鉄割山〈林道井出ヶ迫線ルート・林道面河内線ルート〉(長門市渋木) [県北部の山]
鉄割山の南西側から延びる林道は、前回報告したようにダム建設に伴う林道付け替え工事等で工事関係者以外通行禁止になっている。ところが、大河内集落寄りの林道は規制から外れているようなので歩いてみることにした。
林道井出ヶ迫線は林道終点から作業道が延びているが荒れており、作業道終点部から植林境を直登。雑木林区間はわずかで、あとは主として植林境を山頂までたどる。
帰路は430mピークから北尾根を下る。尾根上はかなりの部分に雑木林が残っている。最近測量が入ったらしく、測量テープや新しい測量杭がところどころ見られる。標高411mピークには図根三角点が設置され、小伐採されている。
四等三角点のある標高319.5mピークでは思いがけず石祠に出会った。縦走尾根の鞍部から植林境を急降下し、林道面河内線に出た。(2013.09.23)
大河内から縦走尾根を望む
(クリックで拡大)
兼割橋のところに車が置ける。橋のたもとに「ゲンジボタル発生地」の石標があり、兼割橋から瑪瑙橋までの2.1kmが国指定の自然記念物となっている。
兼割橋・林道分岐
ゲンジボタル発生地石標
大河内川沿いの未舗装林道に入り200mほど進むと、コンクリート橋の手前から谷に向かって林道が分かれる。
林道
林道分岐・コン橋
沢の左岸側(右側)を進むと竹林が現われ、右に支谷が分かれるところに坑口跡がある。穴はすぐ先で潰れている。ネット情報によると試掘鉱山跡のようである。
林道・竹林
坑口跡
暗渠を二箇所過ぎ、さらに進むと林道終点の小広場に着く。「ふるさと森林づくり県民税 事業実施箇所」の看板を見る。
林道・暗渠部分
林道終点・事業看板
草被りの作業道に入り、まもなく右に炭焼窯跡がある。
草被りの作業道
作業道・竹林
炭焼窯跡
竹林沿いに進むと、右の緩い支谷に入るあたりで倒竹のため作業道が不明瞭となるが、左方向へ進むと再び明瞭な道に抜ける。
作業道・倒竹
荒れた作業道
再び明瞭な道となる
まもなく分岐で二つ目の事業実施箇所看板を見る。直進すると谷に合わさり道が消えるので、ここは右折し、巻き道状の作業道を腰高のシダを分けながら進む。
事業看板
シダ被りの作業道
スギ谷を巻き、尾根と合わさるあたりで作業道は終わる。
植林斜面の作業道
作業道終点部
少し戻って左側ヒノキ植林境を急登する。標高差が100m以上あり、かなりしごかれる。
植林境を直登
上方で一旦両側ヒノキ林となるあたりが少しヤブ気味となる。
両側ヒノキ林尾根
植林境
左からの支尾根と合流するところで植林帯が終わり、雑木疎林尾根に変わる。
植林最上部から下方
雑木尾根
尾根の方向が北に変わるあたりで右側ヒノキ林となり、尾根を登り切ると430mピークに着く。コンクリート製の境界柱がある。
右ヒノキ林境
430mピーク・小コン杭
ここで東方向の植林境を進む。
ヒノキ植林境
一部雑木尾根が混じりながら緩いアップダウンの尾根を登り切ると、460mピークに着き北尾根と合流する。
雑木尾根
ヒノキ植林境
植林境の上り
460mピーク
コン杭・プラ杭
ヒノキ林境を右に取ると、まもなく二等三角点(点名:「大河内」)の鉄割山山頂に着く。
ヒノキ植林境
鉄割山山頂
帰路は430mピークまで戻り、両側雑木林の北尾根を下る。
430mピークからの雑木尾根下り
雑木尾根
雑木尾根
縦走路よりやや左手に411mピークがある。ピーク周辺が伐採され、北北西方向へわずかに展望が開ける。
411m小伐採ピーク
北北西方向に切り開き展望
左ヒノキ植林境となり、そのうちふたたび雑木尾根に変わる。この先しばらくは緩いアップダウンの雑木尾根が続く。ところどころコンクリート製の境界柱がある。
