SSブログ

鍋提峠・足河内三ツ頭・花瀬峠・河原川山・一位ヶ岳(長門市俵山) [県北部の山]

16年ぶりに鍋提峠から一位ヶ岳まで縦走してみた。近年花瀬峠コースが整備されたので、鍋提峠から花瀬峠までの間の状況を確認するのが今回の主な目的だ。
最近測量が入ったらしく、500mピークあたりまでは踏み跡があり歩きやすい。花瀬峠手前で一部防獣ネット沿いのヤブ箇所があり、この間を除けば感じのよい尾根歩きが楽しめる。(2018.10.21)
IMG_5405一位ヶ岳.JPG縦走路から一位ヶ岳
鍋提峠・一位ヶ岳.jpg (1,2クリックで拡大)

●駐車地~鍋提峠
多目的交流広場入口にある広い駐車場に車を置く。
林道金ノ口線に入り、途中「連理のサカキ」案内板を見ながら林道を進む。3kmほど先に崩落箇所があり現在車両通行止となっている。約1時間強かかって林道終点の鍋提峠へ到着。
IMG_5504駐車地.JPG駐車地
IMG_5345多目的交流広場.JPG多目的交流広場
IMG_5347通行止表示.JPG通行止表示
IMG_5348庚申塚.JPG庚申塚
IMG_5349西山.JPG西山
IMG_5350連理のサカキ案内板.JPG連理のサカキ案内板
IMG_5352古墓.JPG古墓
IMG_5353林道金ノ口線.JPG林道金ノ口線
IMG_5355飛行機雲.JPG飛行機雲
IMG_5356コン段.JPGコン階段
IMG_5357祀られた石.JPG祀られた石
IMG_5358崩落箇所.JPG崩落箇所
IMG_5361鍋提峠手前.JPG鍋提峠手前
IMG_5362鍋提峠.JPG鍋提峠

● ~足河内三ツ頭・△ナメラヶ迫
峠から急なコンクリート階段を上がると真正面に石仏がある。刻まれた字は「奉納大乗妙典日本廻國」と判読できる。「寛政元」の字も見え、この年に設置されたものだろう。
植林境尾根や雑木尾根を、踏み跡をたどりながら進む。ほとんどヤブこぎなしに歩ける。
420m支尾根分岐点では進行方向の北西側に倒木があり、方向を誤りやすいので注意を要する。
四等三角点「ナメラヶ迫」のピークでは、樹木が伸び、展望は期待できない。
IMG_5363急なコン段.JPG急なコン階段
IMG_5364石仏.JPG石仏
IMG_5365 380m支尾根.JPG380m支尾根合流点
IMG_5366 400mピーク・地籍図根三角点.JPG400mピーク・地籍図根三角点
IMG_5367植林境尾根.JPG植林境尾根
IMG_5368 420mピーク.JPG420mピーク
IMG_5369植林境・下り.JPG植林境・下り
IMG_5370植林境・上り.JPG植林境・上り
IMG_5372 464mピーク.JPG464mピーク
IMG_5373 450m鞍部.JPG450m鞍部
IMG_5374 450mピーク・地籍図根三角点.JPG450mピーク・地籍図根三角点
IMG_5375一位ヶ岳.JPG一位ヶ岳
IMG_5378 420m鞍部.JPG420m鞍部
IMG_5379 450mピーク①.JPG450mピーク①
IMG_5380 450mピーク②.JPG450mピーク②
IMG_5382雑木平坦尾根.JPG雑木平坦尾根
IMG_5383 420m支尾根分岐点.JPG420m支尾根分岐点
IMG_5386 400m鞍部.JPG400m鞍部
IMG_5387急坂.JPG急坂
IMG_5389 450mピーク(足河内三ツ頭)・石杭・コン小杭「131」.JPG450mピーク(足河内三ツ頭)・石杭・コン小杭「131」
IMG_5391 三角点「ナメラヶ迫」.JPG四等三角点「ナメラヶ迫」

