶ滝)を高巻きしながら過ごす。
堰堤が現われると右岸側を高巻きで下る。
沢歩き
ナメ沢沿いを下る
前方の堰堤
高巻き道
姥ヶ滝(逆方向)
高巻きのシダ道
沢への下降点(逆方向)
第ニ堰堤
四つ目の堰堤手前で左岸へ渡り、西目山尾根コースを左に過ごすと、開発記念碑のある登山口へ出る。
第四堰堤前で対岸へ
西目山尾根コース入口
団地側駐車地
開発記念碑
団地内を通って駐車地へ戻る。
江良山・西目山
■山名考
西目山の西方に屹立する294m峰の山名について、その後調べてみたところ、『防府市史 上巻』(昭和31年刊、昭和55年復刻)の山岳の項に北部の山として、右田ヶ岳や西目山などと並んで江良山(290m)が記載されているのを見つけた。
ところが地図上に示されておらず、これが294mピークの山であるのか確証が得られなかったが、最近『続防府市史』(昭和35年刊、昭和56年復刻)を見ていたら、名勝の項に「風ヶ原の桃花」として、次のような記述を見つけた。
「大字大崎江良の山懐の高原地、真昼に鳴く鶏の声も長閑に四山にこだまする幽邃閑雅の境である。春風三月この地に遊ぶもの、必ずや武陵桃源の感を催すであろう。なお正権寺原を経て西目山と江良山の峡谷に入れば姥ヶ滝がある。」
『防長風土注進案』大崎村に掲載された「大崎村荒図」を見ると、大判堤の西側あたりに風ヶ原の名が記載されており、現在も近くに風ヶ原橋がある。また、同荒図では少し南へ下った糘山(125.2m)や江良堤の東に「正言寺」の名が見えることから、正権寺原はこのあたりではないかと推測する。
姥ヶ滝については、上記『続防府市史』の名勝の項に富海の琴音の滝などとともに記載されており、昔から地元では知られていた滝と思われる。ネットに滝の写真が載っているのを見つけたが、今回自由ヶ丘団地上方の沢で見た落差のあるナメ滝に間違いないと思われる。
これらのことから294m峰が江良山であると推定した。
西麓からのルートは、展望地に出るあたりまでは明瞭な踏み跡がなく、ヤブ゙気味の雑木尾根が続く。展望地から上方もケモノ道程度の踏み跡が残るぐらいで、ほとんど歩かれていないようだ。
団地への下りは、展望岩の手前からテープが続いている。崩壊沢最上端から上方へ向かって歩きやすいところを探りながらテープが付けられたようで、分かりやすいルートとは言えない。いずれテープが消失すれば道も分からなくなると思われる。(2014.04.03)
南麓山田側から江良山
(クリックで拡大)
今回も休業中の玉泉湖温泉の駐車場へ車を置かせてもらう。
車道分岐へ戻り右道に入る。すぐ先の右手の沢へ取り付く。
玉泉湖温泉
分岐沢取り付き
両岸がえぐられた沢上を進み、尾根に取り付きやすそうなところで、右の崩壊支沢へ入る。
沢
沢
右の支沢
少し登ると支尾根へ出るので、左折して雑木尾根を進む。ササヤブやイバラをかいくぐりながら登ると、シダ尾根となるあたりで真砂土の裸地状となり、振り返ると展望が開ける。正面に楞厳寺山が近い。
シダヤブを右に少し逃げ込むと小規模だが平坦な展望岩がある。
支尾根に出る
ササヤブ
ササヤブを抜ける
イバラをかいくぐる
疎林平坦尾根
勾配のある尾根
シダ゙尾根
シダ尾根
展望地
裸地
展望岩
楞厳寺山
向島
シダヤブを抜けると北へ方向が変わりながら雑木疎林の緩い尾根が続く。
ヤセ尾根
疎林尾根
平坦尾根
平坦尾根
260mの平坦ピークから北東方向へ平坦尾根を進む。岩に出会うと左へ巻きながら登る。
260mピーク
疎林平坦尾根
岩
岩を左へ巻く
右からの支尾根と合わさるとすぐにシダが被る江良山(294mピーク)へ着く。西方向に楞厳寺山や釿磨山を眺められる。
支尾根合流点
