花尾山〈立石周回ルート〉(美祢市於福町上) [県北部の山]
花尾山への登山ルートはいくつもあるが、今回は南麓の美祢市立石側から歩いてみた。
往路は、林道を利用し立石川沿いに谷を詰め、市境尾根へ上がり尾根伝いに山頂をめざし、帰路は旧秋芳町との境界尾根を下り、鉄塔を経由して駐車地へ戻った。
往路は初めて歩くルートで、林道終点からは沢沿いに山道があり上方では踏み跡程度となるが、尾根の合流点までひどいヤブもなく登れる。ただ植林帯の谷詰めなので面白味に欠ける。市境尾根は気持ちのよい雑木林が続く。
帰路の南尾根は何度か歩いたルートで以前は快適に歩けたが、最近は測量や植林作業に入らないのか少し荒れが目立つ。(2013.10.14)
立石?を背にした小社
(クリックで拡大)
立石川沿いに林道を遡り、コンクリート橋手前の広場に駐車。
駐車地・コン橋
さらに林道を進むとすぐにコンクリート舗装が切れ、砂利道に変わる。
砂利道となる
左に堰堤を見て、石垣が築かれた平坦地を右に過ごすと、暗渠手前で作業道が右へ分かれる。
堰堤
石垣の平坦地
暗渠・作業道分岐
分岐の手前で、右の植林斜面に大岩を背にしたコンクリート製小社を見付ける。
上がってみると、小社の横に古瓦が積まれており、以前は木造であったことがうかがえる。
この時は何も思わなかったが、帰路再び小社前を通った際、小社に覆いかぶさるように立つ岩を見て、ひょっとしたらこれが地名の由来となった「立石」ではないかと思い付いた。小社は立石自体を観音として祀る観音堂ではないだろうか。地元の方と出会えなかったので確認はしていない。
コンクリート小社・立石?
古瓦
暗渠を進み対岸へ移るとまもなく新しい堰堤がある。
堰堤
少し先で左に鉄塔巡視路を分け、コンクリート舗装道を進むと、次の堰堤があり林道終点となる。
巡視路分岐(逆方向)
コン舗装道
堰堤
ここで右の対岸へ渡ると沢沿いに山道がある。
沢を渡る
沢と植林沿いに山道
ヒノキ林を進み左に小滝を過ごす。
山道
小滝
スギ林に変わり先へ進むと、「県有??」・「美祢市大字於福上字大滝」と書かれた古い木柱と出会う。左に石積み、右には炭焼窯跡がある。
スギ植林の山道
木柱
石積
炭焼窯跡
道が踏み跡程度に変わり、広い谷を進むようになる。
山道
広い谷の山道
いつの間にか左の支谷を過ごし、沢を渡ると、次の谷分岐を左に進む。
山道(踏み跡)
沢を渡る
植林谷の山道
左の谷を詰める
シダや下草が被るスギの倒木谷の踏み跡をたどって進む。
シダや下草が被る踏み跡
いよいよ谷が詰まると前方に稜線が見え始め、緩い谷を登り切ると尾根鞍部に出る。
谷を詰める
稜線手前
前方(北側)の谷はヒノキ植林帯、両側は幅広い切り開きの雑木尾根となっている。
北側のヒノキ林
右(東)方向の雑木尾根
左(西)方向の雑木尾根
右折し快適な雑木尾根を進むと618mピークに着く。雑木に囲まれ展望は得られない。
雑木尾根
雑木尾根
雑木尾根
618mピーク
一旦カヤが茂る鞍部を右によけながら登りかえす。
雑木尾根
カヤが茂る鞍部
細長い平坦ピークを進むと、途中北方向の樹間に鉄割山がのぞく。
平坦尾根
平坦尾根
樹間に鉄割山
南へ方向を変えながら緩やかな尾根を下り、登り返すと「座禅石」に出会う。
雑木尾根
雑木尾根
座禅石
すぐ先で左の谷から上がってきた本谷コースが合わさり、「あと600m」の道標を見る。
本谷コース
道標
少し登るとヒノキ尾根に出る。合流部にコンクリート杭がある。