植林境
380mピーク・コン柱
雑木尾根の下り
360m平坦ピーク
雑木尾根の下り
360m小ピーク
350mピーク・コン柱
350mの二つ目の小ピークで北へ下る尾根と分かれ、北西方向への雑木尾根を下る。
第二350mピーク・コン柱
すぐ下の平坦地を過ぎ、どんどん下っていき、300m鞍部で登り返すと四等三角点(点名:「日能寺」が設置された319.5mピークに着く。北側がヒノキ植林となっている。
平坦地
雑木尾根の下り
雑木尾根の上り
320mピーク
雑木尾根の下り
雑木尾根の上り
三角点のそばに石祠があり、北の長門市街地側を向いており、樹間に青海島がわずかに見える。背後の切り開きからは鉄割山山頂が遠望できる。
四等三角点
石祠
北北西方向の展望
南東方向に鉄割山
北側ヒノキ植林
ヒノキ林境を進み、次の支尾根分岐で植林境尾根と分かれ、左の雑木尾根を取る。ピンクの測量テープがところどころ付いているので、目安になる。
ヒノキ植林尾根の下り
標高300mの尾根分岐点
雑木尾根をどんどん下っていくと標高200mあたりで左ヒノキ林境となり、植林境を下ると、鞍部に着く。
雑木尾根
雑木尾根
雑木尾根
雑木尾根
左ヒノキ植林の下り
登り返し右側ヒノキ林に変わり、シダ尾根を登ると、210mピークに着く。
右ヒノキ林境
シダ被りの植林境
210mピーク
境界に植えられたヒノキに従って進み、南西尾根を下り切ると鞍部に出る。
境界部のヒノキ林
境界部ヒノキ林の下り
160m鞍部
ここで左の巻き道をたどるとヒノキ植林に出会う。右の植林境を急降する。
巻き道
植林境尾根の下降地点
植林境尾根を急降
途中からスギ植林となり、ガレた斜面に変わると、尾根が不明瞭となり、スギ倒木谷の上部に出る。
ガレた植林尾根
倒木谷
歩きやすいところを選びながら下ると、林道に出て、左にコンクリート橋を見る。
林道・コン橋
そのまま林道面河内線を下る。
林道面河内線
堰堤
大河内から縦走尾根
途中河内社に立ち寄る。石鳥居には文政十二年の銘がある。
河内社
河内社の絵馬
畑中の道路上にある四等三角点(点名:「面河内」)を確認。地中に埋められコンクリートの蓋がしてある。
四等三角点
大河内橋を渡り駐車地へ戻る。
◆山名考
「鉄割山」の呼び名については、「防長山野へのいざない 第2集」で「かねわり山」と読むことを初めて知った。今回、自分なりに調べてみたところ、地下上申以外に、風土注進案の深川村の御立山の項に「鋳割(カネワリ)ヶ浴」というのを見つけた。
また、今回駐車地としたところの橋は、たもとにある石標から判断すると「兼割橋」であり、「かねわりばし」と読むものと思われる。「角川日本地名大辞典 山口県」の小字一覧には、長門市深川湯本の項に「兼割」の小字名が掲載されている。
なお、この橋のすぐ南側にもコンクリート橋がある。兼割橋は大河内川に架かるが、こちらは谷に架かっている。
先の風土注進案には、「小茸木(コナバギ)ヶ浴、鋳割(カネワリ)ヶ浴、井手ヶ迫、オモ河内、…」と並べて記載されており、鋳割(カネワリ)ヶ浴以外は、現在、それぞれの谷の名前と符合するように、東から林道小茸木線、林道井出ヶ迫線、林道面河内線が延びている。
鋳割(カネワリ)ヶ浴と推定される谷には地形図上に破線道があり、これが「林道カネワリ線」であれば、この谷が鋳割(カネワリ)ヶ浴であることの確証が得られる。
また、この谷が鋳割(カネワリ)ヶ浴とすれば、谷の源頭部の山が鉄割山であることが納得できる
なお、三隅側の保安林看板には鉄割山のピークに「大内山」と記載され、某行政図にも三隅側に「大内山」、深川湯本側に「鉄割山」と記されている。大内山の名の由来については、今のところ不明である。
