城山(茶臼山)?・△狼滝・三杯飯山(岩国市錦町野谷) [県東部の山]
前回(4月13日)に続き△狼滝を旧錦町側から歩き、三杯飯山まで縦走してみた。尾根上には茶臼山という城山があるようなので、それを探索するのも今回の主な目的である。(2019.4.20)
前回郷集落で初老の方から茶臼山の情報をいただいたのだが、取り付き場所は何とかわかったものの、肝心の城山の位置がいまいちわからない。というのも登られたのは昔のことらしく、最近地元へ戻って来られたとのこと。話によると、「笹ヶ谷」へ抜ける道の途中から城山へ分かれるようなので、地形図の破線道と符合する。問題は、市境尾根へ出て左右どちらへ向かうかが定かではない。
とりあえず破線道を探すことにする。
野谷公民館から城山方向(左奥)
(1,2クリックで拡大)
●駐車地(野谷公民館)~440mピーク(城山?)
野谷小学校跡を活用した野谷公民館に車を置かせてもらう。小学校は昭和49年3月に廃校している。
野谷公民館
県道から集落道へ入り、別の集落道を横切ると資材置場となっている広場に出る。
集落道分岐
集落道・コン橋
集落道を横切る
破線道らしきものが見当たらないので、広場沿いに道を進むと、広場が終わるところで林道に変わる。
広場を抜けていく
林道入口
林道分岐を直進し終点までたどる。終点から左の植林尾根へ向かう踏み跡をたどって尾根へ上がる。
林道
林道分岐
林道終点
植林斜面の踏み跡
植林尾根
灌木が交じる植林尾根を登っていくと、雑木林境に変わり、植林頂部から雑木尾根を少し進むと、市境の410m支尾根合流点へ出る。市境尾根上にはところどころ小コン杭「錦」が設置されており、目印になる。
植林尾根
380m雑木林出合い
植林境
雑木尾根
410m支尾根合流点・市境出合い
左折し雑木尾根をたどると、尾根を横切る堀切りがあり、前方が4mほどの急斜面となっている。
雑木尾根
鞍部
堀切り(西方向から)
東方向から
斜面をよじ登ると標高440mの平坦山頂へ出る。山頂は幅10mほどの平坦地で、人工的に削平された感じがする。三等三角点「狼滝」のあるピークかこのピークのどちらかが城山ではないかと睨んでいたが、形状から判断するとこのピークが城山と思われる。樹木に囲まれ展望はない。平坦地の両端に錦町の境界コン杭があるぐらいでほかにめぼしいものはなさそうなので、前回須万側から歩いた△狼滝をめざす。
440m平坦ピーク・城山?
同上
●~△狼滝
南東尾根へ下るとサセ尾根が続く。地形図を見ても両側斜面がかなりの高さの急勾配となっているのがわかる。自然の要害といったところか。
ヤセ尾根
ヤセ尾根
ヤセ尾根
430m支尾根分岐点から雑木尾根を下って鞍部に着くと、両側に古道が残っている。ここが「七曲がり垰」だろうか。
430m支尾根分岐点
雑木尾根
400m鞍部(七曲り垰?)
倒木をよけながら雑木尾根を登り返すと植林尾根となり、明瞭な幅広の山道が現われる。これが笹ヶ谷へ下る破線道の巻き道と思われる。
すぐに山道と分かれ、尾根へ戻り、不明瞭な植林境を登っていくと430m鞍部で植林が終わる。
植林尾根・幅広山道
植林境尾根
430m鞍部・植林終端
支尾根を確認しながら450m平坦ピークを越え、鞍部を登り返すと角張った小岩が重なる470mピークへ着く。
雑木尾根
440m支尾根合流点
石杭・境界標
450m支尾根合流点
雑木平坦尾根
450m支尾根分岐点
雑木尾根・下り
430m鞍部
雑木平坦尾根
雑木尾根・上り
470m支尾根合流点
同上(逆方向)・角石の重なり
雑木平坦尾根から登り返すと、灌木が密生する三角点平坦ピークへ出る。雑木ヤブの中に三等三角点「狼滝」を見つける。なぜか前回より探すのに手間取った。
落ち着かないので、早々に退散する。
雑木尾根
山頂部の雑木ヤブ
三角点ピーク
三等三角点「狼滝」
●~三杯飯山
コン杭「境界標」のある支尾根分岐点で前回ルートと合流。次の480m支尾根分岐点で前回ルートと分かれ、そのまま市境尾根をたどって縦走を続ける。
鞍部
コン杭「境界標」・支尾根合流点
雑木尾根
480m支尾根分岐点
石杭
雑木尾根
雑木尾根
450m鞍部で古道を左に分ける。440m鞍部を登り返し、支尾根に入り込まないよう下る方向を確認しながら450mピークを越えると、左植林谷の430m鞍部へ着く。
ここで笹ヶ谷方向へ向かう山道と市境沿いに続く山道と出合う。
450m鞍部・山道分岐
雑木尾根
440m鞍部
450mピーク
石杭
雑木尾根
雑木尾根
