御堂山(光市牛島) [離島の山]
強風と波浪注意報が出ている中、牛島(うしま)へ渡る。室積港から船で20分。島の人口は現在58人。
ネットで検索すると三角点の山は「御堂山(みどうやま)」と言うようだが、行政作製図によると「殿様山」とあり、その東にある標高140mの、二つ目のピークあたりが御堂山とされている。
三角点ピークから東側を縦走したが、三角点の山以外はほとんど踏み跡もなく荒れている。(2014.11.03)
牛島漁港に停泊中のうしま丸
(1.2クリックで拡大)
●牛島港~遊歩道~峠鞍部~御堂山~峠鞍部
島の港に着き船を下りると、船荷を待っているお婆さんにさっそく山名のことを聞いてみた。ときどき尋ねる者がいるらしい。
御堂山へは途中まで遊歩道があるというので、道の取り付きを教えてもらった。
藤田・西崎の波止
案内板
波止場沿いに東方向へ数十メートル進み右折。ビニール管沿いに石段を上がる。寺の方へは向かわず道なりにさらに階段を上っていくと山道となる。
正面のT字路を右折
管沿いに石段を上がる
階段・山道
竹林から植林沿いのトラバース道となる。
竹林沿い
植林沿い
左トラバース道
植林沿い
丸木橋で谷を横切り、すぐに分岐を右折する。(直進するとすぐに行き止まりとなる)
丸木橋
分岐を右へ
右のトラバース道を登り切ると、右側が竹林の小尾根の肩へ出る。
右へトラバース
小尾根を横切る
そのまま越えると倒竹帯となる。明瞭な巻き道が続き、路傍に貯水用だったとみられる穴(一部は肥溜めとのこと)をいくつか確認しながら、峠状の鞍部へ着く。
明瞭道は峠を越えて南の浜方向へ下っている。お婆さんの話によると耕作地へ降りる道だったらしい。
倒竹帯
倒竹林の巻き道
穴
左トラバース道
峠・鞍部
海側への下り道
ここで、右の尾根へ取り付くことにしたが、竹ヤブ等で荒れており、やや手前に戻った斜面から取り付いてみる。
踏み跡もなくツル性の植物に足を取られながら雑木のヤブ尾根登る。
尾根取り付き
ツル性植物がはびこる尾根
ササが現れ始め、右からの支尾根と出会う。
ササ交じり
支尾根合流
左折し雑木ヤブ尾根を進み、掘削平坦地を過ぎると、倒木でやや荒れた150mピークへ着く。
雑木ヤブ尾根
掘削平坦地
150mピーク
山頂手前の鞍部へ下ると、前後斜面が少し掘削され平坦地となっている。
鞍部掘削斜面(北側)
鞍部掘削斜面(南側)
斜面を登りきるとササヤブのそばに二等三角点(基準点名:牛島)がある。御堂山山頂は雑木に囲まれ展望は得られない。
御堂山山頂
二等三角点
山頂下の大木
帰路は支尾根分岐まで戻り、北東方向の支尾根へ下ってみた。雑木尾根を下ると踏み跡が現れ、やがて竹林となる。
北東側の支尾根
竹林となる
竹林尾根
そのまま下っていくと、左に穴を見て、尾根の肩のところで往路の山道に出会う。
山道合流点・穴
山道合流点(逆方向)
●~140m西ピーク~140m東ピーク~竹ヤブ鞍部
峠の鞍部まで戻り縦走にかかる。東側の尾根に取り付く。こちらも踏み跡はなく雑木灌木の尾根が続く。
峠鞍部からの取り付き
やや荒れた雑木灌木尾根
雑木尾根
竹林が現れると竹が繁茂する140m西ピークに出る。
タケヤブの140m西ピーク
再び雑木尾根となり平坦尾根を進むと次の140mピークに着く。
平坦尾根鞍部
東ピークへの緩い上り
140m東ピーク
東ピーク(北側から)
ヤブ気味の段状斜面を下っていくと倒竹帯の段上へ出て、少し下ると左からの幅広山道と出会う。
道はタケヤブの鞍部で掘割り状となり、不明瞭となる。
段状のヤブ斜面
倒竹帯
段状のタケヤブ
左の谷からの幅広道
峠鞍部の穴
タケヤブの峠鞍部
●~140mピーク~148mピーク~鞍部
再びヤブ気味の雑木尾根となりササも現れる。
縦走尾根取り付き
ヤブ尾根
勾配が緩むあたりで幅広の道となり、削平された140m平坦ピークに出る。南端に石杭があり、判読しづらいが「国○○有地」と読めそうだ。