林道井出ヶ迫線は林道終点から作業道が延びているが荒れており、作業道終点部から植林境を直登。雑木林区間はわずかで、あとは主として植林境を山頂までたどる。
帰路は430mピークから北尾根を下る。尾根上はかなりの部分に雑木林が残っている。最近測量が入ったらしく、測量テープや新しい測量杭がところどころ見られる。標高411mピークには図根三角点が設置され、小伐採されている。
四等三角点のある標高319.5mピークでは思いがけず石祠に出会った。縦走尾根の鞍部から植林境を急降下し、林道面河内線に出た。(2013.09.23)
大河内から縦走尾根を望む
(クリックで拡大)
兼割橋のところに車が置ける。橋のたもとに「ゲンジボタル発生地」の石標があり、兼割橋から瑪瑙橋までの2.1kmが国指定の自然記念物となっている。
兼割橋・林道分岐
ゲンジボタル発生地石標
大河内川沿いの未舗装林道に入り200mほど進むと、コンクリート橋の手前から谷に向かって林道が分かれる。
林道
林道分岐・コン橋
沢の左岸側(右側)を進むと竹林が現われ、右に支谷が分かれるところに坑口跡がある。穴はすぐ先で潰れている。ネット情報によると試掘鉱山跡のようである。
林道・竹林
坑口跡
暗渠を二箇所過ぎ、さらに進むと林道終点の小広場に着く。「ふるさと森林づくり県民税 事業実施箇所」の看板を見る。
林道・暗渠部分
林道終点・事業看板
草被りの作業道に入り、まもなく右に炭焼窯跡がある。
草被りの作業道
作業道・竹林
炭焼窯跡
竹林沿いに進むと、右の緩い支谷に入るあたりで倒竹のため作業道が不明瞭となるが、左方向へ進むと再び明瞭な道に抜ける。
作業道・倒竹
荒れた作業道
再び明瞭な道となる
まもなく分岐で二つ目の事業実施箇所看板を見る。直進すると谷に合わさり道が消えるので、ここは右折し、巻き道状の作業道を腰高のシダを分けながら進む。
事業看板
シダ被りの作業道
スギ谷を巻き、尾根と合わさるあたりで作業道は終わる。
植林斜面の作業道
作業道終点部
少し戻って左側ヒノキ植林境を急登する。標高差が100m以上あり、かなりしごかれる。
植林境を直登
上方で一旦両側ヒノキ林となるあたりが少しヤブ気味となる。
両側ヒノキ林尾根
植林境
左からの支尾根と合流するところで植林帯が終わり、雑木疎林尾根に変わる。
植林最上部から下方
雑木尾根
尾根の方向が北に変わるあたりで右側ヒノキ林となり、尾根を登り切ると430mピークに着く。コンクリート製の境界柱がある。
右ヒノキ林境
430mピーク・小コン杭
ここで東方向の植林境を進む。
ヒノキ植林境
一部雑木尾根が混じりながら緩いアップダウンの尾根を登り切ると、460mピークに着き北尾根と合流する。
雑木尾根
ヒノキ植林境
植林境の上り
460mピーク
コン杭・プラ杭
ヒノキ林境を右に取ると、まもなく二等三角点(点名:「大河内」)の鉄割山山頂に着く。
ヒノキ植林境
鉄割山山頂
帰路は430mピークまで戻り、両側雑木林の北尾根を下る。
430mピークからの雑木尾根下り
雑木尾根
雑木尾根
縦走路よりやや左手に411mピークがある。ピーク周辺が伐採され、北北西方向へわずかに展望が開ける。
411m小伐採ピーク
北北西方向に切り開き展望
左ヒノキ植林境となり、そのうちふたたび雑木尾根に変わる。この先しばらくは緩いアップダウンの雑木尾根が続く。ところどころコンクリート製の境界柱がある。
植林境
380mピーク・コン柱
雑木尾根の下り
360m平坦ピーク
雑木尾根の下り
360m小ピーク
350mピーク・コン柱