430m植林境鞍部
倒石柱
市境沿いの道へ進むと巻き道に変わる。道は明瞭で巡視路跡ではないかと思われる。左、右と巻きながらたどると460m鞍部で道が三方へ分かれる。直進の尾根道に進むと470m支尾根合流点で石杭を見て、すぐ先で巡視路と出合う。
山道
左への巻き道
巻き道・崩落箇所
450m鞍部
右への巻き道
支尾根を巻く・石杭
巻き道
470m鞍部
460m鞍部・道が分かれる
470m支尾根合流点
巡視路出合い
右折すると高圧線鉄塔に出合う。右前方に金峰山やその手前に先日歩いた中倉山などが広く望める。後方には急勾配の560mピークと鉄塔が望める。
地形図を見ると三杯飯山を含め三つのピークが並んでおり、案外これが三杯飯山の名前の由来かもしれない。
鉄塔
金峰山・中倉山
560mピーク・鉄塔
巡視路を戻り、たどっていくと、560mピーク手前の鞍部で巡視路とわかれ、市境の植林尾根に取り付く。
巡視路・石杭
巡視路
市境尾根取り付き・巡視路左へ
市境尾根
まもなく伐採斜面へ出る。高圧線下の斜面が幅広く伐採されおり、左の鉄塔まで続いている。
伐採木の山や茂り始めたイバラをよけながら、市境尾根を外さないよう斜面を登る。
鉄塔・伐採斜面
伐採尾根
伐採地を抜け、雑木ヤブ尾根へ入ると、まもなく左に水平道が現われるが、そのまま直登すると植林境尾根へ抜け出る。
雑木ヤブ尾根
左に水平道
植林境尾根
植林境を登り、勾配が緩むと560mピークへ着く。
石杭と日本製紙㈱の山火事注意看板を見る。展望はない。
植林境
勾配が緩む
560mピーク
石杭・日本製紙㈱看板
鞍部を登り返し、550m小ピークをふたつ越えていくと540m鞍部へ降り立つ。
植林境・下り
鞍部
550m小ピーク①
平坦尾根
550m小ピーク②
雑木尾根・下り
540m鞍部
鞍部から雑木尾根を少し登ると特徴のある小岩がある。コン杭のある565mピークへ出て平坦尾根を進むと三杯飯山へ着く。ここにもコン杭を見る。
山行記録を調べたら18年ぶりだった。相変わらず樹木に囲まれ展望はない。山名札もない。
特徴のある小岩
小岩(逆方向)
雑木尾根・上り
雑木尾根・上り
565m支尾根合流点
コン杭
雑木平坦尾根
三杯飯山山頂
コン杭
●~駐車地
市境を離れ、北西尾根を下る。550m支尾根分岐点で切石峠をめざし、東方向へ下ってみる。
方向を誤らないよう雑木斜面を下っていくと、途中から右の支尾根と合わさる。
雑木尾根・下り
雑木平坦尾根
550m支尾根分岐点
雑木尾根(斜面)・下り
雑木斜面
雑木尾根へ合流
雑木尾根
標高410mあたりで左からの巡視路と出合う。巡視路を下ると石標が建つ切石峠へ着く。石標には四方に目的地(ひろせ、すま、三せ川、いわやさん)が記されている。
巡視路出合い
巡視路(逆方向)
巡視路(尾根道に変わる)
切石峠・石標・鉄塔標柱
石標
石標(逆方向)
左折し巡視路を下る。
巡視路
丸木橋・谷を横切る
巡視路
林道終点へ出て、林道を下る。橋を渡ると林道笹ヶ谷線へ出る。笹ヶ谷には昔集落があり、かなりの人々が生活していたようである。
林道終点
林道
巡視路分岐
橋・林道出合い
林道笹ヶ谷線
小滝
林道
小屋
鉄板橋を渡ると県道徳山本郷線へ出て、野谷川沿いに県道を歩いて駐車地へ戻る。
鉄板橋(逆方向)
小滝
にしきクリーンセンター
県道
公民館入口から城山方向
◆城山(茶臼山城)について
『地下上申』野谷村の項に、「城山壱ヶ所 七曲ノ嶺尾須磨村ノ小五四郎との境ニ有之」と記され、同書隣村境目書の須磨村境の記述には「城山、七まかり垰」が見える。
さらに「風土注進案」には「茶臼山 小五四郎境」とあり、詳述されている。
それによると、この城は鶴岡周防守家定(改め家之)の居城であったとされ、天文二十二年(1553年)陶晴賢の家来500人余りに夜襲をかけられ滅ぼされたという。江戸末期には、その子孫が須万村に農家として暮らしていたようだ。
前回郷集落で初老の方から茶臼山の情報をいただいたのだが、取り付き場所は何とかわかったものの、肝心の城山の位置がいまいちわからない。というのも登られたのは昔のことらしく、最近地元へ戻って来られたとのこと。話によると、「笹ヶ谷」へ抜ける道の途中から城山へ分かれるようなので、地形図の破線道と符合する。問題は、市境尾根へ出て左右どちらへ向かうかが定かではない。
とりあえず破線道を探すことにする。
野谷公民館から城山方向(左奥)
(1,2クリックで拡大)
●駐車地(野谷公民館)~440mピーク(城山?)
