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岡山(宇部市東吉部、美祢市伊佐町伊佐) [県西部の山]

岡山北峰については、「防長山野へのいざない 改訂版第一集」に詳しいが、南峰は「伐採後のササヤブが強く難渋するので割愛する」とあり、説明は省略されている。
南峰には7年前、西側の稜線まで延びた林道を利用し、伐採植林の西斜面を登った。西側の稜線周辺は広く伐採され、周辺の山並みが見渡せた。ネット情報によると、南峰東斜面あたりが近年伐採されているようなので、今回は周回道を利用し北峰から南峰まで歩くことにした。
P1060439吉部側から岡山.JPG吉部側から岡山を望む
岡山.jpg (クリックで拡大)
(周回道の黄緑部分は今回未踏査のため、実際のトラックデータではなく、概略ルートを記している。)

県道美祢小郡線を宇部市側から美祢市側へ抜けるあたりの峠に車を置く。ここが未舗装林道の始点となる。
P1060378林道入口.JPG林道入口

林道は一部草が被る所もあるが概ね歩きよい。
P1060380林道草被り箇所.JPG林道
P1060382林道.JPG林道

林道終点の少し手前で、幹にテープが巻かれてあり、ここから左の斜面に踏み跡が続く。
P1060383分岐箇所(左にテープ).JPG分岐箇所
P1060384林道終点.JPG林道終点
P1060385踏み跡.JPG踏み跡

登り切ると周回道に出る。ここで左折し、少しササヤブとなるが、すぐに終わる。
P1060386周回道(右折側).JPG周回道(右折側)
P1060387周回道(左折側).JPG周回道(左折側)のササヤブ

支尾根に上がり、右折して登り切ると、主稜線に出る。ここで直進方向へ下る周回道と分かれ、右の稜線伝いに北峰をめざす。
P1060388周回道.JPG周回道
P1060389北峰北端部.JPG北峰北端部

稜線上は明瞭な踏み跡はないが、雑木疎林で比較的歩きよい。
P1060391疎林の北峰稜線.JPG疎林の稜線

岩が散在するところを過ぎるとまもなく、尾根分岐部となり、ここが北峰の平坦山頂である。小岩がいくつか並ぶあたりが最高部の標高423m地点と思われる。雑木に囲まれ展望はない。
P1060394稜線に散在する岩.JPG稜線に散在する岩
P1060395山頂部.JPG北峰山頂部
P1060396山頂部の小岩(逆方向).JPG山頂部の小岩(逆方向)

この先も踏み跡はないが、ヤブが薄そうなので、そのまま主稜線を下ることにする。少し下っていくと、ヒノキ林となり、歩きやすくなるが、すぐにササなどが現れ、ややヤブ気味になる。
P1060397北峰南側の稜線・ヒノキ林.JPG北峰南側稜線のヒノキ林
P1060398稜線.JPGヤブ気味の稜線

平坦尾根となり、方向を確認しながら進むと、周回道に合流する。
P1060399周回道.JPG周回道に再び出る

すぐ先で、南北峰の間の最低鞍部へ通じる踏み跡が左へ分かれる。そのまま周回道を進むと、左へ直角に折れ、上りとなる。
P1060400周回道左折地点.JPG左折地点

再び主稜線へ上がるが、南峰方向はヤブが濃く、とても進む気にならず、また、ここから下りとなる周回道の方も、ササが被り、こちらも気が進まない。そこで、周回道を平坦部まで一旦戻り、踏み跡はないが、雑木疎林の北西斜面を進むことにした。
P1060401ササ被りの南峰稜線部.JPGササ被りの南峰稜線北端部

歩きやすいところを選びながらトラバースを続け、稜線が近づくと、ヤブ気味になるので、やむなく強引にヤブに突っ込むと、突然林道に出る。以前歩いたことのある林道のはずだが、白色の砂利道に変わっている。
P1060403疎林のトラバース.JPG踏み跡のない疎林の中をトラバース
P1060406砂利林道に出る.JPG砂利林道に出る

左折し、林道を進むと、前方に南峰の西斜面が見えるが、樹木が伸び、下部はヤブ化しており、林道側からとても取り付けそうもない。林道はさらに延びたらしく、そのまま先へ進むことにする。
P1060407新設林道が続く.JPG新設林道が続く

やがて南峰の麓を反時計回りにぐるりと回り込むようになり、東側に出ると、突然伐採植林帯が前方に大きく広がる。山頂から東の斜面が伐採され、植林されている。
P1060408伐採植林地に出る.JPG伐採植林地に出る

ここで直進する林道と分かれ、左斜面の植林境に取り付き、山頂をめざすことにした。伐採後間がないためか、下草がそれほど伸びていないので、案外歩きよい。上方で雑木林が消え、植林帯となり、登り切ると、平坦岩のある南峰山頂に着く。
P1060409植林境を登る.JPG植林境を登る
P1060411山頂の平坦岩.JPG山頂の平坦岩

