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信田ノ丸城山・鷺ノ子山・金毘羅山(宇部市奥万倉・美祢市伊佐町奥万倉) [県西部の山]

信田ノ丸城山から市境へ出て、万倉の大岩郷を経由し金毘羅山まで縦走を試みた。
市境尾根は最近人や測量が入った形跡がなく荒れている。
大岩郷から金毘羅山へのルートは踏み跡やテープ類はないが、雑木疎林尾根でほとんどヤブこぎなしに歩ける。
帰路大日峠から破線道を黒五郎集落へ下ってみたが、以前と比べひどく荒れている。(2017.11.25)
IMG_2946金毘羅山.JPG黒五郎から金毘羅山
IMG_2949信田ノ丸城山.JPG信田ノ丸城山
IMG_2950407mピーク.JPG407mピーク
信田ノ丸城山・金毘羅山.jpeg(1,2クリックで拡大)

●駐車地~信田ノ丸城山
今富ダムの先で道路工事が行われており通行止めのため、迂回して万倉大岩郷・黒五郎経由で目的地へ向かう。
信田ノ丸橋のところに駐車地があり、そばに城跡の説明板が立つ。
IMG_2782駐車地・集落道入口.JPG駐車地・集落道入口
IMG_2783説明板.JPG説明板

集落道を進み、城南集落に入り、舗装が終わる民家のところで道標に従い山道に入る。
IMG_2785集落道.JPG集落道
IMG_2786コン橋.JPGコン橋
IMG_2787最奥民家・道標.JPG民家・道標①

耕作地跡沿いに進み、三つ目の道標で右の支谷へ入る。
IMG_2788山道・分岐.JPG山道・分岐
IMG_2789植林沿い.JPG植林沿い
IMG_2790道標.JPG道標②
IMG_2791道標・分岐.JPG道標③・分岐

谷を詰め、峠に出て右折。明瞭な尾根道をたどると本丸跡の山頂広場へ着く。
IMG_2792山道.JPG山道
IMG_2793山道.JPG山道
IMG_2795道標.JPG道標④
IMG_2796峠・道標.JPG峠・道標⑤
IMG_2797山道.JPG山道
IMG_2799掘切.JPG掘切
IMG_2800山道.JPG山道
IMG_2801山頂部.JPG山頂部

城跡の石碑が立つ展望地からは南半面など広く見渡せる。
IMG_2802山頂・展望地.JPG山頂・展望地
IMG_2803説明板.JPG説明板
IMG_2806火の山・鷹ノ子山.JPG陶ヶ岳・鷹ノ子山
IMG_2805日ノ山.JPG日の山
IMG_2807霜降山.JPG霜降岳
IMG_2808竜王山.JPG小野田竜王山
IMG_2811高丸山.JPG高丸山
IMG_2812 黒五郎・410mピーク.JPG黒五郎・410mピーク
IMG_2813 407mピーク.JPG407mピーク

●~市境尾根
峠へ戻り、向かいの雑木疎林尾根へ取り付く。まもなく墓地跡に出合う。明治や大正年間のもので古くはないようだ。
IMG_2814峠・尾根取り付き.JPG峠・尾根取り付き
IMG_2815 疎林尾根.JPG疎林尾根
IMG_2818墓地跡①.JPG墓地跡①
IMG_2819墓地跡②.JPG墓地跡②

雑木疎林の尾根をひたすら登ると、370mピークで石杭を二つ続けて見る。
IMG_2820疎林尾根.JPG疎林尾根
IMG_2821疎林尾根.JPG疎林尾根
IMG_2823 340mピーク.JPG340mピーク
IMG_2824 340m鞍部.JPG鞍部
IMG_2825疎林尾根.JPG疎林尾根
IMG_2826370mピーク・石杭.JPG370mピーク・石杭
IMG_2827石杭.JPG石杭