雑木尾根
ヒノキ尾根と合流
左折し植林境の平坦尾根を進み、途中から右の巻き道に変わる。
ヒノキ植林境尾根
巻き道
山頂下の鞍部に着くと前方が開け、山頂部が間近に見える。そばに「あと200m」の道標が立る。
鞍部・道標
草付きの斜面を頑張ると草原状の山頂に出る。
草付きの尾根
山頂には一等三角点のほか石垣が築かれた石祠が2基、歌碑などがある。
連休最終日の正午近かったが、山頂には人っ子一人いない。場所を変えながら、ほぼ360度の展望をひとり占めした。
山頂・一等三角点
石祠(長門市側)
石祠(美祢市側)
市境尾根
市境尾根
堂ヶ岳
鉄割山
大滝・天井山
如意ヶ岳・桂木山
秋吉台
帰路はヒノキ尾根の分岐まで戻り、そのまま尾根を直進して下ることにする。
山頂下の鞍部へ下ると尾根上が歩けそうなので、左の巻き道へ入らずそのまま登り返す。
主尾根の山道
途中でカヤヤブに出会うと左の植林境に入り、ヒノキ林尾根の出合いまで戻る。
カヤが茂る
往路のルートを右に過ごし、そのままヒノキ林境尾根を下ってみる。初めは踏み跡がなく不明瞭だが、まもなく切開きが現われる。
10年ほど前に歩いたときは踏み跡もあり、快適な尾根歩きが楽しめたが、最近測量や林業関係者が入らないのか低木が生えたり倒木等でやや歩きづらくなっている。
南尾根への分岐
やや明瞭となる
雑木尾根
644mピークは雑木に囲まれ展望は得られない。
644mピーク
その先ゴツゴツした岩稜帯を過ぎ下りにかかると、コンクリート製の境界杭「美祢市・秋芳町」を見る。この先要所要所に同様のコンクリート杭を見る。
岩稜
コン杭
ヒノキ植林最高部の尾根分岐で再びコンクリート杭を確認し、左の尾根へ下る。
尾根分岐
右側ヒノキ林のだだっ広い尾根に凹状の道が二筋ほどある。右の道の方がヤブが少ないようだ。
だだっ広い尾根
ヒノキ林境
ヒノキ林境
次のコン杭を確認すると、やや急勾配の荒れた植林境尾根となる。
コン杭
荒れた植林境
植林境
標高500mあたりの尾根分岐でコンクリート杭を確認すると、右尾根を取り、両側ヒノキ林の尾根を下る。
コン杭・尾根分岐
両側ヒノキ林尾根
少し下ると左側ヒノキ林に変わる。
左側植林境尾根
ヤブの中に地籍図根三角点を確認すると、すぐ先に鉄塔No.138が建つ。鉄塔からは南方向に雁飛山が望める。なお旧地形図に表示された高圧線の位置は南にずれているので注意が必要。
地籍図根三角点
鉄塔と展望(雁飛山)
巡視路方向を示す標柱などが見あたらないので、そのまま尾根を下る。
まもなく右に明瞭な山道が分かれるので、右折してこれをたどると、作業道に出会う。この先作業道が迷路のように枝分かれし、どれが主道なのか分かりづらい。とにかく下方へ向かう道を選びながら下ることにする。なお今後も新たな分岐道が作られる可能性があり、また煩雑になるので、分岐の一部はルート図では省略した。
山道が右に分岐
作業道に出て左折
途中崩壊箇所を過ごし下っていくと、左に大きくカーブするところで標柱を見る。巡視路が付け替えられたのだろうか。作業道ができたおかげで巡視路が分かりづらくなっているようだ。
作業道分岐
小崩壊部
作業道
標柱
すぐ先の右側に古墓が並ぶ小さな墓地を過ごし、その先に小さな小屋が残る平坦地を見る。住居跡だろうか。旧宅の表札を利用したのか小屋には表札がかかっている。墓に刻まれた苗字と同じなので、上の墓地は先祖代々の墓と思われる。
墓地
小屋(逆方向)
作業道を下っていくと、小社が建つ林道分岐に出る。