山頂からは東側に展望が大きく開け、岡山北峰、荒滝山、岩郷山、平原岳などが見渡せる。
P1060412北峰と荒滝山.JPG岡山北峰と荒滝山
P1060413岩郷山・平原岳.JPG岩郷山と平原岳が重なる

帰路はそのまま主稜線の植林境を進むことにした。少し下ると、伐採帯が終わりササヤブ帯となるので諦め、右折して、ササ刈りされた伐採植林境をそのまま下った。今はササが刈られているので何とか歩けるが、そのうちヤブに戻れば、歩くことは難しくなるだろう。
P1060414稜線のササ伐採終点部.JPG稜線のササ刈り終点部
P1060415ササ伐採斜面.JPGササ刈り斜面

なかなか林道が現れないので、途中で林道が途切れたのだろうかと心配になり始めたら、白い砂利が見え、林道終点に丁度降り立った。
P1060421林道終点.JPG林道終点部

林道終点から先も、そのまま作業道が続いているので、進んでみると、周回道に合流した。したがって、周回道を利用すれば、こちらから南峰をめざすこともできる。
P1060422作業道と周回道合流点.JPG作業道と周回道合流点
P1060423周回道(下方).JPG周回道(下方)

ここで、林道へ戻り、そのまま林道をたどって、南峰の稜線伝いに続く林道を進み、途中開けた箇所で展望を楽しみながら、杉谷集落側へ下った。
P1060420植林東斜面と林道.JPG植林東斜面と林道
P1060426林業公社掲示板.JPG公社掲示板
P1060427林道から南峰西斜面.JPG林道から南峰西側植林斜面
P1060428林道から日ノ岳.JPG林道から日ノ岳
P1060429岡山北峰.JPG岡山北峰
P1060430稜線の林道.JPG西側稜線の林道
P1060432林道.JPG林道(下り)
P1060435林道入口.JPG林道入口
P1060436岡山北峰.JPG杉谷側から岡山北峰
P1060437岡山南峰.JPG岡山南峰
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コメント 4

宇部市集落支援員

岡山登山の詳細レポート、ありがとうございます。

最近、集落の方から吉部の古寺、吉部寺についてお聞きしました。
岡山附近の堂ケ原というところに大岩があるということでした。
調べてみると、改訂 吉部郷土史話の219ページに以下の記述がありました。
石仏
 吉部寺址の西方に大なる石の建ちたるあり。これは吉部寺当時の石仏の残れるものにて、この下に経本が埋めてあると伝えられる。

 秋に登って探して見るつもりでしたが、こちらに大きな岩があるのを見つけ、もしや石仏かと思いまして、コメントしました。
 聞くところによると吉部寺の階段跡も残っているそうですので、もし階段状の石を見かけたら、画像を見せて頂けたら有難いです。
 ブログを拝見する限りでは『吉部郷土史話』をお持ちのようですが、吉部ふれあいセンターにて千円にて販売しております。
 ご参考まで
by 宇部市集落支援員 (2012-09-05 09:59) 

gomen

宇部集落支援員様 いろいろと情報ありがとうございます。

今回岡山を歩いた目的のひとつは、旧村界上にあると思われる石を見つけることでした。地下上申の吉部村隣村境書や風土注進案の東吉部村「山川之形勢」の項の記述によれば、「追分石」、「狼岩」、「ぬめり岩」、「割石」などが境界となっているようです。
ただ、今回たどった踏み跡のないトラバース道は境界から少し下側だったようで、残念ながらそれと思しき石は見当たりませんでした。やはりスズメバチやマムシが気になるこの時期は、足元に気を配るのが精一杯で、ヤブの中での探索は不向きですね。気が向けば冬場にでもまた歩いてみるつもりです。

ところで、お問い合わせの石(岩)についてですが、歩いた限りでは、自然石が所々散在するものの人工的なものは見当たりませんでした。(こちらに専門的知識がないこともあるでしょうが…)
なお、現在、岡山は標高423mのピークを北峰、標高408mの方を南峰と呼んでいるようですが、地下上申の隣村境書などの記述からすると、堂ヶ原山は南峰の方だと思われます。したがって、吉部寺跡があるとすれば南峰の方ではないでしょうか。あくまで個人的意見です。

「改訂 吉部郷土史話」は興味深い内容が盛りだくさんですね。これまで図書館を利用していましたが、今度近くへ伺った際には、ぜひ購入したいと思います。
近々内立山の記事に追記する予定です(笛太郎ファームへの下山路部分)。よろしければこちらもご覧ください。

by gomen (2012-09-05 19:27) 

山勘

岡山は峠をはさんで日ノ岳の反対側の山ですね。日ノ岳に登ったときに、ちょっとそそられたのですが、その時は登山をはじめてまもない岳友といっしょだったので、登りませんでした
by 山勘 (2012-09-06 18:49) 

gomen

昔に比べると、周回道も荒れが目立ち始めたようです。
北峰と南峰をめぐる8の字の周回道と、両峰を結ぶ縦走路を整備したら(言ってみれば串型)面白いだろうなぁと、勝手に想像しています。
by gomen (2012-09-06 19:25) 

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