白水山(萩市山田、三見) [県北部の山]
白水山(しらみずやま)へは、平成11年2月に殿河内側から登っている。
今回は殿河内側から登り、一旦中山側へ下り、登り返して、南西峰の標高320mピークを踏んで、九郎坊側へ戻ることにした。
麓の古老と立ち話をしたところ、「殿河内側から谷を詰めるのは、荒れているので難しかろう。昔から三見側から山越えするときは、白水山の南西の峠は標高も高く険しいので、320m峰の西側の峠を越えて、九郎坊へ下った。」ということを伺った。
殿河内集落から白水山
(クリックで拡大)
九郎坊集落はずれにある大諏訪大明神の下へ車を置く。
大諏訪大明神
殿河内集落まで歩き、三界万霊の石仏が鎮座する少し先の小路が登山口となる。
三界万霊の石仏
登山口
民家の間の路地を進み、山際へ向かうと山道に変わる。
山道
少し先の右斜面に道が分かれるので、辿ってみると、小社があり、中に石仏一体が祭られている。
小社
果樹園沿いの山道を進み、右斜面に所々建つ墓を眺めながら山際の道を進む。
果樹園沿いの山道・墓
最奥の墓を過ごすと右上へ山道が分岐するが、そのまま直進する。すぐに沢に出会い、これを渡る。
山道分岐
沢渡り
道が不明瞭となるが、スギ谷の中、沢の左側(右岸)を進む。しばらくすると山道のなごりが現われ、さらに進むと、沢を渡り対岸へ移る。
山道現る
山道(左岸側)
道の右上に炭焼窯跡を過ごすと、竹林が現われ、やや荒れてくる。
炭焼窯跡
スギ谷
竹林が現る
植林谷から再び竹林となると、鞍部は近い。前方の壁状の斜面をよじ登ると鞍部に着く。国調筆界の黄杭ぐらいしか特徴的なものはない。
スギ谷
再び竹林現る
右折しアオキの混じる植林尾根を直登する。
鞍部から右の尾根方向
ヤブ気味の植林尾根
雑木疎林尾根となり、傾斜が緩むと、山頂南の小ピークへ着く。
雑木疎林尾根
山頂手前ピーク
左折し、尾根を登り返すと、雑木が密集する中に四等三角点(点名:「中山」)を見る。展望は全くない。
山頂方向への雑木尾根
山頂・三角点
落ち着かないので、北方向へヤブを分けて尾根を進むと、雑木尾根に抜け出て、とたんに歩きやすくなる。
山頂先の雑木尾根
平坦尾根を少し進むと、測量時のものと思われるピンクテープが幹に巻かれ、左下の植林斜面へテープが続いているようなので、これを辿ることにした。
分岐方向の植林急斜面
方向を定めてスギ植林の斜面を急降下していくと、間遠く付けられたテープが左の谷方向へ続いているので、そのまま谷へ下る。
スギ谷
アオキが密生した谷となり、歩きづらそうなので、左の尾根へ上がり、これを下ることにする。
左の雑木尾根へ上がる
こちらもまもなく倒竹の尾根に変わり歩きづらくなるので、歩きやすいところを選びながら斜面を下っていくと、谷に降り立ったところで山道と出会う。
倒竹
山道(逆方向)
右折して下ると、林道終点へ出る。
林道終点(逆方向)
コンクリート舗装された林道を下っていくと、突然新設の舗装林道に出会う。新設林道は工事中のため、ここで立入禁止となっている。
林道
新設林道合流点
そのまま直進すると、その先で再び新設林道と出会う。ここに林道白水線の看板が立つ。少し下れば、国道191号へ出る。
林道白水線看板と林道分岐(逆方向)
ここで、林道を終点まで戻り、320m峰をめざすことにする。
林道から320m峰
新設林道から林道へ
林道終点から谷に付いた山道をたどる。
山道を進む
ヒノキ林からスギ植林帯に変わると、道が不明瞭となり、少し荒れてくる。
荒れ気味のスギ植林谷
スギ植林谷
倒竹とアオキのヤブになるので、歩きやすい空間を選びながら谷を詰めると、再び鞍部へ出る。
倒竹
鞍部
ここで、右折し、ヤブ気味の植林尾根を登る。
植林尾根
やがて竹が現われ、何とか抜けると、290m小ピークに着く。
倒竹尾根
小ピーク
ここで右折し、竹林の鞍部へ下り、登り返し雑木尾根に変わると、図根三角点のある320mピークに着く。ここも展望はないが、小空間があるので、白水山より少しは落ち着く。