コンクリート杭「町」
幅広道
140mピーク削平地
南端の石杭
緩い平坦尾根を下り、登り返すとコン杭「町」を見て148mピークへ着く。展望はない。
草被りの平坦鞍部
緩い斜面の上り
コン杭「町」
148m平坦ピーク
崩落した斜面を横切り、岩盤を掘削した段状のヤブ斜面をなんとか下ると平坦鞍部となり、土塁を見る。
崩落斜面
ササヤブの段状斜面
段状の斜面
鞍部
竹ヤブ鞍部
鞍部の土塁
●~120mピーク~鞍部~竹ヤブ鞍部~平坦道~平茂海岸
緩いヤブ尾根を進み120m小ピークで南東尾根へ向かう。
ヤブ尾根
120mピーク
南東方向のヤブ尾根
平坦ヤブ尾根
次の鞍部で主尾根から離れ、左巻き加減に雑木支尾根を下ると竹ヤブの鞍部へ出る。
110mピーク手前鞍部
左へトラバース
樹間に平茂海岸
トラバース道
尾根を下る
タケヤブの鞍部
竹のわずかな合間から抜け出し、支尾根斜面を下っていくと谷が近くなるあたりで平坦巻き道へ出る。
タケヤブの間から下降
支尾根の下り
倒竹をよけながら下る
平坦道の巻き道に出会う
右折し巻き道を進む。下の谷は湿地帯となっている。(水田跡か?)
平坦道を右へ進む
下方の湿地帯
ヤブ気味となる
倒木を越えると突然道が消失する。波音がするので浜は近いようだが、ササヤブ等で前方の海は全く見えない。どれくらいヤブが濃いかわからないので、ヤブを抜けながら薄そうなところを探していると、わずかに明るい隙間が見えたので、突っ込むと運良く浜へ出た。平茂(ひらも)海岸だ。
倒木地点で道消失(逆方向)
海岸方向のササヤブ
タケヤブを下る
密生するヨシの隙間発見
前方に浜
ヨシヤブの脱出箇所
砂浜ではなく小石の海岸で、前方に長島、佐合島、馬島、上盛山、皇座山、大星山などがくっきりと見渡せる。
平茂海岸(南方向)
北方向
岩礁と北側の海岸
皇座山・上盛山
大星山・佐合島
馬島
●~山道~牛島港
海岸は岩礁を挟んで約900mあり、山側はササやヨシのヤブとなっている。地形図上では北側に波線道が2箇所降りているので、まず手前側から探してみたがヤブに覆われ明瞭な降り口は見あたらない。北側のもうひとつを探してみると見付つかった。
山道入口
山道入口
浜から明瞭な峠越えの道が続いている。
山道
山道
峠へ出て、分岐を左に過ごし、竹林や植林沿いに下る。
峠
山道
竹林沿い
植林沿い
途中、海岸へ下る分岐が2箇所あるが直進し、レンガ造りの炉がある小屋を左に過ごすと、浜からの道と合流。
分岐
次の分岐(逆方向)
小屋
浜からの道と合流(逆方向)
まもなく山道が終わり堤防沿いの道へ出る。
ガードレール付きの山道
堤防と出会う
時間があったので港の先の牛島八幡宮まで足を延ばした。
休校中の牛島小中学校
牛島八幡宮
尾島
モクゲンジ案内板
カラスバト案内板
注意報が続く中、室積港まで戻る。
船室から甲板越しに牛島
同上
室積港から牛島を遠望
◆山名考
島の山名としては、『防長風土注進案』の牛島の項に「大佐古」、「佐古」、「大平」の名が見えるが、「大平」以外は現在その名前では通じない。ただ島民の方との話の中で、山側の地名として「大迫」や「北ヶ迫」の名前が出た。
今回、三名の島民の方に山名などを尋ねてみた。
ここでは便宜上Aさん、Bさん、Cさんとする。Aさんは70代の女性。Bさんも70代の男性。Cさんは、絶壁上も含め島内を隈なく歩いたという40代の男性で野鳥等にも詳しい。
三角点の山については、三者とも「御堂山(みどうやま)」という回答で一致した。
島の北側、標高95mの山は、Aさんによるとジンジュウ山。漢字は不明だが寺の名が由来らしい。昔は島の北側に集落があり、火事により廃れたという。注進案にも「山の北の方海澨に人家これあり」との記述がある。Bさん・Cさんによれば、この山は「観音山」とのこと。これも寺由来の名だろうか。