● ~花瀬峠
雑木尾根が続き、500mピークの尾根分岐で北東尾根に入り込まないよう注意しながら、北西尾根方向へ向かう。
次の480mピークでヒノキ植林と出合う。西側ヒノキ中木の植林斜面となっており、300mほどの間防獣ネットが張られている。ネットと雑木林の間にアオキ等が茂り、足元は見えるがヤブこぎを強いられる。
後半はヤブが薄くなり、ネットが終わるとまもなく花瀬峠へ出る。
IMG_5393雑木平坦尾根.JPG雑木平坦尾根
IMG_5394 460m平坦ピーク.JPG460m平坦ピーク
IMG_5395雑木平坦尾根.JPG雑木平坦尾根
IMG_5396小岩(逆方向).JPG小岩(逆方向)
IMG_5397 490mピーク.JPG490mピーク
IMG_5398植林境尾根.JPG植林境尾根
IMG_5399 500mピーク・コン杭「102」.JPG500mピーク・小コン杭「102」
IMG_5400植林境・上り.JPG植林境・上り
IMG_5401 480mピーク.JPG480mピーク
IMG_5402防獣ネット境・アオキ.JPG防獣ネット境・アオキ
IMG_5404一位ヶ岳.JPG一位ヶ岳
IMG_5408密生するアオキ.JPG密生するアオキ
IMG_5409ヤブが薄まる.JPGヤブが薄まる
IMG_5410石杭「村有林」・ネット終端部.JPG石杭「村有林」・ネット終端部
IMG_5411雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_5412花瀬峠・石杭.JPG花瀬峠・石杭

● ~一位ヶ岳
460mピークは以前テレビ共同アンテナが建てられていたところで、現在はカヤが茂る小広場となっている。この先四等三角点「大平」の488.1mピークまでネット柵が残る植林尾根を進む。
三角点ピークでは、以前三角点を見つけられなかったので再挑戦したところ、植林から少し外れた灌木ヤブの中にあっけなくあった。そばの木に赤色の古いビニールテープが巻いてあり、これが目印になった。最近探された様子はなく、この印がないと探し出すのは容易ではないと思われる(もっとも、目印自体もわかりにくいが…)
480mの小伐採展望地では東方向に花尾山や堂ヶ岳が望める程度。
500mピーク(河原川山)の直前で左の巻き道へ分岐するが、直進しやすい。
一位ヶ岳山頂手前の展望地へ着くと、すぐ上の山頂から「だーるまさんがこーろんだ」という子供の声が聞こえてきた。家族連れが山頂で遊んでいるらしいので、ここで昼食を取ることにする。展望地からは東半面が見渡せる。
山頂へ向かうと家族連れは下山しており、山頂ではほぼ360度の展望を独占した。
IMG_5414雑木尾根・上り.JPG雑木尾根・上り
IMG_5415 460mピーク・TV共同アンテナ跡.JPG460mピーク広場
IMG_5416植林尾根・防獣柵.JPG植林尾根・防獣柵
IMG_5417植林尾根・石杭.JPG植林尾根・石杭
IMG_5418道標.JPG道標
IMG_5419植林尾根・上り.JPG植林尾根・上
IMG_5420 488.1m三角点ピーク.JPG488.1m三角点ピーク
IMG_5422四等三角点「大平」.JPG四等三角点「大平」
IMG_5423 450m鞍部.JPG450m鞍部
IMG_5424植林境・上り・ロープ.JPG植林境・上り・ロープ
IMG_5425雑木平坦尾根.JPG雑木平坦尾根
IMG_5426 470mピーク①.JPG470mピーク①
IMG_5427 470mピーク②.JPG470mピーク②
IMG_5428 480m小伐採展望ピーク.JPG480m小伐採展望ピーク
IMG_5429ピークからの展墓.JPGピークからの展望
IMG_5433雑木尾根・上り.JPG雑木尾根・上り
IMG_5434 490m平坦ピーク.JPG490m平坦ピーク
IMG_5435 460m鞍部.JPG460m鞍部
IMG_5436雑木尾根・上り.JPG雑木尾根・上り
IMG_5437 分岐(注意).JPG500mピーク手前の分岐
IMG_5438道標・河原川山(500mピーク).JPG道標・河原川山(500mピーク)
IMG_5439雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_5440雑木尾根鞍部.JPG雑木尾根鞍部
IMG_5441雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_5443道標「山頂700m」.JPG道標「山頂700m」
IMG_5444道標「山頂300m」.JPG道標「山頂300m」
IMG_5445雑木尾根上り・ロープ.JPG雑木尾根上り・ロープ
IMG_5446雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_5447展望地.JPG山頂手前の展望地
IMG_5450三ツ頭・花尾山.JPG三ツ頭・花尾山
IMG_5451堂ヶ岳.JPG堂ヶ岳
IMG_5452雁飛山.JPG雁飛山
IMG_5453華山.JPG華山
IMG_5454西山.JPG西山・大領寺山
IMG_5455勇山.JPG勇山
IMG_5457一位ヶ岳山頂.JPG一位ヶ岳山頂
IMG_5458白滝山.JPG白滝山
IMG_5459天井ヶ岳.JPG天井ヶ岳
IMG_5460向津具半島・雨乞岳.JPG向津具半島・雨乞岳
IMG_5461熊野岳・千畳敷.JPG熊野岳・千畳敷
IMG_5462原岡山・高山.JPG原岡山・青海島
IMG_5463草添山・鉄割山.JPG草添山・鉄割山
IMG_5466三ツ頭・花尾山・堂ヶ岳.JPG三ツ頭・花尾山・堂ヶ岳
IMG_5467堂ヶ岳・雁飛山.JPG堂ヶ岳・雁飛山
IMG_5468西山・大領寺山.JPG西山・大領寺山
IMG_5469華山.JPG華山
IMG_5470狗留孫山.JPG狗留孫山