竹林の鞍部方向
320mピーク
帰路は、西側の峠へ下ることにして、雑木ヤブに突っ込む。
雑木ヤブ
西方向へ斜面を下ると、スギ植林と雑木低木ヤブの尾根に変わる。
植林・雑木低木尾根
さらに下っていくと、竹が現われ、竹林の平坦尾根へ出る。
竹林
竹林平坦尾根
そのまま竹林の尾根をたどり、途中から地形図の破線道のある右の谷方向へ下りかけると、右手に舗装道が見えたので、その方向へ進むと工事中の新設林道へ飛び出る。
右の谷方向へ下る
新設林道への下降点(峠)
新設道造成のため破線道方向は潰れているようなので、関係者以外立入禁止の看板が所々あるが、やむなく新設道をたどって九郎坊へ下ることにした。延々と林道をたどると、長木浴側へ出て、かなり大回りで駐車地へ戻った。
新設林道から見た白水山と320m峰の重なり
白水山へは、三見側の林道終点から登るのが最短ルートだろう。いずれにしても展望箇所がなく、所々ヤブ気味のところがある。白水山からの下りはあくまで参考ルートとした方がよい。
■山名考
◆白水山
山口市仁保の白水山は「しろうずいやま」と呼ぶため、当初こちらも同じ呼び名かと思ったが、地元の古老も「しらみずやま」と言われ、調べてみると、いくつかの関係書でも同様の呼び名で記載されているので、後者に従った。
地下上申の山田村由来には、山名のいわれについて、「山八歩目程に白水わき出申に付、白水山と申来候事」と記されている。山田村、三見村のいずれからも白水山と呼んでいたようである。
◆320m峰
地下上申によると、山田村では「黒坊浴頭」、三見村では「石原浴山頭」、注進案によると、山田村では「九郎坊浴山」に当たると思われる。
黒坊から九郎坊に変わったのかどうかは分からないが、白水山の「白」との対比で、興味深い。
また、このピークの西の峠は、地下上申によれば、山田村では「藤(とう)ノ木垰」、三見村でも「藤之木ヵ垰」と呼ばれていたと思われる。
今回は殿河内側から登り、一旦中山側へ下り、登り返して、南西峰の標高320mピークを踏んで、九郎坊側へ戻ることにした。
麓の古老と立ち話をしたところ、「殿河内側から谷を詰めるのは、荒れているので難しかろう。昔から三見側から山越えするときは、白水山の南西の峠は標高も高く険しいので、320m峰の西側の峠を越えて、九郎坊へ下った。」ということを伺った。
殿河内集落から白水山
(クリックで拡大)
九郎坊集落はずれにある大諏訪大明神の下へ車を置く。
大諏訪大明神
殿河内集落まで歩き、三界万霊の石仏が鎮座する少し先の小路が登山口となる。
三界万霊の石仏
登山口
民家の間の路地を進み、山際へ向かうと山道に変わる。
山道
少し先の右斜面に道が分かれるので、辿ってみると、小社があり、中に石仏一体が祭られている。
小社
果樹園沿いの山道を進み、右斜面に所々建つ墓を眺めながら山際の道を進む。
果樹園沿いの山道・墓
最奥の墓を過ごすと右上へ山道が分岐するが、そのまま直進する。すぐに沢に出会い、これを渡る。
山道分岐
沢渡り
道が不明瞭となるが、スギ谷の中、沢の左側(右岸)を進む。しばらくすると山道のなごりが現われ、さらに進むと、沢を渡り対岸へ移る。
山道現る
山道(左岸側)
道の右上に炭焼窯跡を過ごすと、竹林が現われ、やや荒れてくる。
炭焼窯跡
スギ谷
竹林が現る
植林谷から再び竹林となると、鞍部は近い。前方の壁状の斜面をよじ登ると鞍部に着く。国調筆界の黄杭ぐらいしか特徴的なものはない。
スギ谷
再び竹林現る
右折しアオキの混じる植林尾根を直登する。
鞍部から右の尾根方向
ヤブ気味の植林尾根
雑木疎林尾根となり、傾斜が緩むと、山頂南の小ピークへ着く。
雑木疎林尾根
山頂手前ピーク
左折し、尾根を登り返すと、雑木が密集する中に四等三角点(点名:「中山」)を見る。展望は全くない。
山頂方向への雑木尾根
山頂・三角点
落ち着かないので、北方向へヤブを分けて尾根を進むと、雑木尾根に抜け出て、とたんに歩きやすくなる。