350mの二つ目の小ピークで北へ下る尾根と分かれ、北西方向への雑木尾根を下る。
第二350mピーク・コン柱
すぐ下の平坦地を過ぎ、どんどん下っていき、300m鞍部で登り返すと四等三角点(点名:「日能寺」が設置された319.5mピークに着く。北側がヒノキ植林となっている。
平坦地
雑木尾根の下り
雑木尾根の上り
320mピーク
雑木尾根の下り
雑木尾根の上り
三角点のそばに石祠があり、北の長門市街地側を向いており、樹間に青海島がわずかに見える。背後の切り開きからは鉄割山山頂が遠望できる。
四等三角点
石祠
北北西方向の展望
南東方向に鉄割山
北側ヒノキ植林
ヒノキ林境を進み、次の支尾根分岐で植林境尾根と分かれ、左の雑木尾根を取る。ピンクの測量テープがところどころ付いているので、目安になる。
ヒノキ植林尾根の下り
標高300mの尾根分岐点
雑木尾根をどんどん下っていくと標高200mあたりで左ヒノキ林境となり、植林境を下ると、鞍部に着く。
雑木尾根
雑木尾根
雑木尾根
雑木尾根
左ヒノキ植林の下り
登り返し右側ヒノキ林に変わり、シダ尾根を登ると、210mピークに着く。
右ヒノキ林境
シダ被りの植林境
210mピーク
境界に植えられたヒノキに従って進み、南西尾根を下り切ると鞍部に出る。
境界部のヒノキ林
境界部ヒノキ林の下り
160m鞍部
ここで左の巻き道をたどるとヒノキ植林に出会う。右の植林境を急降する。
巻き道
植林境尾根の下降地点
植林境尾根を急降
途中からスギ植林となり、ガレた斜面に変わると、尾根が不明瞭となり、スギ倒木谷の上部に出る。
ガレた植林尾根
倒木谷
歩きやすいところを選びながら下ると、林道に出て、左にコンクリート橋を見る。
林道・コン橋
そのまま林道面河内線を下る。
林道面河内線
堰堤
大河内から縦走尾根
途中河内社に立ち寄る。石鳥居には文政十二年の銘がある。
河内社
河内社の絵馬
畑中の道路上にある四等三角点(点名:「面河内」)を確認。地中に埋められコンクリートの蓋がしてある。
四等三角点
大河内橋を渡り駐車地へ戻る。
◆山名考
「鉄割山」の呼び名については、「防長山野へのいざない 第2集」で「かねわり山」と読むことを初めて知った。今回、自分なりに調べてみたところ、地下上申以外に、風土注進案の深川村の御立山の項に「鋳割(カネワリ)ヶ浴」というのを見つけた。
また、今回駐車地としたところの橋は、たもとにある石標から判断すると「兼割橋」であり、「かねわりばし」と読むものと思われる。「角川日本地名大辞典 山口県」の小字一覧には、長門市深川湯本の項に「兼割」の小字名が掲載されている。
なお、この橋のすぐ南側にもコンクリート橋がある。兼割橋は大河内川に架かるが、こちらは谷に架かっている。
先の風土注進案には、「小茸木(コナバギ)ヶ浴、鋳割(カネワリ)ヶ浴、井手ヶ迫、オモ河内、…」と並べて記載されており、鋳割(カネワリ)ヶ浴以外は、現在、それぞれの谷の名前と符合するように、東から林道小茸木線、林道井出ヶ迫線、林道面河内線が延びている。
鋳割(カネワリ)ヶ浴と推定される谷には地形図上に破線道があり、これが「林道カネワリ線」であれば、この谷が鋳割(カネワリ)ヶ浴であることの確証が得られる。
また、この谷が鋳割(カネワリ)ヶ浴とすれば、谷の源頭部の山が鉄割山であることが納得できる
なお、三隅側の保安林看板には鉄割山のピークに「大内山」と記載され、某行政図にも三隅側に「大内山」、深川湯本側に「鉄割山」と記されている。大内山の名の由来については、今のところ不明である。
2013-09-28 22:17
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