作業道
林道分岐・標柱(逆方向)
◆山名考
「花尾山」の山名の由来については緒造命と花姫のロマン伝説もあるようだが、北麓の登山口、市ノ尾集落の地名からこのたび思い付いたことがある。
すなわち花尾山の「花」というのは、ハングルで「ひとつ」や「最初」を意味する「ハナ」という言葉と同じ由来ではないかと推測してみた。
「市ノ尾」の「市」も元来「一」だったのではないだろうか。実際、市ノ尾集落から南東側に花尾山山頂へ続く大きな尾根がある。この尾根を「一ノ尾」と考えれば、その麓の集落を「一ノ尾」と呼び、またその最高部を「一ノ尾の山」と呼んだとしてもおかしくはない。そして「一ノ尾の山」→「ハナの尾の山」→「花尾山」となったと推測できる。
素人の単なる思い付きだがどうだろう。
●追記(2012.10.20)
◆小社について
過去の山行記録を見ると、立石の尾根ルートは平成11年4月に歩いている。単独行と思っていたら当時の山仲間に同行していた。リーダーの下で歩いたのでほとんど記憶から消えていたようだ。
記録によると小社は「立石権現社」と記している。当時の建物には表示があったのかもしれない。写真は残していない。
「風土注進案」於福村の項には、立石村に権現社の名がある。
◆「市ノ尾」について
「地下上申」渋木村石高境目書の小村名の項には「市ノ小野」、「風土注進案」渋木村の村内小名の項には「一ノ尾」の地名が記されている。
さらに注進案では、元来「小野」であったものを「尾」と誤って呼んでいる旨の記述がある。しかし小野が尾根から広がった野原を意味するとすれば、「小野」も「尾」も尾根に関連する地名と考えてもよいのではないだろうか。
また、「山口縣風土誌」を見ると、渋木村の字名の項に、「中村」の次に、小字名として「ニノ尾」が記されている。
このことから市ノ尾(もしくは市ノ小野)より西に二ノ尾(もしくは二ノ小野)があり、いずれも花尾山の北側に派生する尾根に由来する地名ではないかと推測できる。
往路は、林道を利用し立石川沿いに谷を詰め、市境尾根へ上がり尾根伝いに山頂をめざし、帰路は旧秋芳町との境界尾根を下り、鉄塔を経由して駐車地へ戻った。
往路は初めて歩くルートで、林道終点からは沢沿いに山道があり上方では踏み跡程度となるが、尾根の合流点までひどいヤブもなく登れる。ただ植林帯の谷詰めなので面白味に欠ける。市境尾根は気持ちのよい雑木林が続く。
帰路の南尾根は何度か歩いたルートで以前は快適に歩けたが、最近は測量や植林作業に入らないのか少し荒れが目立つ。(2013.10.14)
立石?を背にした小社
(クリックで拡大)
立石川沿いに林道を遡り、コンクリート橋手前の広場に駐車。
駐車地・コン橋
さらに林道を進むとすぐにコンクリート舗装が切れ、砂利道に変わる。
砂利道となる
左に堰堤を見て、石垣が築かれた平坦地を右に過ごすと、暗渠手前で作業道が右へ分かれる。
堰堤
石垣の平坦地
暗渠・作業道分岐
分岐の手前で、右の植林斜面に大岩を背にしたコンクリート製小社を見付ける。
上がってみると、小社の横に古瓦が積まれており、以前は木造であったことがうかがえる。
この時は何も思わなかったが、帰路再び小社前を通った際、小社に覆いかぶさるように立つ岩を見て、ひょっとしたらこれが地名の由来となった「立石」ではないかと思い付いた。小社は立石自体を観音として祀る観音堂ではないだろうか。地元の方と出会えなかったので確認はしていない。
コンクリート小社・立石?