鞍部で右からの旧山道に出合い、これをたどると左の巻き道となる。
IMG_2828山道出合い.JPG山道出合い
IMG_2830山道.JPG巻き道の山道

植林沿いの道となり、まもなく植林が切れるあたりで雑木ヤブとなる。
IMG_2831植林沿い.JPG植林沿い
IMG_2832雑木ヤブ・山道?.JPG雑木ヤブ

右の小谷へ逃げると、雑木疎林となり市境尾根へ出る。
IMG_2834疎林・小谷.JPG疎林・小谷
IMG_2835尾根へ出る.JPG尾根へ出る

●~380mピーク①~380mピーク②
左折し市境尾根をたどって、取りあえず380mピーク①をめざす。美祢市と宇部市の市境ではあるが、近年測量は行われていないようで、雑木疎林ながら明瞭な切り開きはない。
ピークや鞍部で方向を確認しながら進むと380mピーク①(鷺ノ子山)へ着く。雑木疎林の平凡なピークでこれといった特徴的なものは見当たらない。
IMG_2836 370m鞍部.JPG370m鞍部
IMG_2837 370m支尾根合流点①.JPG370m支尾根合流点①
IMG_2838鞍部.JPG鞍部
IMG_2839370m支尾根合流点②.JPG370m支尾根合流点②
IMG_2840 380mピーク①.JPG380mピーク①(鷺ノ子山)

先程の合流点まで戻り、今度は市境尾根を東方向へたどる。支尾根が細かく入り組んでいるので、歩きやすそうなところを進んでいると、うっかり市境尾根を外れそうになる。
380mピーク②で石杭を見る。展望は得られない。
IMG_2842雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_2844雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_2845雑木尾根・上り.JPG雑木尾根・上り
IMG_2846 380mピーク②手前.JPG380mピーク②への上り
IMG_2847380mピーク②・石杭.JPG380mピーク②・石杭

●~407mピーク~390mピーク~万倉の大岩郷
東へ雑木尾根を下る。左雑木ヤブ尾根となり歩きづらいので、右によけながら下っていくと、アオキヤブとなり、少し分けると突然山道に出合う。山道は鞍部から左右の谷に続いている。
IMG_2848雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_2849石杭(倒).JPG石杭(倒)
IMG_2850左雑木ヤブ.JPG左雑木ヤブ
IMG_2852雑木疎林・下り.JPG雑木疎林・下り
IMG_2853鞍部手前・雑木ヤブ.JPG鞍部手前・雑木ヤブ
IMG_2854鞍部・山道出合い(左方向).JPG山道出合い(左方向)
IMG_2855山道(右方向)・鞍部.JPG山道(右方向)・鞍部

前方の雑木ヤブ尾根へ取り付く。古い切り開きをたどるがすぐに不明瞭となる。右に切り開きが巻き道状に続いていたので進んでみると、こちらもすぐに不明瞭となる。
やむなく左の雑木尾根へ取り付き、ヤブ気味の雑木尾根を登る。
IMG_2856雑木尾根・上り・切開き跡.JPG雑木尾根・上り
IMG_2857切開き跡・右巻き道.JPG切開き跡・右巻き道
IMG_2858雑木尾根取り付き.JPG雑木尾根取り付き
IMG_2859雑木ヤブ尾根.JPG雑木ヤブ尾根
IMG_2860石杭.JPG石杭
IMG_2861雑木尾根.JPG雑木尾根

疎林尾根に変わると石杭を見て少し進むと407m平坦ピークへ着く。展望はない。
IMG_2862石杭.JPG石杭
IMG_2863 407m平坦ピーク.JPG407m平坦ピーク

西へ少し進み、市境の雑木疎林尾根を北へ下る。石杭を確認しながら下ると雑木ヤブの鞍部へ着く。
IMG_2864雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_2865鞍部.JPG鞍部
IMG_2866雑木尾根下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_2868雑木尾根・下り.JPG雑木尾根・下り
IMG_2869石杭.JPG石杭
IMG_2870鞍部.JPG鞍部
IMG_2871鞍部・石杭.JPG鞍部の石杭

登り返し、雑木ヤブ尾根をひたすら登る。
IMG_2872雑木ヤブ尾根・上り.JPG雑木ヤブ尾根・上り

勾配が緩むと雑木疎林となり、390m平坦ピークに着く。最高処より少し西側に石杭を見る。
IMG_2874雑木尾根.JPG雑木尾根
IMG_2875 390m平坦ピーク.JPG390m平坦ピーク
IMG_2876石杭.JPG石杭