次の標高101mのピークを中心とする山は、Aさんによると「ボンズ山」。Bさんは「北ヶ迫」。Cさんによると北ヶ迫は山の谷側の地名で、山の方は亀の形に似ていることから「亀の甲」とのこと。
その西側に派生する50mの小山は、Bさん・Cさんとも「金山(かねやま)」との答えで一致。ちなみに注進案には、続日本紀に昔牛島で銅を採掘した記載があることや、金山というところに採銅所があったという言い伝えが紹介されている。
次に、西に折れて島の中央部にあたる148mピークあたりの山については、Aさん・Bさんとも山名の話は出ず、Cさんによれば、これが「殿様山」という。
さらに、御堂山の東に位置する140mの二つのピークがあるが、Bさんの話からすると、東側のピークが「殿様山」、西側が「ボンズ山」と推測されるが定かではない。一方、Cさんによると、両方のピークを合わせて「ボンズ(坊主)山」と言うようだ。これも寺に由来するらしい。ただ現在島にある教念寺は、島民に請われて明治四年に本土から移転されたものなので、ここで言う寺がいつの頃のものかは不明だ。
御堂山の西に位置する山は、三者とも「大平(おおびら)」で一致した。
なお御堂山、ボンズ山、殿様山とも寺や領主に由来した山名のようだが、案外同一の山をいろいろな名で呼んだ可能性もある。
観音山
亀の甲、金山(手前の小山)
殿様山?
ボンズ(坊主)山?
御堂山
大平
ネットで検索すると三角点の山は「御堂山(みどうやま)」と言うようだが、行政作製図によると「殿様山」とあり、その東にある標高140mの、二つ目のピークあたりが御堂山とされている。
三角点ピークから東側を縦走したが、三角点の山以外はほとんど踏み跡もなく荒れている。(2014.11.03)
牛島漁港に停泊中のうしま丸
(1.2クリックで拡大)
●牛島港~遊歩道~峠鞍部~御堂山~峠鞍部
島の港に着き船を下りると、船荷を待っているお婆さんにさっそく山名のことを聞いてみた。ときどき尋ねる者がいるらしい。
御堂山へは途中まで遊歩道があるというので、道の取り付きを教えてもらった。
藤田・西崎の波止
案内板
波止場沿いに東方向へ数十メートル進み右折。ビニール管沿いに石段を上がる。寺の方へは向かわず道なりにさらに階段を上っていくと山道となる。
正面のT字路を右折
管沿いに石段を上がる
階段・山道
竹林から植林沿いのトラバース道となる。
竹林沿い
植林沿い
左トラバース道
植林沿い
丸木橋で谷を横切り、すぐに分岐を右折する。(直進するとすぐに行き止まりとなる)
丸木橋
分岐を右へ
右のトラバース道を登り切ると、右側が竹林の小尾根の肩へ出る。
右へトラバース
小尾根を横切る
そのまま越えると倒竹帯となる。明瞭な巻き道が続き、路傍に貯水用だったとみられる穴(一部は肥溜めとのこと)をいくつか確認しながら、峠状の鞍部へ着く。
明瞭道は峠を越えて南の浜方向へ下っている。お婆さんの話によると耕作地へ降りる道だったらしい。
倒竹帯
倒竹林の巻き道
穴
左トラバース道
峠・鞍部
海側への下り道
ここで、右の尾根へ取り付くことにしたが、竹ヤブ等で荒れており、やや手前に戻った斜面から取り付いてみる。
踏み跡もなくツル性の植物に足を取られながら雑木のヤブ尾根登る。
尾根取り付き
ツル性植物がはびこる尾根
ササが現れ始め、右からの支尾根と出会う。
ササ交じり
支尾根合流
左折し雑木ヤブ尾根を進み、掘削平坦地を過ぎると、倒木でやや荒れた150mピークへ着く。
雑木ヤブ尾根
掘削平坦地
150mピーク
山頂手前の鞍部へ下ると、前後斜面が少し掘削され平坦地となっている。
鞍部掘削斜面(北側)
鞍部掘削斜面(南側)
斜面を登りきるとササヤブのそばに二等三角点(基準点名:牛島)がある。御堂山山頂は雑木に囲まれ展望は得られない。
御堂山山頂
二等三角点
山頂下の大木
帰路は支尾根分岐まで戻り、北東方向の支尾根へ下ってみた。雑木尾根を下ると踏み跡が現れ、やがて竹林となる。
北東側の支尾根
