信田ノ丸城山・鷺ノ子山・金毘羅山(宇部市奥万倉・美祢市伊佐町奥万倉) [県西部の山]
信田ノ丸城山から市境へ出て、万倉の大岩郷を経由し金毘羅山まで縦走を試みた。
市境尾根は最近人や測量が入った形跡がなく荒れている。
大岩郷から金毘羅山へのルートは踏み跡やテープ類はないが、雑木疎林尾根でほとんどヤブこぎなしに歩ける。
帰路大日峠から破線道を黒五郎集落へ下ってみたが、以前と比べひどく荒れている。(2017.11.25)
黒五郎から金毘羅山
信田ノ丸城山
407mピーク
(1,2クリックで拡大)
●駐車地~信田ノ丸城山
今富ダムの先で道路工事が行われており通行止めのため、迂回して万倉大岩郷・黒五郎経由で目的地へ向かう。
信田ノ丸橋のところに駐車地があり、そばに城跡の説明板が立つ。
駐車地・集落道入口
説明板
集落道を進み、城南集落に入り、舗装が終わる民家のところで道標に従い山道に入る。
集落道
コン橋
民家・道標①
耕作地跡沿いに進み、三つ目の道標で右の支谷へ入る。
山道・分岐
植林沿い
道標②
道標③・分岐
谷を詰め、峠に出て右折。明瞭な尾根道をたどると本丸跡の山頂広場へ着く。
山道
山道
道標④
峠・道標⑤
山道
掘切
山道
山頂部
城跡の石碑が立つ展望地からは南半面など広く見渡せる。
山頂・展望地
説明板
陶ヶ岳・鷹ノ子山
日の山
霜降岳
小野田竜王山
高丸山
黒五郎・410mピーク
407mピーク
●~市境尾根
峠へ戻り、向かいの雑木疎林尾根へ取り付く。まもなく墓地跡に出合う。明治や大正年間のもので古くはないようだ。
峠・尾根取り付き
疎林尾根
墓地跡①
墓地跡②
雑木疎林の尾根をひたすら登ると、370mピークで石杭を二つ続けて見る。
疎林尾根
疎林尾根
340mピーク
鞍部
疎林尾根
370mピーク・石杭
石杭
鞍部で右からの旧山道に出合い、これをたどると左の巻き道となる。
山道出合い
巻き道の山道
植林沿いの道となり、まもなく植林が切れるあたりで雑木ヤブとなる。
植林沿い
雑木ヤブ
右の小谷へ逃げると、雑木疎林となり市境尾根へ出る。
疎林・小谷
尾根へ出る
●~380mピーク①~380mピーク②
左折し市境尾根をたどって、取りあえず380mピーク①をめざす。美祢市と宇部市の市境ではあるが、近年測量は行われていないようで、雑木疎林ながら明瞭な切り開きはない。
ピークや鞍部で方向を確認しながら進むと380mピーク①(鷺ノ子山)へ着く。雑木疎林の平凡なピークでこれといった特徴的なものは見当たらない。
370m鞍部
370m支尾根合流点①
鞍部
370m支尾根合流点②
380mピーク①(鷺ノ子山)
先程の合流点まで戻り、今度は市境尾根を東方向へたどる。支尾根が細かく入り組んでいるので、歩きやすそうなところを進んでいると、うっかり市境尾根を外れそうになる。
380mピーク②で石杭を見る。展望は得られない。
雑木尾根
雑木尾根・下り
雑木尾根・上り
380mピーク②への上り
380mピーク②・石杭
●~407mピーク~390mピーク~万倉の大岩郷
東へ雑木尾根を下る。左雑木ヤブ尾根となり歩きづらいので、右によけながら下っていくと、アオキヤブとなり、少し分けると突然山道に出合う。山道は鞍部から左右の谷に続いている。
雑木尾根・下り
石杭(倒)
左雑木ヤブ
雑木疎林・下り
鞍部手前・雑木ヤブ
山道出合い(左方向)
山道(右方向)・鞍部
前方の雑木ヤブ尾根へ取り付く。古い切り開きをたどるがすぐに不明瞭となる。右に切り開きが巻き道状に続いていたので進んでみると、こちらもすぐに不明瞭となる。
やむなく左の雑木尾根へ取り付き、ヤブ気味の雑木尾根を登る。