山頂先の雑木尾根
平坦尾根を少し進むと、測量時のものと思われるピンクテープが幹に巻かれ、左下の植林斜面へテープが続いているようなので、これを辿ることにした。
分岐方向の植林急斜面
方向を定めてスギ植林の斜面を急降下していくと、間遠く付けられたテープが左の谷方向へ続いているので、そのまま谷へ下る。
スギ谷
アオキが密生した谷となり、歩きづらそうなので、左の尾根へ上がり、これを下ることにする。
左の雑木尾根へ上がる
こちらもまもなく倒竹の尾根に変わり歩きづらくなるので、歩きやすいところを選びながら斜面を下っていくと、谷に降り立ったところで山道と出会う。
倒竹
山道(逆方向)
右折して下ると、林道終点へ出る。
林道終点(逆方向)
コンクリート舗装された林道を下っていくと、突然新設の舗装林道に出会う。新設林道は工事中のため、ここで立入禁止となっている。
林道
新設林道合流点
そのまま直進すると、その先で再び新設林道と出会う。ここに林道白水線の看板が立つ。少し下れば、国道191号へ出る。
林道白水線看板と林道分岐(逆方向)
ここで、林道を終点まで戻り、320m峰をめざすことにする。
林道から320m峰
新設林道から林道へ
林道終点から谷に付いた山道をたどる。
山道を進む
ヒノキ林からスギ植林帯に変わると、道が不明瞭となり、少し荒れてくる。
荒れ気味のスギ植林谷
スギ植林谷
倒竹とアオキのヤブになるので、歩きやすい空間を選びながら谷を詰めると、再び鞍部へ出る。
倒竹
鞍部
ここで、右折し、ヤブ気味の植林尾根を登る。
植林尾根
やがて竹が現われ、何とか抜けると、290m小ピークに着く。
倒竹尾根
小ピーク
ここで右折し、竹林の鞍部へ下り、登り返し雑木尾根に変わると、図根三角点のある320mピークに着く。ここも展望はないが、小空間があるので、白水山より少しは落ち着く。
竹林の鞍部方向
320mピーク
帰路は、西側の峠へ下ることにして、雑木ヤブに突っ込む。
雑木ヤブ
西方向へ斜面を下ると、スギ植林と雑木低木ヤブの尾根に変わる。
植林・雑木低木尾根
さらに下っていくと、竹が現われ、竹林の平坦尾根へ出る。
竹林
竹林平坦尾根
そのまま竹林の尾根をたどり、途中から地形図の破線道のある右の谷方向へ下りかけると、右手に舗装道が見えたので、その方向へ進むと工事中の新設林道へ飛び出る。
右の谷方向へ下る
新設林道への下降点(峠)
新設道造成のため破線道方向は潰れているようなので、関係者以外立入禁止の看板が所々あるが、やむなく新設道をたどって九郎坊へ下ることにした。延々と林道をたどると、長木浴側へ出て、かなり大回りで駐車地へ戻った。
新設林道から見た白水山と320m峰の重なり
白水山へは、三見側の林道終点から登るのが最短ルートだろう。いずれにしても展望箇所がなく、所々ヤブ気味のところがある。白水山からの下りはあくまで参考ルートとした方がよい。
■山名考
◆白水山
山口市仁保の白水山は「しろうずいやま」と呼ぶため、当初こちらも同じ呼び名かと思ったが、地元の古老も「しらみずやま」と言われ、調べてみると、いくつかの関係書でも同様の呼び名で記載されているので、後者に従った。
地下上申の山田村由来には、山名のいわれについて、「山八歩目程に白水わき出申に付、白水山と申来候事」と記されている。山田村、三見村のいずれからも白水山と呼んでいたようである。
◆320m峰
地下上申によると、山田村では「黒坊浴頭」、三見村では「石原浴山頭」、注進案によると、山田村では「九郎坊浴山」に当たると思われる。
黒坊から九郎坊に変わったのかどうかは分からないが、白水山の「白」との対比で、興味深い。
また、このピークの西の峠は、地下上申によれば、山田村では「藤(とう)ノ木垰」、三見村でも「藤之木ヵ垰」と呼ばれていたと思われる。
2012-10-25 02:15
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