竹林となる
竹林尾根
そのまま下っていくと、左に穴を見て、尾根の肩のところで往路の山道に出会う。
山道合流点・穴
山道合流点(逆方向)
●~140m西ピーク~140m東ピーク~竹ヤブ鞍部
峠の鞍部まで戻り縦走にかかる。東側の尾根に取り付く。こちらも踏み跡はなく雑木灌木の尾根が続く。
峠鞍部からの取り付き
やや荒れた雑木灌木尾根
雑木尾根
竹林が現れると竹が繁茂する140m西ピークに出る。
タケヤブの140m西ピーク
再び雑木尾根となり平坦尾根を進むと次の140mピークに着く。
平坦尾根鞍部
東ピークへの緩い上り
140m東ピーク
東ピーク(北側から)
ヤブ気味の段状斜面を下っていくと倒竹帯の段上へ出て、少し下ると左からの幅広山道と出会う。
道はタケヤブの鞍部で掘割り状となり、不明瞭となる。
段状のヤブ斜面
倒竹帯
段状のタケヤブ
左の谷からの幅広道
峠鞍部の穴
タケヤブの峠鞍部
●~140mピーク~148mピーク~鞍部
再びヤブ気味の雑木尾根となりササも現れる。
縦走尾根取り付き
ヤブ尾根
勾配が緩むあたりで幅広の道となり、削平された140m平坦ピークに出る。南端に石杭があり、判読しづらいが「国○○有地」と読めそうだ。
コンクリート杭「町」
幅広道
140mピーク削平地
南端の石杭
緩い平坦尾根を下り、登り返すとコン杭「町」を見て148mピークへ着く。展望はない。
草被りの平坦鞍部
緩い斜面の上り
コン杭「町」
148m平坦ピーク
崩落した斜面を横切り、岩盤を掘削した段状のヤブ斜面をなんとか下ると平坦鞍部となり、土塁を見る。
崩落斜面
ササヤブの段状斜面
段状の斜面
鞍部
竹ヤブ鞍部
鞍部の土塁
●~120mピーク~鞍部~竹ヤブ鞍部~平坦道~平茂海岸
緩いヤブ尾根を進み120m小ピークで南東尾根へ向かう。
ヤブ尾根
120mピーク
南東方向のヤブ尾根
平坦ヤブ尾根
次の鞍部で主尾根から離れ、左巻き加減に雑木支尾根を下ると竹ヤブの鞍部へ出る。
110mピーク手前鞍部
左へトラバース
樹間に平茂海岸
トラバース道
尾根を下る
タケヤブの鞍部
竹のわずかな合間から抜け出し、支尾根斜面を下っていくと谷が近くなるあたりで平坦巻き道へ出る。
タケヤブの間から下降
支尾根の下り
倒竹をよけながら下る
平坦道の巻き道に出会う
右折し巻き道を進む。下の谷は湿地帯となっている。(水田跡か?)
平坦道を右へ進む
下方の湿地帯
ヤブ気味となる
倒木を越えると突然道が消失する。波音がするので浜は近いようだが、ササヤブ等で前方の海は全く見えない。どれくらいヤブが濃いかわからないので、ヤブを抜けながら薄そうなところを探していると、わずかに明るい隙間が見えたので、突っ込むと運良く浜へ出た。平茂(ひらも)海岸だ。
倒木地点で道消失(逆方向)
海岸方向のササヤブ
タケヤブを下る
密生するヨシの隙間発見
前方に浜
ヨシヤブの脱出箇所
砂浜ではなく小石の海岸で、前方に長島、佐合島、馬島、上盛山、皇座山、大星山などがくっきりと見渡せる。
平茂海岸(南方向)
北方向
岩礁と北側の海岸
皇座山・上盛山
大星山・佐合島
馬島
●~山道~牛島港
海岸は岩礁を挟んで約900mあり、山側はササやヨシのヤブとなっている。地形図上では北側に波線道が2箇所降りているので、まず手前側から探してみたがヤブに覆われ明瞭な降り口は見あたらない。北側のもうひとつを探してみると見付つかった。
山道入口
山道入口
浜から明瞭な峠越えの道が続いている。
山道
山道
峠へ出て、分岐を左に過ごし、竹林や植林沿いに下る。
峠
山道
竹林沿い
植林沿い
途中、海岸へ下る分岐が2箇所あるが直進し、レンガ造りの炉がある小屋を左に過ごすと、浜からの道と合流。
分岐
次の分岐(逆方向)
小屋
浜からの道と合流(逆方向)
まもなく山道が終わり堤防沿いの道へ出る。
ガードレール付きの山道
堤防と出会う
時間があったので港の先の牛島八幡宮まで足を延ばした。