● ~椎ノ木登山口~駐車地
椎ノ木コースを下る。
鞍部から植林谷を下り、標高330mあたりで作業道と出合う。
林道椎ノ木線を下り、県道をたどって駐車地へ戻る。
IMG_5473雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_5474 620m支尾根分岐点.JPG620m支尾根分岐点
IMG_5475雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_5477 510m鞍部.JPG510m鞍部
IMG_5479植林谷.JPG植林谷
IMG_5480シダ.JPGシダ沿い
IMG_5482ガレ石.JPGガレ石
IMG_5483丸木橋①.JPG丸木橋①
IMG_5484丸木橋②.JPG丸木橋②
IMG_5485沢沿い.JPG沢沿い
IMG_5486沢渡り.JPG沢渡り
IMG_5488道標・作業道合流点(逆方向).JPG道標・作業道合流点(逆方向)
IMG_5491作業道.JPG作業道
IMG_5492沢渡り・堰堤.JPG沢渡り・堰堤
IMG_5493コン橋.JPGコン橋
IMG_5495堰堤.JPG堰堤
IMG_5496ベニドウダン自生地説明板.JPGベニドウダン自生地説明板
IMG_5497椎ノ木コース登山口.JPG椎ノ木コース登山口
IMG_5503俵山より一位ヶ岳.JPG俵山より一位ヶ岳

■山名考ほか

◆足河内三ツ頭
俵山・一ノ俣・稲見の三つの大字境にある山で、「防長地下上申」俵山村石高境目書に「足河内三ツ頭」、「足河内山」の名が見える。
「足河内山」は、北にある500mピークあたりまでを指す山名かもしれない。

◆河原川山
「防長地下上申」俵山村石高境目書には「河原川山の頭」の名が見える。
東麓を流れる河原川の水源となる山であることから推定した。

◆鍋提峠の石仏
石仏に刻まれた「大乗妙典日本廻國」についてネットで調べてみた。次のサイト(http://kitaise.my.coocan.jp/kaikoku_preface0000.html)などが詳しい。
全国(六十六ヶ国)の霊場六十六ヶ所をまわり、書写した大乗妙典(法華経)を奉納するという名目で行われた巡礼で、鎌倉時代ごろから始まったと言われ、その修行者を六十六部や六部と呼んだ。
巡礼で大願成就した記念や、志半ばに旅の途中で亡くなった者の供養のため供養塔が建てられた。この石仏も供養塔の部類と思われる。
「ふるさとの石仏」(長門郷土文化研究会、平成18年発行)によると、この石仏は寛政年間に高橋孫兵衛(元長門市長高橋武雄さんの先祖)が安置したもので、ほかに同様の石仏を村内3か所の峠(花瀬峠、福王子峠、砂利ヶ峠)にも安置している。うち花瀬峠の石仏は峠下の谷に落ち、現在行方不明とのこと。同書によると供養としてではなく塞の神と同じく魔除けとして造立されたものらしい。


コメント(0)