野谷小学校跡を活用した野谷公民館に車を置かせてもらう。小学校は昭和49年3月に廃校している。
野谷公民館
県道から集落道へ入り、別の集落道を横切ると資材置場となっている広場に出る。
集落道分岐
集落道・コン橋
集落道を横切る
破線道らしきものが見当たらないので、広場沿いに道を進むと、広場が終わるところで林道に変わる。
広場を抜けていく
林道入口
林道分岐を直進し終点までたどる。終点から左の植林尾根へ向かう踏み跡をたどって尾根へ上がる。
林道
林道分岐
林道終点
植林斜面の踏み跡
植林尾根
灌木が交じる植林尾根を登っていくと、雑木林境に変わり、植林頂部から雑木尾根を少し進むと、市境の410m支尾根合流点へ出る。市境尾根上にはところどころ小コン杭「錦」が設置されており、目印になる。
植林尾根
380m雑木林出合い
植林境
雑木尾根
410m支尾根合流点・市境出合い
左折し雑木尾根をたどると、尾根を横切る堀切りがあり、前方が4mほどの急斜面となっている。
雑木尾根
鞍部
堀切り(西方向から)
東方向から
斜面をよじ登ると標高440mの平坦山頂へ出る。山頂は幅10mほどの平坦地で、人工的に削平された感じがする。三等三角点「狼滝」のあるピークかこのピークのどちらかが城山ではないかと睨んでいたが、形状から判断するとこのピークが城山と思われる。樹木に囲まれ展望はない。平坦地の両端に錦町の境界コン杭があるぐらいでほかにめぼしいものはなさそうなので、前回須万側から歩いた△狼滝をめざす。
440m平坦ピーク・城山?
同上
●~△狼滝
南東尾根へ下るとサセ尾根が続く。地形図を見ても両側斜面がかなりの高さの急勾配となっているのがわかる。自然の要害といったところか。
ヤセ尾根
ヤセ尾根
ヤセ尾根
430m支尾根分岐点から雑木尾根を下って鞍部に着くと、両側に古道が残っている。ここが「七曲がり垰」だろうか。
430m支尾根分岐点
雑木尾根
400m鞍部(七曲り垰?)
倒木をよけながら雑木尾根を登り返すと植林尾根となり、明瞭な幅広の山道が現われる。これが笹ヶ谷へ下る破線道の巻き道と思われる。
すぐに山道と分かれ、尾根へ戻り、不明瞭な植林境を登っていくと430m鞍部で植林が終わる。
植林尾根・幅広山道
植林境尾根
430m鞍部・植林終端
支尾根を確認しながら450m平坦ピークを越え、鞍部を登り返すと角張った小岩が重なる470mピークへ着く。
雑木尾根
440m支尾根合流点
石杭・境界標
450m支尾根合流点
雑木平坦尾根
450m支尾根分岐点
雑木尾根・下り
430m鞍部
雑木平坦尾根
雑木尾根・上り
470m支尾根合流点
同上(逆方向)・角石の重なり
雑木平坦尾根から登り返すと、灌木が密生する三角点平坦ピークへ出る。雑木ヤブの中に三等三角点「狼滝」を見つける。なぜか前回より探すのに手間取った。
落ち着かないので、早々に退散する。
雑木尾根
山頂部の雑木ヤブ
三角点ピーク
三等三角点「狼滝」
●~三杯飯山
コン杭「境界標」のある支尾根分岐点で前回ルートと合流。次の480m支尾根分岐点で前回ルートと分かれ、そのまま市境尾根をたどって縦走を続ける。
鞍部
コン杭「境界標」・支尾根合流点
雑木尾根
480m支尾根分岐点
石杭
雑木尾根
雑木尾根
450m鞍部で古道を左に分ける。440m鞍部を登り返し、支尾根に入り込まないよう下る方向を確認しながら450mピークを越えると、左植林谷の430m鞍部へ着く。
ここで笹ヶ谷方向へ向かう山道と市境沿いに続く山道と出合う。
450m鞍部・山道分岐
雑木尾根
440m鞍部
450mピーク
石杭
雑木尾根
雑木尾根
430m植林境鞍部
倒石柱
市境沿いの道へ進むと巻き道に変わる。道は明瞭で巡視路跡ではないかと思われる。左、右と巻きながらたどると460m鞍部で道が三方へ分かれる。直進の尾根道に進むと470m支尾根合流点で石杭を見て、すぐ先で巡視路と出合う。