古瓦
暗渠を進み対岸へ移るとまもなく新しい堰堤がある。
堰堤
少し先で左に鉄塔巡視路を分け、コンクリート舗装道を進むと、次の堰堤があり林道終点となる。
巡視路分岐(逆方向)
コン舗装道
堰堤
ここで右の対岸へ渡ると沢沿いに山道がある。
沢を渡る
沢と植林沿いに山道
ヒノキ林を進み左に小滝を過ごす。
山道
小滝
スギ林に変わり先へ進むと、「県有??」・「美祢市大字於福上字大滝」と書かれた古い木柱と出会う。左に石積み、右には炭焼窯跡がある。
スギ植林の山道
木柱
石積
炭焼窯跡
道が踏み跡程度に変わり、広い谷を進むようになる。
山道
広い谷の山道
いつの間にか左の支谷を過ごし、沢を渡ると、次の谷分岐を左に進む。
山道(踏み跡)
沢を渡る
植林谷の山道
左の谷を詰める
シダや下草が被るスギの倒木谷の踏み跡をたどって進む。
シダや下草が被る踏み跡
いよいよ谷が詰まると前方に稜線が見え始め、緩い谷を登り切ると尾根鞍部に出る。
谷を詰める
稜線手前
前方(北側)の谷はヒノキ植林帯、両側は幅広い切り開きの雑木尾根となっている。
北側のヒノキ林
右(東)方向の雑木尾根
左(西)方向の雑木尾根
右折し快適な雑木尾根を進むと618mピークに着く。雑木に囲まれ展望は得られない。
雑木尾根
雑木尾根
雑木尾根
618mピーク
一旦カヤが茂る鞍部を右によけながら登りかえす。
雑木尾根
カヤが茂る鞍部
細長い平坦ピークを進むと、途中北方向の樹間に鉄割山がのぞく。
平坦尾根
平坦尾根
樹間に鉄割山
南へ方向を変えながら緩やかな尾根を下り、登り返すと「座禅石」に出会う。
雑木尾根
雑木尾根
座禅石
すぐ先で左の谷から上がってきた本谷コースが合わさり、「あと600m」の道標を見る。
本谷コース
道標
少し登るとヒノキ尾根に出る。合流部にコンクリート杭がある。
雑木尾根
ヒノキ尾根と合流
左折し植林境の平坦尾根を進み、途中から右の巻き道に変わる。
ヒノキ植林境尾根
巻き道
山頂下の鞍部に着くと前方が開け、山頂部が間近に見える。そばに「あと200m」の道標が立る。
鞍部・道標
草付きの斜面を頑張ると草原状の山頂に出る。
草付きの尾根
山頂には一等三角点のほか石垣が築かれた石祠が2基、歌碑などがある。
連休最終日の正午近かったが、山頂には人っ子一人いない。場所を変えながら、ほぼ360度の展望をひとり占めした。
山頂・一等三角点
石祠(長門市側)
石祠(美祢市側)
市境尾根
市境尾根
堂ヶ岳
鉄割山
大滝・天井山
如意ヶ岳・桂木山
秋吉台
帰路はヒノキ尾根の分岐まで戻り、そのまま尾根を直進して下ることにする。
山頂下の鞍部へ下ると尾根上が歩けそうなので、左の巻き道へ入らずそのまま登り返す。
主尾根の山道
途中でカヤヤブに出会うと左の植林境に入り、ヒノキ林尾根の出合いまで戻る。
カヤが茂る
往路のルートを右に過ごし、そのままヒノキ林境尾根を下ってみる。初めは踏み跡がなく不明瞭だが、まもなく切開きが現われる。
10年ほど前に歩いたときは踏み跡もあり、快適な尾根歩きが楽しめたが、最近測量や林業関係者が入らないのか低木が生えたり倒木等でやや歩きづらくなっている。
南尾根への分岐
やや明瞭となる
雑木尾根
644mピークは雑木に囲まれ展望は得られない。
644mピーク
その先ゴツゴツした岩稜帯を過ぎ下りにかかると、コンクリート製の境界杭「美祢市・秋芳町」を見る。この先要所要所に同様のコンクリート杭を見る。
岩稜
コン杭
ヒノキ植林最高部の尾根分岐で再びコンクリート杭を確認し、左の尾根へ下る。
尾根分岐
右側ヒノキ林のだだっ広い尾根に凹状の道が二筋ほどある。右の道の方がヤブが少ないようだ。
だだっ広い尾根
ヒノキ林境
ヒノキ林境
次のコン杭を確認すると、やや急勾配の荒れた植林境尾根となる。