雑木尾根・上り
切開き跡・右巻き道
雑木尾根取り付き
雑木ヤブ尾根
石杭
雑木尾根
疎林尾根に変わると石杭を見て少し進むと407m平坦ピークへ着く。展望はない。
石杭
407m平坦ピーク
西へ少し進み、市境の雑木疎林尾根を北へ下る。石杭を確認しながら下ると雑木ヤブの鞍部へ着く。
雑木尾根・下り
鞍部
雑木尾根・下り
雑木尾根・下り
石杭
鞍部
鞍部の石杭
登り返し、雑木ヤブ尾根をひたすら登る。
雑木ヤブ尾根・上り
勾配が緩むと雑木疎林となり、390m平坦ピークに着く。最高処より少し西側に石杭を見る。
雑木尾根
390m平坦ピーク
石杭
市境と分かれ支尾根を下る。雑木疎林尾根を下っていくと左下に道らしきものが見え、左へ少し下ってみると林道へ出る。最近は利用されていないようでやや荒れ気味である。
右折し、分岐を左に取ると市道へ出る。向かいは丁度大岩郷の入口となっている。
雑木疎林尾根・下り
石杭
雑木疎林・下り
下方に林道
林道下降地点
市道出合い(逆方向)
●~金毘羅山
大岩郷は8月から12月まで駐車場整備のため観光ができないとの看板が立っている。入口から入ることをあきらめ、やむなく抜け道を探してみた。
ガードレールが切れるところに踏み跡があり、下ってみると遊歩道上方の幅広山道へ出た。右折すると天然記念物の石碑が建つ遊歩道終点に着く。
大岩郷入口
整備中の駐車場
下降地点
山道へ出る
山道
遊歩道(逆方向)
石碑
大岩郷
右の雑木林に入り岩塊沿いに進む。踏み跡はないが疎林なので歩きやすい。
雑木林取り付き
平坦疎林尾根
次第に尾根らしくなる。
尾根らしくなる
尾根が明瞭となる
一旦右の植林と出合うがふたたび雑木疎林となり、岩が散在する尾根を登る。
植林出合い
雑木疎林尾根
岩が散在
雑木疎林尾根
右から支尾根が合わさるあたりで小岩が重なり、少し先に石杭を見る。
支尾根合流部の岩
石杭
勾配が緩み、アオキ交じりの雑木ヤブを巻き加減に少し進むと、山頂広場へ抜け出る。
広場奥には金毘羅権現の石祠が鎮座する。雑木に囲まれ展望は得られない。
四等三角点(点名「大日」)は分かりにくいが、石祠から北西方向へ15mほど離れた、平坦地の端にある。
左巻き加減の薄い切開き
山頂広場へ出る
石祠(金毘羅権現)
四等三角点
●~大日峠
下山は一般ルートを取る。西尾根へ向かい、分岐を右に取り植林境を下る。
分岐
植林境の山道
植林沿い
植林谷となり作業道風に変わる。いざり岩を右に過ごすと栗園へ出る。
作業道風となる
いざり石
ネット・栗園
栗園内の草付きの道を直進して下っていくとゲートがあり、林道へ出る。ゲート横に石道標を見る。「こんひらみ○」と読めそうだ。「ち」の字が土中に埋まっているのだろうか。
栗園・草付きの道
栗園入口ゲート(逆方向)
林道・石標(右方向)
右折すると大日峠へ着く。
林道
大日峠
●~駐車地
峠を越えるとササが現われ始め、道が荒れてくる。
右に分岐する林道は廃道化しているようだ。
すぐ先にも左に林道が分かれており、荒れた破線道より歩きやすそうなのでこちらをたどってみたが、先の谷で行き止まりとなった。
ササヤブ
林道分岐①
林道分岐②
左の林道
分岐へ戻り、荒れた破線道(作業道)を下る。
荒れ道
ササヤブ
ササヤブ
途中大日様へ立ち寄る。参詣する人はいないようだ。
大日様入口・石鳥居
大日様
ここから先は道がさらに荒れてくる。腰高から背丈高のササが断続的に現われる。以前歩いた時と比べると格段に荒れが目立つ。ほとんど人も入らないようだ。
ササヤブ
ササが途切れる
ササヤブ
大日様から200mほど下ったあたりからやっと歩きやすくなり、市道へ出る。