休校中の牛島小中学校
牛島八幡宮
尾島
モクゲンジ案内板
カラスバト案内板
注意報が続く中、室積港まで戻る。
船室から甲板越しに牛島
同上
室積港から牛島を遠望
◆山名考
島の山名としては、『防長風土注進案』の牛島の項に「大佐古」、「佐古」、「大平」の名が見えるが、「大平」以外は現在その名前では通じない。ただ島民の方との話の中で、山側の地名として「大迫」や「北ヶ迫」の名前が出た。
今回、三名の島民の方に山名などを尋ねてみた。
ここでは便宜上Aさん、Bさん、Cさんとする。Aさんは70代の女性。Bさんも70代の男性。Cさんは、絶壁上も含め島内を隈なく歩いたという40代の男性で野鳥等にも詳しい。
三角点の山については、三者とも「御堂山(みどうやま)」という回答で一致した。
島の北側、標高95mの山は、Aさんによるとジンジュウ山。漢字は不明だが寺の名が由来らしい。昔は島の北側に集落があり、火事により廃れたという。注進案にも「山の北の方海澨に人家これあり」との記述がある。Bさん・Cさんによれば、この山は「観音山」とのこと。これも寺由来の名だろうか。
次の標高101mのピークを中心とする山は、Aさんによると「ボンズ山」。Bさんは「北ヶ迫」。Cさんによると北ヶ迫は山の谷側の地名で、山の方は亀の形に似ていることから「亀の甲」とのこと。
その西側に派生する50mの小山は、Bさん・Cさんとも「金山(かねやま)」との答えで一致。ちなみに注進案には、続日本紀に昔牛島で銅を採掘した記載があることや、金山というところに採銅所があったという言い伝えが紹介されている。
次に、西に折れて島の中央部にあたる148mピークあたりの山については、Aさん・Bさんとも山名の話は出ず、Cさんによれば、これが「殿様山」という。
さらに、御堂山の東に位置する140mの二つのピークがあるが、Bさんの話からすると、東側のピークが「殿様山」、西側が「ボンズ山」と推測されるが定かではない。一方、Cさんによると、両方のピークを合わせて「ボンズ(坊主)山」と言うようだ。これも寺に由来するらしい。ただ現在島にある教念寺は、島民に請われて明治四年に本土から移転されたものなので、ここで言う寺がいつの頃のものかは不明だ。
御堂山の西に位置する山は、三者とも「大平(おおびら)」で一致した。
なお御堂山、ボンズ山、殿様山とも寺や領主に由来した山名のようだが、案外同一の山をいろいろな名で呼んだ可能性もある。
観音山
亀の甲、金山(手前の小山)
殿様山?
ボンズ(坊主)山?
御堂山
大平
2014-11-09 15:33
コメント(6)
高校の集団宿泊訓練の内1日で牛島に渡りました。その海岸でカレーの飯ごう炊さんを行いました。
by 山勘 (2014-11-09 20:09)
有明海に面したところで育ったせいか半島や島への憧れが強いようです。
牛島もいつかまたゆっくりと歩いてみたい島のひとつとなりました。
by gomen (2014-11-09 22:35)
両親の里です。渡に渡れない遠い距離で拝見した際、両親も親戚も大変喜んでいます。懐かしい風景をありがとうございました。
by 御前の娘 (2015-03-06 14:26)
御前の娘さま
うれしいコメントありがとうございます。励みになります。
わたしも今回初めて渡島しましたが、島の数名の方からお声をかけていただき、いろいろと情報をいただいて助かりました。
対岸の祝島からも美しい島影が眺められ、また渡島したくなります。
ご両親にもよろしくお伝えください。
by gomen (2015-03-07 00:04)
ばあちゃんに
会いたくなりました
by みさこ (2015-09-20 18:40)
わたしも昨日調べものをしたついでに、祖母が最後に住んでいた家の庭の草刈りをしてきました。少しは喜んでくれたでしょうか。
by gomen (2015-09-21 00:19)