市境と分かれ支尾根を下る。雑木疎林尾根を下っていくと左下に道らしきものが見え、左へ少し下ってみると林道へ出る。最近は利用されていないようでやや荒れ気味である。
右折し、分岐を左に取ると市道へ出る。向かいは丁度大岩郷の入口となっている。
IMG_2877雑木疎林尾根・下り.JPG雑木疎林尾根・下り
IMG_2878石杭.JPG石杭
IMG_2879雑木疎林・下り.JPG雑木疎林・下り
IMG_2880下方に林道.JPG下方に林道
IMG_2881林道出合い.JPG林道下降地点
IMG_2882県道出合い(逆方向).JPG市道出合い(逆方向)

●~金毘羅山
大岩郷は8月から12月まで駐車場整備のため観光ができないとの看板が立っている。入口から入ることをあきらめ、やむなく抜け道を探してみた。
ガードレールが切れるところに踏み跡があり、下ってみると遊歩道上方の幅広山道へ出た。右折すると天然記念物の石碑が建つ遊歩道終点に着く。
IMG_2883大岩郷入り口.JPG大岩郷入口
IMG_2884整備中の駐車場.JPG整備中の駐車場
IMG_2885下降地点.JPG下降地点
IMG_2886山道へ出る.JPG山道へ出る
IMG_2887山道.JPG山道
IMG_2888遊歩道(下方).JPG遊歩道(逆方向)
IMG_2889石碑.JPG石碑
IMG_2890大岩郷.JPG大岩郷

右の雑木林に入り岩塊沿いに進む。踏み跡はないが疎林なので歩きやすい。
IMG_2891雑木尾根取り付き.JPG雑木林取り付き
IMG_2892平坦雑木疎林尾根.JPG平坦疎林尾根

次第に尾根らしくなる。
IMG_2893尾根らしくなる.JPG尾根らしくなる
IMG_2894尾根が明瞭となる.JPG尾根が明瞭となる

一旦右の植林と出合うがふたたび雑木疎林となり、岩が散在する尾根を登る。
IMG_2895植林出合い.JPG植林出合い
IMG_2896雑木疎林尾根.JPG雑木疎林尾根
IMG_2897岩が散在.JPG岩が散在
IMG_2899雑木疎林尾根.JPG雑木疎林尾根

右から支尾根が合わさるあたりで小岩が重なり、少し先に石杭を見る。
IMG_2900支尾根合流部.JPG支尾根合流部の岩
IMG_2901石杭.JPG石杭

勾配が緩み、アオキ交じりの雑木ヤブを巻き加減に少し進むと、山頂広場へ抜け出る。
広場奥には金毘羅権現の石祠が鎮座する。雑木に囲まれ展望は得られない。
四等三角点(点名「大日」)は分かりにくいが、石祠から北西方向へ15mほど離れた、平坦地の端にある。
IMG_2902左巻き加減の薄い切開き.JPG左巻き加減の薄い切開き
IMG_2903山頂広場へ出る.JPG山頂広場へ出る
IMG_2904石祠(金毘羅様).JPG石祠(金毘羅権現)
IMG_2905三角点.JPG四等三角点

●~大日峠
下山は一般ルートを取る。西尾根へ向かい、分岐を右に取り植林境を下る。
IMG_2906分岐.JPG分岐
IMG_2907植林境の山道.JPG植林境の山道
IMG_2908植林沿い.JPG植林沿い

植林谷となり作業道風に変わる。いざり岩を右に過ごすと栗園へ出る。
IMG_2909作業道風となる.JPG作業道風となる
IMG_2910いざり石.JPGいざり石
IMG_2911ネット・栗園.JPGネット・栗園