ササが消え歩きやすくなる
明瞭な道
市道出合い(逆方向)
黒五郎集落を抜け、今富川沿いに歩いて駐車地まで戻る。
407m・390mピーク
石仏
信田ノ丸城山
■山名考
◆鷺ノ子山
『防長風土注進案』萬倉村・今富村の「川數」の項に今富川枝川として信田之丸川が見え、「但上は鷺ノ子より出、十丁程東流して十間ニて今富川へ落合」とある。また同書「山野」の項には、「鷺ノ子山」の名が見える。
文書館で万倉村の地下上申絵図を調べてみたところ、城南から十間(じゅっけ)方向へ流れる川や城南から二ツ道祖へ山越えする道が描かれている。また、峠の北側上方には「サキノコ山(鷺ノ子山)」の名があり、北へ向けて尾根伝いに「ヲシロ山(御城山)」、「カサバガタチ山」、「牛ガタヲ山(牛ヶ垰山)」と続いている。
このことから、鷺ノ子山は380mピーク①から380mピーク②あたりの山であると推測できる。ここでは城南側の浴上の最高処である380mピーク①を山頂とした。
なお、御城山は407mピーク、カサバガタチ山(地下上申・注進案とも、この山名は見当たらない)は390mピークと思われる。
◆ 金毘羅山(牛ヶ垰山)
注進案萬倉村・今富村の「岩山」の項に、「牛ヶ垰」として「堀越村ニ有り 但此所凡三四町表ほど峨々たる大岩計(ばかり)重連し、就中(なかんづく)龍岩とて高サ三間位なる霊石も有之都して此所岩多く風景之處ニ御座候事」とあり、大岩郷の記述がある。
おそらく岩奥(旧名の「岩成」と「奥屋敷」が合わさった地名だろう)から黒五郎へ越える峠を「牛ヶ垰」と称し、大岩郷も含めた周辺の地名になったものと思われる。なお黒五郎側の谷も絵図では「牛ヶ迫」と記されている。
したがって、牛ヶ垰の北側の山が「牛ヶ垰山」であり、現在の「金毘羅山」にあたると思われる。
市境尾根は最近人や測量が入った形跡がなく荒れている。
大岩郷から金毘羅山へのルートは踏み跡やテープ類はないが、雑木疎林尾根でほとんどヤブこぎなしに歩ける。
帰路大日峠から破線道を黒五郎集落へ下ってみたが、以前と比べひどく荒れている。(2017.11.25)
黒五郎から金毘羅山
信田ノ丸城山
407mピーク
(1,2クリックで拡大)
●駐車地~信田ノ丸城山
今富ダムの先で道路工事が行われており通行止めのため、迂回して万倉大岩郷・黒五郎経由で目的地へ向かう。
信田ノ丸橋のところに駐車地があり、そばに城跡の説明板が立つ。
駐車地・集落道入口
説明板
集落道を進み、城南集落に入り、舗装が終わる民家のところで道標に従い山道に入る。
集落道
コン橋
民家・道標①
耕作地跡沿いに進み、三つ目の道標で右の支谷へ入る。
山道・分岐
植林沿い
道標②
道標③・分岐
谷を詰め、峠に出て右折。明瞭な尾根道をたどると本丸跡の山頂広場へ着く。
山道
山道
道標④
峠・道標⑤
山道
掘切
山道
山頂部
城跡の石碑が立つ展望地からは南半面など広く見渡せる。
山頂・展望地
説明板
陶ヶ岳・鷹ノ子山
日の山
霜降岳
小野田竜王山
高丸山
黒五郎・410mピーク
407mピーク
●~市境尾根
峠へ戻り、向かいの雑木疎林尾根へ取り付く。まもなく墓地跡に出合う。明治や大正年間のもので古くはないようだ。
峠・尾根取り付き
疎林尾根
墓地跡①
墓地跡②
雑木疎林の尾根をひたすら登ると、370mピークで石杭を二つ続けて見る。
疎林尾根
疎林尾根
340mピーク
鞍部
疎林尾根
370mピーク・石杭
石杭
鞍部で右からの旧山道に出合い、これをたどると左の巻き道となる。
山道出合い
巻き道の山道
植林沿いの道となり、まもなく植林が切れるあたりで雑木ヤブとなる。