江良山山頂
楞厳寺山
釿磨山
帰路はテープをたどって団地側へ下る。
道を外れ展望地へ立ち寄る。斜面を少し上がると東方向に大きく開け、少し先に進むと北方向が望める。
下りの尾根
展望地斜面
西目山(左に右田ヶ岳)
桃ヶ浴山・佐波山
釿磨山
楞厳寺山
山道へ戻り尾根を少し下ると展望岩と出会う。そのまま尾根を進むと持越山や西目山への縦走ルートとなるが、明瞭な道はない。テープは展望岩の手前から右方向へ下っている。
展望岩
テープ道が右へ分岐
テープに従い雑木疎林の斜面を下っていくと、一旦小尾根上の鞍部に出る。再び右へ下っていくと平坦尾根上の道となる。
展望岩(裏側)
テープ道
テープ道
小尾根鞍部
シダ道
平坦支尾根
テープが左の谷へ向かうので、少し下ると崩壊谷の最上端部へ抜け出る。
そのまま沢上を下っていくとナメ状となり、沢沿いの踏み跡に時々逃げながら下っていく。
左谷へ向かう
崩壊谷最上部
沢歩き
沢歩き
左からの沢と出合い、さらにすぐ先のナメ滝の下で西目山の沢コースと出会う。
沢出合い
沢出合い(逆方向)
沢出合い(右は西目山沢コース)
そのまま沢コースを下り、左に落差のあるナメ滝(姥ヶ滝)を高巻きしながら過ごす。
堰堤が現われると右岸側を高巻きで下る。
沢歩き
ナメ沢沿いを下る
前方の堰堤
高巻き道
姥ヶ滝(逆方向)
高巻きのシダ道
沢への下降点(逆方向)
第ニ堰堤
四つ目の堰堤手前で左岸へ渡り、西目山尾根コースを左に過ごすと、開発記念碑のある登山口へ出る。
第四堰堤前で対岸へ
西目山尾根コース入口
団地側駐車地
開発記念碑
団地内を通って駐車地へ戻る。
江良山・西目山
■山名考
西目山の西方に屹立する294m峰の山名について、その後調べてみたところ、『防府市史 上巻』(昭和31年刊、昭和55年復刻)の山岳の項に北部の山として、右田ヶ岳や西目山などと並んで江良山(290m)が記載されているのを見つけた。
ところが地図上に示されておらず、これが294mピークの山であるのか確証が得られなかったが、最近『続防府市史』(昭和35年刊、昭和56年復刻)を見ていたら、名勝の項に「風ヶ原の桃花」として、次のような記述を見つけた。
「大字大崎江良の山懐の高原地、真昼に鳴く鶏の声も長閑に四山にこだまする幽邃閑雅の境である。春風三月この地に遊ぶもの、必ずや武陵桃源の感を催すであろう。なお正権寺原を経て西目山と江良山の峡谷に入れば姥ヶ滝がある。」
『防長風土注進案』大崎村に掲載された「大崎村荒図」を見ると、大判堤の西側あたりに風ヶ原の名が記載されており、現在も近くに風ヶ原橋がある。また、同荒図では少し南へ下った糘山(125.2m)や江良堤の東に「正言寺」の名が見えることから、正権寺原はこのあたりではないかと推測する。
姥ヶ滝については、上記『続防府市史』の名勝の項に富海の琴音の滝などとともに記載されており、昔から地元では知られていた滝と思われる。ネットに滝の写真が載っているのを見つけたが、今回自由ヶ丘団地上方の沢で見た落差のあるナメ滝に間違いないと思われる。
これらのことから294m峰が江良山であると推定した。
2014-04-08 01:56
コメント(2)
末尾に />がついています
あんな沢を高巻くなんて見ているだけで落ちそう
by yamakan (2014-04-08 06:29)
ご指摘ありがとうございます。消したつもりだったのですが…。
理由はわかりませんが、入力した覚えがないのに末尾にこうした文字がときどき入ります。
姥ヶ滝は確かに高度感がありますが、沢ルートは結構歩かれており、見た目ほどではありません。
by gomen (2014-04-08 21:39)