コン杭
荒れた植林境
植林境
標高500mあたりの尾根分岐でコンクリート杭を確認すると、右尾根を取り、両側ヒノキ林の尾根を下る。
コン杭・尾根分岐
両側ヒノキ林尾根
少し下ると左側ヒノキ林に変わる。
左側植林境尾根
ヤブの中に地籍図根三角点を確認すると、すぐ先に鉄塔No.138が建つ。鉄塔からは南方向に雁飛山が望める。なお旧地形図に表示された高圧線の位置は南にずれているので注意が必要。
地籍図根三角点
鉄塔と展望(雁飛山)
巡視路方向を示す標柱などが見あたらないので、そのまま尾根を下る。
まもなく右に明瞭な山道が分かれるので、右折してこれをたどると、作業道に出会う。この先作業道が迷路のように枝分かれし、どれが主道なのか分かりづらい。とにかく下方へ向かう道を選びながら下ることにする。なお今後も新たな分岐道が作られる可能性があり、また煩雑になるので、分岐の一部はルート図では省略した。
山道が右に分岐
作業道に出て左折
途中崩壊箇所を過ごし下っていくと、左に大きくカーブするところで標柱を見る。巡視路が付け替えられたのだろうか。作業道ができたおかげで巡視路が分かりづらくなっているようだ。
作業道分岐
小崩壊部
作業道
標柱
すぐ先の右側に古墓が並ぶ小さな墓地を過ごし、その先に小さな小屋が残る平坦地を見る。住居跡だろうか。旧宅の表札を利用したのか小屋には表札がかかっている。墓に刻まれた苗字と同じなので、上の墓地は先祖代々の墓と思われる。
墓地
小屋(逆方向)
作業道を下っていくと、小社が建つ林道分岐に出る。
作業道
林道分岐・標柱(逆方向)
◆山名考
「花尾山」の山名の由来については緒造命と花姫のロマン伝説もあるようだが、北麓の登山口、市ノ尾集落の地名からこのたび思い付いたことがある。
すなわち花尾山の「花」というのは、ハングルで「ひとつ」や「最初」を意味する「ハナ」という言葉と同じ由来ではないかと推測してみた。
「市ノ尾」の「市」も元来「一」だったのではないだろうか。実際、市ノ尾集落から南東側に花尾山山頂へ続く大きな尾根がある。この尾根を「一ノ尾」と考えれば、その麓の集落を「一ノ尾」と呼び、またその最高部を「一ノ尾の山」と呼んだとしてもおかしくはない。そして「一ノ尾の山」→「ハナの尾の山」→「花尾山」となったと推測できる。
素人の単なる思い付きだがどうだろう。
●追記(2012.10.20)
◆小社について
過去の山行記録を見ると、立石の尾根ルートは平成11年4月に歩いている。単独行と思っていたら当時の山仲間に同行していた。リーダーの下で歩いたのでほとんど記憶から消えていたようだ。
記録によると小社は「立石権現社」と記している。当時の建物には表示があったのかもしれない。写真は残していない。
「風土注進案」於福村の項には、立石村に権現社の名がある。
◆「市ノ尾」について
「地下上申」渋木村石高境目書の小村名の項には「市ノ小野」、「風土注進案」渋木村の村内小名の項には「一ノ尾」の地名が記されている。
さらに注進案では、元来「小野」であったものを「尾」と誤って呼んでいる旨の記述がある。しかし小野が尾根から広がった野原を意味するとすれば、「小野」も「尾」も尾根に関連する地名と考えてもよいのではないだろうか。
また、「山口縣風土誌」を見ると、渋木村の字名の項に、「中村」の次に、小字名として「ニノ尾」が記されている。
このことから市ノ尾(もしくは市ノ小野)より西に二ノ尾(もしくは二ノ小野)があり、いずれも花尾山の北側に派生する尾根に由来する地名ではないかと推測できる。
2013-10-18 00:01
コメント(1)
小社の名称、市ノ尾の地名等について追記しました。
by gomen (2013-10-20 20:22)