植林沿い
雑木ヤブ
右の小谷へ逃げると、雑木疎林となり市境尾根へ出る。
疎林・小谷
尾根へ出る
●~380mピーク①~380mピーク②
左折し市境尾根をたどって、取りあえず380mピーク①をめざす。美祢市と宇部市の市境ではあるが、近年測量は行われていないようで、雑木疎林ながら明瞭な切り開きはない。
ピークや鞍部で方向を確認しながら進むと380mピーク①(鷺ノ子山)へ着く。雑木疎林の平凡なピークでこれといった特徴的なものは見当たらない。
370m鞍部
370m支尾根合流点①
鞍部
370m支尾根合流点②
380mピーク①(鷺ノ子山)
先程の合流点まで戻り、今度は市境尾根を東方向へたどる。支尾根が細かく入り組んでいるので、歩きやすそうなところを進んでいると、うっかり市境尾根を外れそうになる。
380mピーク②で石杭を見る。展望は得られない。
雑木尾根
雑木尾根・下り
雑木尾根・上り
380mピーク②への上り
380mピーク②・石杭
●~407mピーク~390mピーク~万倉の大岩郷
東へ雑木尾根を下る。左雑木ヤブ尾根となり歩きづらいので、右によけながら下っていくと、アオキヤブとなり、少し分けると突然山道に出合う。山道は鞍部から左右の谷に続いている。
雑木尾根・下り
石杭(倒)
左雑木ヤブ
雑木疎林・下り
鞍部手前・雑木ヤブ
山道出合い(左方向)
山道(右方向)・鞍部
前方の雑木ヤブ尾根へ取り付く。古い切り開きをたどるがすぐに不明瞭となる。右に切り開きが巻き道状に続いていたので進んでみると、こちらもすぐに不明瞭となる。
やむなく左の雑木尾根へ取り付き、ヤブ気味の雑木尾根を登る。
雑木尾根・上り
切開き跡・右巻き道
雑木尾根取り付き
雑木ヤブ尾根
石杭
雑木尾根
疎林尾根に変わると石杭を見て少し進むと407m平坦ピークへ着く。展望はない。
石杭
407m平坦ピーク
西へ少し進み、市境の雑木疎林尾根を北へ下る。石杭を確認しながら下ると雑木ヤブの鞍部へ着く。
雑木尾根・下り
鞍部
雑木尾根・下り
雑木尾根・下り
石杭
鞍部
鞍部の石杭
登り返し、雑木ヤブ尾根をひたすら登る。
雑木ヤブ尾根・上り
勾配が緩むと雑木疎林となり、390m平坦ピークに着く。最高処より少し西側に石杭を見る。
雑木尾根
390m平坦ピーク
石杭
市境と分かれ支尾根を下る。雑木疎林尾根を下っていくと左下に道らしきものが見え、左へ少し下ってみると林道へ出る。最近は利用されていないようでやや荒れ気味である。
右折し、分岐を左に取ると市道へ出る。向かいは丁度大岩郷の入口となっている。
雑木疎林尾根・下り
石杭
雑木疎林・下り
下方に林道
林道下降地点
市道出合い(逆方向)
●~金毘羅山
大岩郷は8月から12月まで駐車場整備のため観光ができないとの看板が立っている。入口から入ることをあきらめ、やむなく抜け道を探してみた。
ガードレールが切れるところに踏み跡があり、下ってみると遊歩道上方の幅広山道へ出た。右折すると天然記念物の石碑が建つ遊歩道終点に着く。
大岩郷入口
整備中の駐車場
下降地点
山道へ出る
山道
遊歩道(逆方向)
石碑
大岩郷
右の雑木林に入り岩塊沿いに進む。踏み跡はないが疎林なので歩きやすい。
雑木林取り付き
平坦疎林尾根
次第に尾根らしくなる。
尾根らしくなる
尾根が明瞭となる
一旦右の植林と出合うがふたたび雑木疎林となり、岩が散在する尾根を登る。
植林出合い
雑木疎林尾根
岩が散在
雑木疎林尾根
右から支尾根が合わさるあたりで小岩が重なり、少し先に石杭を見る。
支尾根合流部の岩
石杭
勾配が緩み、アオキ交じりの雑木ヤブを巻き加減に少し進むと、山頂広場へ抜け出る。