山道
左への巻き道
巻き道・崩落箇所
450m鞍部
右への巻き道
支尾根を巻く・石杭
巻き道
470m鞍部
460m鞍部・道が分かれる
470m支尾根合流点
巡視路出合い
右折すると高圧線鉄塔に出合う。右前方に金峰山やその手前に先日歩いた中倉山などが広く望める。後方には急勾配の560mピークと鉄塔が望める。
地形図を見ると三杯飯山を含め三つのピークが並んでおり、案外これが三杯飯山の名前の由来かもしれない。
鉄塔
金峰山・中倉山
560mピーク・鉄塔
巡視路を戻り、たどっていくと、560mピーク手前の鞍部で巡視路とわかれ、市境の植林尾根に取り付く。
巡視路・石杭
巡視路
市境尾根取り付き・巡視路左へ
市境尾根
まもなく伐採斜面へ出る。高圧線下の斜面が幅広く伐採されおり、左の鉄塔まで続いている。
伐採木の山や茂り始めたイバラをよけながら、市境尾根を外さないよう斜面を登る。
鉄塔・伐採斜面
伐採尾根
伐採地を抜け、雑木ヤブ尾根へ入ると、まもなく左に水平道が現われるが、そのまま直登すると植林境尾根へ抜け出る。
雑木ヤブ尾根
左に水平道
植林境尾根
植林境を登り、勾配が緩むと560mピークへ着く。
石杭と日本製紙㈱の山火事注意看板を見る。展望はない。
植林境
勾配が緩む
560mピーク
石杭・日本製紙㈱看板
鞍部を登り返し、550m小ピークをふたつ越えていくと540m鞍部へ降り立つ。
植林境・下り
鞍部
550m小ピーク①
平坦尾根
550m小ピーク②
雑木尾根・下り
540m鞍部
鞍部から雑木尾根を少し登ると特徴のある小岩がある。コン杭のある565mピークへ出て平坦尾根を進むと三杯飯山へ着く。ここにもコン杭を見る。
山行記録を調べたら18年ぶりだった。相変わらず樹木に囲まれ展望はない。山名札もない。
特徴のある小岩
小岩(逆方向)
雑木尾根・上り
雑木尾根・上り
565m支尾根合流点
コン杭
雑木平坦尾根
三杯飯山山頂
コン杭
●~駐車地
市境を離れ、北西尾根を下る。550m支尾根分岐点で切石峠をめざし、東方向へ下ってみる。
方向を誤らないよう雑木斜面を下っていくと、途中から右の支尾根と合わさる。
雑木尾根・下り
雑木平坦尾根
550m支尾根分岐点
雑木尾根(斜面)・下り
雑木斜面
雑木尾根へ合流
雑木尾根
標高410mあたりで左からの巡視路と出合う。巡視路を下ると石標が建つ切石峠へ着く。石標には四方に目的地(ひろせ、すま、三せ川、いわやさん)が記されている。
巡視路出合い
巡視路(逆方向)
巡視路(尾根道に変わる)
切石峠・石標・鉄塔標柱
石標
石標(逆方向)
左折し巡視路を下る。
巡視路
丸木橋・谷を横切る
巡視路
林道終点へ出て、林道を下る。橋を渡ると林道笹ヶ谷線へ出る。笹ヶ谷には昔集落があり、かなりの人々が生活していたようである。
林道終点
林道
巡視路分岐
橋・林道出合い
林道笹ヶ谷線
小滝
林道
小屋
鉄板橋を渡ると県道徳山本郷線へ出て、野谷川沿いに県道を歩いて駐車地へ戻る。
鉄板橋(逆方向)
小滝
にしきクリーンセンター
県道
公民館入口から城山方向
◆城山(茶臼山城)について
『地下上申』野谷村の項に、「城山壱ヶ所 七曲ノ嶺尾須磨村ノ小五四郎との境ニ有之」と記され、同書隣村境目書の須磨村境の記述には「城山、七まかり垰」が見える。
さらに「風土注進案」には「茶臼山 小五四郎境」とあり、詳述されている。
それによると、この城は鶴岡周防守家定(改め家之)の居城であったとされ、天文二十二年(1553年)陶晴賢の家来500人余りに夜襲をかけられ滅ぼされたという。江戸末期には、その子孫が須万村に農家として暮らしていたようだ。
2019-04-23 00:36
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