栗園内の草付きの道を直進して下っていくとゲートがあり、林道へ出る。ゲート横に石道標を見る。「こんひらみ○」と読めそうだ。「ち」の字が土中に埋まっているのだろうか。
IMG_2912栗園・草付きの道.JPG栗園・草付きの道
IMG_2913栗園入口ゲート(逆方向).JPG栗園入口ゲート(逆方向)
IMG_2916林道・石標(右方向).JPG林道・石標(右方向)

右折すると大日峠へ着く。
IMG_2917林道.JPG林道
IMG_2918大日峠.JPG大日峠

●~駐車地
峠を越えるとササが現われ始め、道が荒れてくる。
右に分岐する林道は廃道化しているようだ。
すぐ先にも左に林道が分かれており、荒れた破線道より歩きやすそうなのでこちらをたどってみたが、先の谷で行き止まりとなった。
IMG_2919ササヤブ.JPGササヤブ
IMG_2920林道分岐①.JPG林道分岐①
IMG_2921林道分岐②.JPG林道分岐②
IMG_2923左の林道.JPG左の林道

分岐へ戻り、荒れた破線道(作業道)を下る。
IMG_2922荒れ林道.JPG荒れ道
IMG_2931ササヤブ.JPGササヤブ
IMG_2934.JPGササヤブ

途中大日様へ立ち寄る。参詣する人はいないようだ。
IMG_2935大日様入口・石鳥居.JPG大日様入口・石鳥居
IMG_2936大日様.JPG大日様

ここから先は道がさらに荒れてくる。腰高から背丈高のササが断続的に現われる。以前歩いた時と比べると格段に荒れが目立つ。ほとんど人も入らないようだ。
IMG_2938.JPGササヤブ
IMG_2939.JPGササが途切れる
IMG_2941ササヤブ.JPGササヤブ

大日様から200mほど下ったあたりからやっと歩きやすくなり、市道へ出る。
IMG_2942明瞭な道となる.JPGササが消え歩きやすくなる
IMG_2943.JPG明瞭な道
IMG_2944県道出合い(逆方向).JPG市道出合い(逆方向)

黒五郎集落を抜け、今富川沿いに歩いて駐車地まで戻る。
IMG_2945 407m・390mピーク.JPG407m・390mピーク
IMG_2951石仏.JPG石仏
IMG_2952信田ノ丸城山.JPG信田ノ丸城山

■山名考

◆鷺ノ子山
『防長風土注進案』萬倉村・今富村の「川數」の項に今富川枝川として信田之丸川が見え、「但上は鷺ノ子より出、十丁程東流して十間ニて今富川へ落合」とある。また同書「山野」の項には、「鷺ノ子山」の名が見える。
文書館で万倉村の地下上申絵図を調べてみたところ、城南から十間(じゅっけ)方向へ流れる川や城南から二ツ道祖へ山越えする道が描かれている。また、峠の北側上方には「サキノコ山(鷺ノ子山)」の名があり、北へ向けて尾根伝いに「ヲシロ山(御城山)」、「カサバガタチ山」、「牛ガタヲ山(牛ヶ垰山)」と続いている。
このことから、鷺ノ子山は380mピーク①から380mピーク②あたりの山であると推測できる。ここでは城南側の浴上の最高処である380mピーク①を山頂とした。
なお、御城山は407mピーク、カサバガタチ山(地下上申・注進案とも、この山名は見当たらない)は390mピークと思われる。

◆ 金毘羅山(牛ヶ垰山)
注進案萬倉村・今富村の「岩山」の項に、「牛ヶ垰」として「堀越村ニ有り 但此所凡三四町表ほど峨々たる大岩計(ばかり)重連し、就中(なかんづく)龍岩とて高サ三間位なる霊石も有之都して此所岩多く風景之處ニ御座候事」とあり、大岩郷の記述がある。
おそらく岩奥(旧名の「岩成」と「奥屋敷」が合わさった地名だろう)から黒五郎へ越える峠を「牛ヶ垰」と称し、大岩郷も含めた周辺の地名になったものと思われる。なお黒五郎側の谷も絵図では「牛ヶ迫」と記されている。
したがって、牛ヶ垰の北側の山が「牛ヶ垰山」であり、現在の「金毘羅山」にあたると思われる。

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