広場奥には金毘羅権現の石祠が鎮座する。雑木に囲まれ展望は得られない。
四等三角点(点名「大日」)は分かりにくいが、石祠から北西方向へ15mほど離れた、平坦地の端にある。
左巻き加減の薄い切開き
山頂広場へ出る
石祠(金毘羅権現)
四等三角点
●~大日峠
下山は一般ルートを取る。西尾根へ向かい、分岐を右に取り植林境を下る。
分岐
植林境の山道
植林沿い
植林谷となり作業道風に変わる。いざり岩を右に過ごすと栗園へ出る。
作業道風となる
いざり石
ネット・栗園
栗園内の草付きの道を直進して下っていくとゲートがあり、林道へ出る。ゲート横に石道標を見る。「こんひらみ○」と読めそうだ。「ち」の字が土中に埋まっているのだろうか。
栗園・草付きの道
栗園入口ゲート(逆方向)
林道・石標(右方向)
右折すると大日峠へ着く。
林道
大日峠
●~駐車地
峠を越えるとササが現われ始め、道が荒れてくる。
右に分岐する林道は廃道化しているようだ。
すぐ先にも左に林道が分かれており、荒れた破線道より歩きやすそうなのでこちらをたどってみたが、先の谷で行き止まりとなった。
ササヤブ
林道分岐①
林道分岐②
左の林道
分岐へ戻り、荒れた破線道(作業道)を下る。
荒れ道
ササヤブ
ササヤブ
途中大日様へ立ち寄る。参詣する人はいないようだ。
大日様入口・石鳥居
大日様
ここから先は道がさらに荒れてくる。腰高から背丈高のササが断続的に現われる。以前歩いた時と比べると格段に荒れが目立つ。ほとんど人も入らないようだ。
ササヤブ
ササが途切れる
ササヤブ
大日様から200mほど下ったあたりからやっと歩きやすくなり、市道へ出る。
ササが消え歩きやすくなる
明瞭な道
市道出合い(逆方向)
黒五郎集落を抜け、今富川沿いに歩いて駐車地まで戻る。
407m・390mピーク
石仏
信田ノ丸城山
■山名考
◆鷺ノ子山
『防長風土注進案』萬倉村・今富村の「川數」の項に今富川枝川として信田之丸川が見え、「但上は鷺ノ子より出、十丁程東流して十間ニて今富川へ落合」とある。また同書「山野」の項には、「鷺ノ子山」の名が見える。
文書館で万倉村の地下上申絵図を調べてみたところ、城南から十間(じゅっけ)方向へ流れる川や城南から二ツ道祖へ山越えする道が描かれている。また、峠の北側上方には「サキノコ山(鷺ノ子山)」の名があり、北へ向けて尾根伝いに「ヲシロ山(御城山)」、「カサバガタチ山」、「牛ガタヲ山(牛ヶ垰山)」と続いている。
このことから、鷺ノ子山は380mピーク①から380mピーク②あたりの山であると推測できる。ここでは城南側の浴上の最高処である380mピーク①を山頂とした。
なお、御城山は407mピーク、カサバガタチ山(地下上申・注進案とも、この山名は見当たらない)は390mピークと思われる。
◆ 金毘羅山(牛ヶ垰山)
注進案萬倉村・今富村の「岩山」の項に、「牛ヶ垰」として「堀越村ニ有り 但此所凡三四町表ほど峨々たる大岩計(ばかり)重連し、就中(なかんづく)龍岩とて高サ三間位なる霊石も有之都して此所岩多く風景之處ニ御座候事」とあり、大岩郷の記述がある。
おそらく岩奥(旧名の「岩成」と「奥屋敷」が合わさった地名だろう)から黒五郎へ越える峠を「牛ヶ垰」と称し、大岩郷も含めた周辺の地名になったものと思われる。なお黒五郎側の谷も絵図では「牛ヶ迫」と記されている。
したがって、牛ヶ垰の北側の山が「牛ヶ垰山」であり、現在の「金毘羅山」にあたると思われる。
2017-11-28 00:54
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